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【悲報】ダンジョンで撮影したら、間違って誤配信してました〜回避特化な私が、何故かバズってしまった件  作者: 水定ゆう


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第61話 閃光球を投げ付けると?

閃光弾ってスタン・グレネードでいいのかな?

 一体如何したらいいのかな。

 千世はまたしても頭を悩ます。


「ううっ。手が痛い……」


 師走は右手を押さえていた。

 服の袖がボロボロになって溶けている。

 多分、皮膚も……千世は師走を心配する。


「師走、大丈夫!」

「大丈夫大丈夫……とは言えないかも」


 師走は苦言を呈する。

 流石に利き手を壊してしまったせいで、師走は苦しそうな顔をする。

 しかし千世には見せないようにギリギリの所で堪えていた。唇を強く噛み、表情を押し殺す。


「師走、こっち来られる!」


 千世は師走を呼び寄せる。

 師走も納得したのか、「分かった」と頷き、千世へと駆け寄る。

 しかし、モンスターもただでは許してくれない。


 ダメージを確実に負い、苦しむ師走に追い討ち。

 赤く細長い槍が降り落ちる。


 ズドン!


「ちょっと今は無しだって、【加速】!」


 師走は真横に落ちてきた赤い槍を間一髪で躱す。

 それから次の攻撃は絶対に回避しようと、【加速】を使って急速に消える。

 しかしその反面、スピードと引き換えに、溶けた皮膚が焼けるように痛い。

 唇が震え出し、熱とGと風圧を前にして、袖が否応なく揺れる。


「ふぅ。はぁはぁ、何とか、戻れた」

「戻れてないよ。それより大丈夫……はっ!」


 千世は言葉を失った。

 口には出さないが、痛々しい情景が浮かび上がる。

 千世の声を聞いて、師走は無理に隠そうとした。しかしそんなことはして欲しくない。

 恥ずかしいものでもない。だってこれは、師走が頑張ってくれた証だからだ。


「隠さないで。お願い」

「千世……はい」

「ごめんね。えっと、今は包帯くらいしかなくて……」

「それで良いよ。とは言え、巻けないよね?」


 こんな暗闇の中、しかもいつモンスターが襲ってくるかも分からないのは全く変わっていない。

 千世と師走は焦り出す。

 完全に主導権を取られてしまい、さっきまで得ていた勝利へのアドバンテージを無にされてしまう。


「包帯を巻くにしても、せめて明るくなってくれないかな? そうじゃないと、モンスターが怖くて……ううっ、駄目だよね。こんな時に泣き言なんて……」


 こんな時こそ千世が頑張らないで如何する。

 師走は全力全開で足りない頭を回す。

 やれることをやる。そう決めたんだから、何が何でも……と、思った途端、ピンと来た。


「そうだ。こんな時こそ、ウィンディさんから貰ったコレの出番かも?」


 正直何が起こるのかは全く分からない。

 しかしこれくらいしか、突破口に繋がるものはない。

 真っ黒な球状のアイテム。完全に砲丸投げとかのボールだけど、千世は手に取って思いっきり投げてみる。


「お願いします。何とかなって!」


 千世は思いっきり黒い球を投げ込んだ。

 すると地面に簡単に落ちた。

 凸凹の地面のせいもあったのか、パキッと罅割れる音がする。


「あれ?」


 千世は困惑する。

 期待していた光景と違う。まさか不発? そんなことってあるの!

 パニックが波となって押し寄せ、せっかくの千世のスタイルを崩そうとした。

 その時だった——


 ピッカーン!


 洞窟内が閃光に包まれた。

 辺り一面が白亜の世界へと変貌する。


「うわぁ!」

「ま、眩しぃ」


 千世と師走もこんなことになるとは思わなかった。

 あまりに突然のことで目が終わらないことを信じて、咄嗟に腕で顔を覆ったり、目を瞑ったりする。

 とは言え目がチカチカする。

 爛々と渦巻いて見えた。


「ちょっと千世ー。突然は止めてよねー」

「ご、ごめんなさい」


 千世は普通に謝った。

 流石に今回は自分が悪い。それを自覚している。


 とは言えウィンディさんも酷い。

 「いざとなればコレを使ってください」的なことを言ってくれたのに、どんな効果があるのとか、何が起こるとか、全く教えてくれなかった。


 せめて少しでも教えてくれていたらこんなことにはならなかった。

 きっとこの隙に洞窟内に潜むモンスターが襲ってくるんだろうなと、千世は怖い想像わわ働かせる。


 しかしながら変だった。

 だってモンスターが襲ってこない。

 もしかしてスマホのライト程度で怖がっていたから、この光を前にして動けないのかな?

 それなら逆にチャンスかも。

 そう思って千世と師走はお互いに手を伸ばす。


「師走ー」

「千世ー」


 目が全く見えない。視界を完全に奪われる。

 自業自得をお互いに被り合うと、手を伸ばして掴み合う。

 指と指が絡まり、ちょっと恥ずかしい。モヤモヤする。


「「おっと!」」


 千世と師走はどちらかが躓きそうになるが、上手く立ち上がる。

 とりあえずこれでお互いの無事は確認完了。


「まさか閃光球だったんだね」

「閃光球?」

「ほら、閃光手榴弾みたいな。スタングレネード的な?」

「スタングレネード?」


 師走は専門用語を告げる。

 しかし千世にはあまり食い付きが良くない。

 とは言え言いたいことは理解。この状況は、ちゃんと働いた結果らしい。


「で、でも、これじゃあモンスターが……」

「そうなんだよねー」


 絶対絶対は変わらない。

 そう感じたのだが、声が聞こえた。悲鳴のような声で、何かが落ちる音もする。


 ヒューン! ドスン!


「グギャァ!」


 叫び声。明らかに人間じゃない。

 モンスターだと思って警戒する。

 早く視界が元に戻れと念じていると、次第に視界が開ける。


「ようやく見えて……何アレ?」

「変なモンスター。爬虫類だと思うけどねー」


 目の前にはモンスターがいた。

 薄い水色でベタベタした粘液に覆われている。

 その見た目はあまりにもトカゲらしく、千世と師走は困惑した。

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