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【悲報】ダンジョンで撮影したら、間違って誤配信してました〜回避特化な私が、何故かバズってしまった件  作者: 水定ゆう


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第40話 リンゴラゴン

リンゴ+ドラゴン。

どこかで聞いたことが……ねぇ

 千世と師走はダンジョンの中を歩き回る。

 林檎森林は比較的歩きやすく、土も適度に水捌けも良いが、締まっているのでしっかりと踏むことができた。おかげでスタスタ歩いていたのだが、ここで問題が起きた。


「ねぇ、師走」

「ん? なに」

「さっきからリンゴが一つもなってないけど……如何してかな?」


 千世は見える情報を口にする。

 周囲一面を覆うのは確かに林檎の木。だけど今の所、一つたりともリンゴを見つけられない。


 頭の中のイメージだと、年中リンゴがなっているとばかり想像していた。

 しかし蓋を開けてみるとさっぱりで、林檎の木だけが生え揃っていた。


「確かに変だよねー。間引いてるのかな?」

「そうなの?」

「人為的にするにしても広すぎるけどねー」


 確かに誰かが採ってる説はかなり濃厚。

 だって特別な許可がなくても、このダンジョンには入れるし、リンゴも収穫できる。

 しかし売り捌くのはできない。

 だから個人がいくら採ったとしても数には限りがあった。


「もしかしてモンスターが食べてるのかな?」

「モンスターの食べる?」

「うん。だってモンスターもお腹空くでしょ?」


 千世の発想は突飛だった。

 確かに一応生物の一種にカウントしても良いかもしれないが、空腹を満たすためならモンスターが何かを食べる話、あまり聞いたことがない。


 ダンジョンの中になんの準備もせず、気軽に入ってしまった一般人がモンスターに食べられて死亡した例も幾つもある。

 とは言え空腹を満たすために、人間を食い散らかしたと言う、(けだもの)的思考は千世にも師走にもなかった。


「うーん、謎は深まるばかりだねー」

「感心してる場合なのかな?」


 このままじゃリンゴを手に入れることができない。

 如何したら良いのかと思い悩み頭を抱えそうになった千世の背中を師走はポンと押す。


「はいはーい、元気出す元気出す! こんなことで悩んでも仕方ないよ。無かったら無い。それで良いじゃんかー」

「師走。う、うん、そうだよね」


 気楽に考えるべきだと千世に教えた。

 千世も師走なりの励まし方に納得し、とりあえず諦めずに探してみる。その直後だった。


 ドスン! ドスン!


 地面を踏み荒らす音が聞こえた。

 しかもすぐ近くから。一体何事?

 そう思った千世の頭に【危険予知】が教えてくれた。


[大きなドラゴンが来るよ! 気をつけて!」]


 一体何に気をつけたら良いのか分からない。

 だけどとりあえずドラゴン? が来ることは確定したみたいで、千世は師走と一緒に距離を取る。


「下がろ、師走」

「えっ、うん?」


 師走は何が来るのか分かっていない。

 けれど千世の慌てた様子を見た途端顔色を変える。何か分かったような顔をしていたから、師走も千世と一緒に距離を取り、近くの木の幹の裏に避難する。


「この辺だったら見つからないかな?」

「千世、一体何が来るの?」

「分からないけど、ドラゴンだと思うよ」

「ドラゴン!」


 師走は目の色を変えた。

 キラキラと少年のような瞳を浮かべ、何かを期待している。

 多分戦いたいんだろうなと思い、指を鳴らす。今度は撮影できないことに後悔を抱いたらしい。


「もう、絶対伸びるのになー!」

「そんなこと言わないでよ。あっ、何か来た!」


 千世が巨大な影を見つける。

 師走も千世の視線の先を追ったのだが、首を捻る。何だか思ったものと違う。


「あれ?」

「多分アレだよね。うわぁ、長い首」

「そうだね。首長いよね」

「おまけに四足歩行だよ。踏み潰されたら……」

「うーん。確かにドラゴンの中には四足歩行のものもいるだろうけど……ええっ?」


 千世と師走で反応が全然違う。


 その姿は大きくて、大体六メートルくらい。

 見た目は太い四本の脚で体を支え、特徴的な長くてしなった首をしていた。一体如何やって支えているのか全く分からず、小さな頭が岩のように付いている。

 さらに尻尾はめちゃくちゃ短い。全身は赤っぽくて、リンゴの皮のようだった。


「アレ、何ってモンスターかな?」


 千世は特徴的すぎるので名前がないか調べる。撮影はできないが、ダンジョン調査課が公開しているデータベースには、しっかりとモンスターの名前と容姿の特徴だけが記載されていた。


「えーっと、赤い見た目、長い首、太い四本の脚。うん、間違いないよ。アレって、リンゴラゴンって言うみたいだよ」

「リンゴラゴン?」


 千世と師走は思う。明らかにリンゴとドラゴンを掛け合わせた名前だと。

 小学生でも覚えられるように配慮された語呂合わせなので、一発で覚えてしまうと、リンゴラゴンが長い首を持ち上げて何かしている姿に目線が奪われる。


「何してるのかな?」

「うーん。あっ、リンゴ食べてる!」

「ええっ!?」


 確かに長い首を活かしたリンゴをひたすら食べていた。

 しかも丸呑みかと思いきや、一口ずつ丁寧に食べている。

 その姿に目を奪われるとともに、リンゴラゴンの生態が一つ判明される。


 リンゴラゴンの体の赤はリンゴの皮の赤。

 リンゴラゴンはリンゴを食べるのだ。

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