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必要があるようでないもの

 皆は、駅前とか大きなショッピングモールでポケットティッシュをもらったことがあったと思う。

 でも、これっていつ使えばいいのか迷う時がある。家にはボックスティッシュがあるし、学校に持っていくにしても鼻水が出たりするのは、風邪をひいた時か花粉症の時だし。

「だから、断ればよかったんだよ」

 久保さんは僕が持っているポケットティッシュを指差す。

「てか、私と出かける時はそういうのもらってなかったけど?」

「あぁ……配るところって大体決まってるからそこら辺を通らないか、配ってる人から遠ざかってたんだ。端っことか」

「無駄に器用なのはなんで?」

 ん?なんて言った?まぁ、それは心に秘めておくとして。

「でも、そう言うのってあんまり使わないよね」

 ポケットティッシュを指でいじる。

「それに、持ってくると使う機会ないし、持ってこないと使う機会が出てくるんだよねー。ジレンマ」

「ジレンマ?」

「困ったってこと。久保さん。何かない?このティッシュの使い方」

「急に言われてもねー……」

 久保さんは少し考えた後、「わかんない」と言って椅子にだらんと寄りかかった。

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