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【悲報】ダンジョンで撮影したら、間違って誤配信してました〜回避特化な私が、何故かバズってしまった件  作者: 水定ゆう


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第75話 お母さんから電話3

新ワード、共鳴現象とは?

 千世は改めて考えてみる。

 腕を組んでジッと悩む。


 千世は登録者が増えていてびっくりした。

 ついこの間は二〜三万人程だったのに、今では五万人にまで増えていた。


 そこまで面白いことを言ってはいない。

 むしろ常に真剣で、観ていて冷や汗を掻くはずだ。

 なのにこれだけの推移を記録していて、千世は驚く。


「それにコメントまで……」


 何故かたくさんのコメントが残されていた。

 その多くはプロコメントだったけど、アンチコメントもあった。


 流石にこれには動じない。

 だって突然すぎてこっちの理解が追いついていなかった。



“こんなモンスターまでいるんだ。怖い……”


“なんで倒せてるんだよ。ってかよく無事だったなw”


“ここで亡くなった人がいるんじゃ?”


“死者への冒涜だ”



 などなど人によって意見はバラバラ。

 千世は頬を押さえてしまった。


「なんでこんなことに」


 ダンジョン調査課の人達がやったことに喜び切れない。

 むしろ大変なことになっていて、千世はあまり嬉しくはない。


「でもそうだよね。いくら登録者が増えても、一度死んだ人達は戻って来ないんだよね」


 これじゃあまるで、死んだ人達を出汁に使っているような気がしてならない。

 千世は目を逸らそうとした。

 その瞬間、千世のスマホが鳴った。


「きゅ、急に何? って、お母さんから?」


 画面には千世のお母さんから着信が入っている。

 あまりにもタイミングを測りすぎていて不気味だった。


「も、もしもし?」

『千世、今大丈夫?』


 千世のお母さん、千里の優しくて明るい声が聴こえた。

 千世は「う、うん」と答えると、千里は『そっか』と唱える。

 何を悟ってのかは分からないが、きっと千里にはお見通しだ。


「ど、如何したの? 急に電話を掛けてきて」

『うーん、千世が心配になっちゃったからかしら?』

「えっ?」


 千世は首を捻る。当然目の前に人はいないので、完全に反射的に取ってしまった行動。

 しかしスマホの向こうに居る千里はそれすら理解。

 まるで未来でも視えているみたいに的確で、千世のことを心配する。


『その感じ、千世は悩んでいるのよね?』

「如何して分かるの?」

『うーん、お母さんだから?』


 全然理由になっていない。

 流石に家族でも怖いなと思いつつ、千世はゴクリと喉を鳴らす。


 これから何を言われるのだろうか?

 何かを当てられてしまうのだろうか?

 嫌だな、怖いな。こんなことを言い当てられても、嬉しくないな。

 

 余計な心配を掛けてしまうと、千世は気が気でない。

 すると電話越しの千里は『ふふっ』と笑いを浮かべると、千世へと答える。


『悩むな。考えるな。千世は考えれる子だけど、自分の思ったことを感情の赴くままにやっちゃった方が上手く行く系の女の子でしょ!』


 千世はそんなことを言われた。

 数秒、多分十秒前後はフリーズして、脳が機能しなくなる。それから言葉の意味を振り返るべく、点になった目を瞬きで解放。


(悩んだり考えたりしたら駄目ってことだよね? それは分かるよ。だっていつもの私だから……そっか)


 千世は何かに気が付いた。

 いつもの自分らしくなることを、心の余裕がないせいで忘れていた。

 自分がこう言う人間で、如何したいのか、それすら見失い掛けていた。


 千世は口をあんぐり開けた。

 何かを突きつけられたみたいに、頭の中がスッとする。


 それからか細い声を上げる。

 まだ完全解決したわけではないが、とりあえず今は感謝の気持ちで一杯だ。


「ありがとうお母さん。私、少し分かったかも」

『そう? それなら良いけど。やっぱり千世は余計なことを考えない方が上手くいくわよね』

「それって皮肉だよね?」

『そうかもしれないわね』


 何も包み隠さなかった。

 千世は心に余裕ができたものの、まだ引っ掛かっていた。


 それを一度振り払うために、少しだけ違うことを考えてみる。

 するとこのことが疑問になる。


『でも如何して、そんなに深く悩むことがあったの?』

「分からないよ」

『分からないの? 何か心当たりは無いの?』


 千里は千世に尋ねる。それだけ心配してくれて、一緒に考えてくれているのだ。

 千世はその想いに応えようと、必死に思い出す。色んな悲しいことがあったけど、特に変なのは一つしかない。


「魔石のペンダントが光ったことかな?」


 千世はそう説明した。

 すると千里は『ん?』と声を蒸し上げ、それこら『うーん』と考えを巡らせる。

 すると何か浮かんできたのか、『なるほどね、はいはい』と一人分かった様子を見せる。


「な、何か分かったの? 私変なことでもしちゃったのかな?」


 千世は怖くなって尋ねた。

 すると千里の口からアバウトな返答が返る。


『うーんとね、かなり珍しい現象だけど、多分千世と魔石の相性が良すぎて、互いに共鳴効果を生んだんじゃないかしらね?』

「共鳴効果?」


 千世は分からない単語が飛び出してパニックになる。

 千世はゆるりと尋ねた。


「お母さん、共鳴効果って?」


 千世が尋ねると、少しの間もなく千里は話し出す。

 しかも少し早口だ。


『共鳴効果はとっても珍しい現象で、特定の人間にしか作用しない代わりに、魔石との相性が良ければ、その人の内側にある自分と普段見せてる外側の自分が一つに重なって、とんでもない力を引き出す現象のことよ。その分、初めてだと後で反動が出て来ちゃうけど、そのうち治ると思うから、安心して』


 凄くペラペラ話してくれた。

 如何してそんなに出て来るのか、千世には分からない。

 しかしこの言葉に嘘はない。ハッタリで、千世のことを励まそうとしているわけではないのだ。


「そ、そのうちって?」

『うーん、一日、二日、くらいかしらね? あっ、そろそろ切らない』

「ま、待って、お母さん! まだ聞きたいことが……」


 千里は電話を切ろうとしていた。

 まだ聞きたいことがあるのにと、千世は焦る。

 しかし千里は言い残したことがあるようで、滑り込みに何かを伝える。


『あっ、それと。しばらく安定しないかもだけど、吹っ切れたら全部千世のものになるから安心して』

「う、うん?」


 何を言いたいのかよく分からなかった。

 だけど今日は話を聞いてもらえて良かったと、千世は心から安堵していた。

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