↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【悲報】ダンジョンで撮影したら、間違って誤配信してました〜回避特化な私が、何故かバズってしまった件  作者: 水定ゆう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
59/77

第59話 洞窟内の奇襲

赤い槍が幾度となく襲い掛かる。さあ、どうなるかな?

 師走は壁を蹴り上げて、【加速】を使い攻撃する。

 しかし足の爪先が掠る程度で終わってしまい、そのまま下手に威力を殺されて落っこちる。


「よっと!」


 しかし受け身は万全。

 地面が如何なっているかは分からないので、仕方なく空中で受け身を取る。

 馬鹿な真似としか見えないが、師走だからできた。


「おっとっと。はい、着地成功!」


 師走は浮かれていた。……よう見えて実は違う。

 暗闇の中に消えたモンスターが、気を急いで攻撃して来ないか如何か見定めていた。

 意外に今回は頭を使っている。


「師走、大丈夫?」

「うん。大丈夫だけどさー、やっぱり見えないってヤバいねー。全然的が絞れないよー」 


 師走は厳しい戦況にいた。

 壁を巧みに操り、敵の攻撃に合わせて攻撃する策で【加速】を発動。

 そこから一気に地面に落とす作戦も、これだけ的が絞れないから全然役に立たない。まさしく絶望的なまでに相性差最悪だった。


 おまけに言えば千世は戦闘になるとまるで役に立てない。

 【危険予知】でせいぜい自分を守る程度だ。


 上手く師走との距離を取り、攻撃をされない絶妙なラインを掴む。

 そこで観察しながら的な存在を割り出すことが、千世に今できる唯一の理(ことわり)だった。


「このまま戦闘が長引いても勝ち目はないよー。如何する」

「逃げられは……しないもんね」

「だろうね」


 もう敵に捕捉されている。

 絶対に易々とは逃してくれない。

 面倒の渦の中、千世はスマホを取り出す。


「千世、何して……うわぁ!」


 スマホのライトを使ってみた。

 周囲が一気に明るくなる。

 師走も目を手で覆い、光から守る。


「急にやめてよ千世!」

「ごめんね。でも、不意打ちじゃないと、モンスターにも効かないでしょ? もしかしたらこっちこの声は聞こえてるかもだから」


 モンスターの言葉を千世達は分からない。

 でも向こうは何となくで分かってしまうかもしれない。

 その線引きが絶妙に怖くて、千世は突発的なことをする。しかしそれが功を奏した。


 ペタペタ


 何かが這う音が聞こえた。

 気のせいではなく、千世と師走は同じ方法を睨み付ける。

 そこは暗闇。だけど奥からは遠ざかるように、何かが後ろ向きに這う音が聞こえた。何で後ろ向きなのか。音が遠ざかるからだ。


「師走、今の音……」

「補足したよ。もう大体分かるかも?」


 師走は野生の勘とばかりに飛び出す。

 壁を蹴り上げ、宙を舞い、【加速】を使って音のした周辺を思いっきり叩いた。

 するとペタペタ音が逆に近付く。

 これはチャンスでしかない。


「惜しいなー。もうちょっとだったのにー」


 師走は悔しがっている。

 指を鳴らして悔しさを表現すると、ペタペタ音が消えた。


「音が完全に無くなっちゃった……」

「警戒度が尋常じゃなくなったからか、それとも私達を憎く思ったのかなー?」


 どのみち標的は確定。

 今更考えても仕方ないと、師走は考える。

 そんな中、千世はふと思った。


「でも、さっきはなんで……」

「もしかして、目が悪いとか?」


 千世はスマホを取り出して、ライトを全開にする。

 洞窟内がビカン! と明るくなり、流石に眩しい。

 暗い世界が一変、一部だけだが光に覆われる。


 ペタッペタッ!


 すると足音が聞こえた。

 忌々しそうにしているらしく、足音に苛立ちがこもっていた。


「近くにいるね」

「うん。一体何処から……」


 千世と師走はスマホを取り出してライトを全開にする。

 洞窟内を照らしまわると、天井からドロッとした液体が地面に溢れ、刹那素早く突き出される。


「うわぁ!」

「如何したの?」


 またしても赤い何かが襲い掛かる。

 まるで槍のようで、一瞬にして地面を貫いた。千世にはスマホのライトのせいで、少し乱反射して見難い。


 だけど師走には届いていないのは判った。

 もしかして千世がスマホのライトを見せたから? 真相は洞窟の闇の中だが、確実に勝ちに近付いていた。

 このまま追い詰めれば、いずれ強烈な一撃を倒せるかもしれない。千世は確信する。


(このまま行けば勝てるかも)


 とは言えこんな時こそ油断は禁物。

 千世は全神経を集中し、危険を察知する。

 スキルだけに頼らず、自分の肌感も当てにする。


「千世、【危険予知】は反応無いの?」

「う、うん。今の所は」

「そっか。うーん、もう一回。せめてもう一回攻撃が来てくれれば、何とかなりそうだんなけどねー」


 師走はそう答える。

 もう一度音を頼りに追うつもりなのかな?

 千世は首を捻るが、瞬間的に脳内にサイレンが鳴る。危険警報だ。


[赤い槍が飛んでくるよ!]


(赤い槍? それってさっきの!)


 千世が赤い槍と認識したから赤い槍が飛んでくると解釈したらしい。

 しかしこれが来るってことは、よっぽどスマホのライトが嫌いなようだ。


 だけど暗闇から来るなら躱さないといけない。

 千世は頑張って避ける。しかし師走は全く動じない。

 むしろこれをチャンスと捉え、ニヤリと笑みを浮かべて警戒を解いている。

少しでも面白いと思っていただけたら嬉しいです。


下の方に☆☆☆☆☆があるので、気軽に☆マークをくれると嬉しいです。(面白かったら5つ、面白くなかったら1つと気軽で大丈夫です。☆が多ければ多いほど、個人的には創作意欲が燃えます!)


ブックマークやいいねに感想など、気軽にしていただけると励みになります。


また次のお話も、読んでいただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。