【番外編】2人の見方
「なぁ、森川って久保とどんな関係なわけ?」
俺は森川に思い切って聞いてみることにした。だって、友人にも関わらず、こいつは色々ムカつく。
頭いいし、久保とも話してていい感じだし。平たく言えば嫉妬かもしれない。
「久保さん……?久保さんは友達だよ」
「友達ねぇ……」
俺は別の女子と話している久保を見る。
「いつから?」
「小学校の6年生だね。僕ってあの時は頭が悪かったんだ。だから、偶然居合わせた久保さんに勉強を教えてもらったんだよ」
「ふぅん……」
「で、そこから修学旅行でおんなじ班になったから、そこから仲良くなったって感じかな」
「へぇ、変わってんな」
俺はポケットに手を入れる。
「で、結局お前は久保をどう思ってるんだ?」
「親友かな。幼馴染とは言えないね。いや、旧知の仲かな……」
「どれだよ……」
「でも、知り合いじゃ片付けられないと思う」
森川は珍しく済ました顔で言う。
「……ん?」
「久保さんにも同じこと聞けば?」
森川は急に難しいことを言ってくる。
「いやいや。俺は久保と何の接点もないわけ。だから、話しかけるだけハードルが高い」
「そうかなー?意外と気さくだけど?」
「お前の感覚は少し信用ができない」
「えー……」
「あのなぁ、誰にでも表と裏ってあるだろ?」
「確かに……」
「俺にはどう対応するとか知らないんだよ」
森川は少し考える。
「でも、僕がいれば少しは柔らかいと思うよ」
「……やっぱいいよ」
「そう……」
森川は少し残念そうだった。にしてもコイツ。全然表情崩さないよな。まさか、久保を恋愛的な対象としてみてないのか?
……いや、そう見てたら久保も遠慮がちになるよな。
「まぁ、結論を言えばお前らはわからないってことだな」
「え?どういう結論?」
森川の無垢な瞳が俺を見る。
でも、なんでかな。付き合えよとは言えない。




