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嫉妬?

「この前、お風呂に入ってたらシャンプーが切れちゃって。で、リンスも切れてたんだよ。シャンプーもリンスも仲良しだよねー」

「おいおい。確認しとけよ」

 最近、拓くんと水乃くんの仲がいい気がする。いや、彼の友達が増えるのはいいことなんだけど。

 でも、私以外と目の前で話されるのが嫌。

「拓くん……」

「ん?」

「私とも、話して」

「え?」

 水乃くんはなにかを察したように、ニヤニヤと笑っている。

「あー、ごめんね。久保さん。じゃ、なんの話しようか」

「昨日の話」

「んー?誤解されない?じゃ、あそこのたい焼き屋さんに新しい味が出た話をしようか」

「え?なにが来たの?」


           *


 拓くんと水乃くんが、ドッジボールで仲良くなった。

 単に、水乃くんみたいな人気者が話すから、すぐに彼は離れるのだろうと思った。

 馬があったのか、私と拓くんが話してないところで話している

 男の子同士で話せないことがあるのは知ってる。

 でも、なにか耐えられないものがある。


 翌朝、あくびをしていると曲がり角で拓くんと会う。

 そのまま、いつも通り2人で登校する。

「……ねぇ、拓くん」

「ん?どうしたの?」

 なんでもない顔で話す拓くん。

「最近、水乃くんと仲良いよね」

「うん。そうだね。どうかした?」

 なんで、この子は鈍感なんだろう。

「なんか、嫌なんだよね」

「え?」

「拓くんが、私以外の人と話すのって……」

「あー……」

 もしかして、付き合ってもないのに嫉妬かって思ってるのかな?

「ごめんね」

 謝られた。なんで?

「そうだよね。久保さん、零くんみたいな人は苦手だよね」

 零は、水乃くんの名前。いつの間に、名前で呼んでるのか気になった。

「……確かに、苦手だけど」

「そうだよね。なんか、イライラしてくる?」

「んー……そう、じゃなくて…………別に、話ししてもいいんだけど」

「うん」

「私に、構ってくれないのが……嫌」

「じゃ、今日はゲームしよっか」

 拓くんは急に言い出した。

「僕は、零くんとも久保さんとも平等に接したいの」

「うん……」

「でも、久保さんの家でゲームしてれば、誰も邪魔しないでしょ?」

「…………うん。じゃあ、遊ぼ」

 私は反射的に、家の方向に引き返そうとする。

「帰ってからに決まってるでしょ」

 拓くんはふっと笑った。

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