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【悲報】ダンジョンで撮影したら、間違って誤配信してました〜回避特化な私が、何故かバズってしまった件  作者: 水定ゆう


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第74話 お風呂で一人考え中1

お風呂が一番リラックスになる。

「うーん」


 千世はお風呂に入っていた。

 脚をゆっくり少し膝を曲げる形で伸ばしている。


 唇を湯船に浸けていた。

 ブクブクブクとはしたなく息を吐く。

 泡がたくさん生まれつつ、その気泡が千世の悩みを想起させた。


「はぁ」


 短い溜息を付いた。

 顔を湯船のお湯で一洗し、目をゆっくりと閉じてみる。

 暗い世界に、薄っすらと光が差し込む。


(なんでこんなに悲しくなっちゃったのかな?)


 千世の気分は落ち込み気味だ。

 そんなの当に理由など明らか。

 千世自身が真っ先に気が付いてはいたものの、考えても仕方のないことに頭を悩ます。


「ダンジョンってやっぱり怖い」


 千世は師走にも返答を先送りにしたことを呟いた。

 とは言えそんなことも最初から分かりきっていた。

 にもかかわらず、最近は慣れた安心から案外気楽なものかと思いつつあった。

 だけどそれが一瞬で崩れ去ってしまい、知世は悩みに落ちる。


「これ以上ダンジョンに行っても良いのかな?」


 行くか行かないか。正直行きたいか行きたくないかだと、行きたくないの方に傾く。

 それくらいあっさりとしたものにはなるが、何故か千世の中に迷いが生じる。


 もちろん答えなんてない。

 まだ形になっていないものなので、千世はこのことに頭を悩ませていた。

 そのせいで笑顔にもなれない。

 千世は自分との戦いを勝手に始めてしまった。


「はぁー。気にしても仕方ないことなんでけどね」


 ブクブクブク!


 もう一回空気を吐き出して泡を作る。

 気にしても仕方ないことだと分かりきっていたし、きっと本心では答えが出ている。

 だけどそのことに未だ気が付かない千世。

 何に悩んで何を考え、何を見失っているのか。きっと灯台下暗しなんだろうけど、千世は悩みのスパイラルにいた。


「如何したら良いんだろ、本当に」


 千世は天井を見上げた。

 爛々と薄明かりが差し込む。

 電灯が輝いていて、少しだけ、今の千世には眩しく映った。




 千世はお風呂から上がった。

 体を拭き水分をタオルに吸わせ、服を着た後には髪を軽く乾かし、その足で向かうのは当然リビング。

 一体になったキッチンで、冷蔵庫を開けると、中から牛乳を取り出した。


 ゴクゴクゴクゴク!


「はぁー。美味しい」


 一気に牛乳を飲む。

 体が急に冷えるが、口元に付いた白い牛乳を拭き取ると、冷蔵庫の中に牛乳パックを戻し、今度はそのままソファーの上に座る。


 いつも通りゆったりと肩や首を背もたれに預ける。

 ダラーンとリラックス状態で、余計なことなど考えずに手を瞑り瞑想する。

 まさにそんな姿が映る中、ふとスマホが机の上でブルブル震え、ガタガタと音を立てた。


「うわぁ!」


 千世はびっくりしてそれどころではいられない。

 急いでスマホを取ると、師走からメッセージが来ていた。

 ROADを開くと、そこには一文。



[チャンネルが凄いことになってる。早く見て!]



「な、何だろ?」


 千世は師走に急かされているように感じた。

 首を捻り、世界地ZOOのチャンネルを開くと、目を疑った。


「はい? えっ、ええええええええええっ!」


 目を奪われてしまった。むしろ驚きが優ってしまった。

 そこには登録者数の推移がある。


「凄い。こんなに伸びてるんだ」


 千世は何でこうなったのか。さっぱり見当もつかない。

 何せ、ついこの間から数えても、三万人弱は増えていた。


「待って。待って待って。ってことは、私の方の個人アカウントは……嘘でしょ?」


 たった一本の短い配信アーカイブ。

 にもかかわらず、この間に比べて倍にまだ膨れ上がっていた。

 

「三万人? 私なんて、何にもして何にもしてないのに。たった一本でこんなことになるなんて……」


 千世は頭を悩ます。

 師走曰く、学生でダンジョンに行くのは珍しいらしい。

 その結果、ダンジョン配信の分母も少ないから、これくらい観てくれる可能性は無くはない。

 だけど千世はあまり嬉しくはない。だって、ろくに何もしていないのだから、人に観せられるような愉悦感、高揚感、疾走感のあるものでもなかった。


 ピコン!


 その時スマホにメッセージが届く。

 師走からのようで、[チャンネル見た?]とある。



[見たよ。凄いことなってるね]


[嬉しいよね]


[そ、そうかな?]


[千世は相変わらずだなー]


[こう言う時は素直に喜ぶべきだよ]


[そ、そうだけど……]


[まあいいんだけどね]


[それと、ファミレスで話したこと忘れて無いよね?]


[返事は今度で良いから」


[でも私は千世と行きたいな]


[それじゃあお休み]


[考えておくね]


[お休みなさい]



 そこでメッセージは一度途切れる。

 ソファーに深く腰掛けると、千世は息を吐く。如何したものかと頭を悩ませるも、上手くは纏まってくれなかった。


「と、とりあえず一旦考えてみよう。一旦、一旦ね」


 千世は少しリフレッシュする。

 風呂上がりなのに、余計なことに頭を使う羽目になった。

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