↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
80/117

一緒の趣味ができた

「久保さん。お昼一緒に食べるんでしょ?寝るのは授業だけにしてよー」

 久保さんは授業でたまに寝るけど、今回は昼休みになっても寝ていた。月曜日だから?

「んー、拓くん。あと5分」

「それ起きないやつだよね?あ、最近僕が起こしに行ってないじゃん。それだけでも偉いよ」

「んー、やったー」

 久保さんは顔を上げて起き上がる。髪が乱れていて、顔にくっついている。

「はい。久保さん。お弁当箱出して。机はくっつけておくから」

「はいはい」

「はいは一回」

 久保さん、寝てばっかだけどテストは大丈夫なのかな?

 机をくっつけると、久保さんが大股で来た。

「お弁当箱あった。忘れなかった」

「えらいね。昨日は何時に寝たの?」

「んー?3時」

「…………」

「…………」

 少し言葉が出なかった。

「久保さん。まだ寝ぼけてるのかな?3時に寝る女の子がどこにいるの?よーく思い出してもう一回」

「3時」

「3時って……久保さん。最近ニキビ気にしてるんだから早く寝ないと」

 僕が呆れると、彼女は言う。

「眠くなかったんだもん。動画見てたらいつの間にか寝てた」

「ブルーライトの深夜浴びは睡眠も悪くするからダメなんだよ……寝れないからって……」

 良い子のみんなは寝る目にスマホを見ずに寝ようね。

「えぇい。私が何しようと勝手。私の部屋は99割私のもの」

「その言い回し……」

「ん。拓くんはどれが好き?」

 久保さんは「拓くんも見てるんだー」とも言わず、聞いてくる。漫画動画は現実離れしてるから好きなんだよね。

「やっぱり……男装?」

「私は幼馴染の一途な恋かな」

 キザっぽく久保さんは言う。完全に目が覚めてる。

 閑話休題。

「あの動画って、お約束が多いから、どれが来るのか楽しみだよね」

「そうだね」

「チュンチュン」

 やけに男性みたいな裏声で久保さんは鳴き真似をする。

「それも見た」

「すずめとかの動物が変な声だったり」

「男の子の声が明らかに女性だったりね」

 そのチャンネルには、特徴がいっぱいある。それほど面白いから。

「拓くん。面白いのがあるから見にこない?」

「お、いいね。あ。家にプロジェクターあるから見ようよ」

 家の奥底に歴史の闇のように葬られていたのを、ふと思い出した。

「大画面で楽しめるんだー。映画みたいでいいね」

「じゃあ、総集編を見ようか。“閑話休題”」

「あ、拓くんも言った。お約束の語録」

「意外と見てるんだよ」

「いいじゃんいいじゃん。じゃ、総集編鑑賞が楽しみ」

 久保さんは趣味が同じの僕が嬉しいのか、いつもより嬉しそうだった。

おまけ


 総集編を見終わる直前に寝ちゃった拓くん。

「…………」

 無性に撫でたくなるのはなんでかな。

「なでなで」

「ぐーぐー」

「⁉︎た、拓くん。起きてたの?」

「ハハ。擬音を口に出すと、なんかいいね」

 擬音を口に出すのは、さっきの総集編でも何個かあった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。