お礼
「お父様ー!お母様ー!」
「モニカ!」
「モニカちゃん!」
感動の再会。
よきかなよきかな。
「この度はなんとお礼をしたらよいのか…」
「本当にありがとうございます!」
「なにかお礼にして欲しいことはありますか?」
直接聞いてくれるのはありがたいなぁ。
なら。
「依頼遂行の対価として、絶対にあの悪徳領主は国に裁いて貰ってください」
「え、それはもちろんですが…」
「そしてしばらく冒険者ギルドと国から私たちを守ってください」
「!…わかりました」
「あと悪徳領主が裁かれたら、冒険者ギルドや国と我がルーヴルナの橋渡しもよろしくお願いします」
これでいいかとクラウドさんを見れば、よくやったと頭を撫でられた。
「こちらの要求はそれだけです」
「ええ、必ず叶えます。あと、こちら依頼料です」
「え、いえそれは」
「全財産を奪われずに済んだのですから、このくらいさせてください」
「…ありがとうございます」
ということで、またもや大金ゲットだぜ!
その後ルーヴルナのみんなで分け合った。
やはりというか、なんというか。
あの悪徳領主、国に訴えて我らルーヴルナを捕えようとした。
だがターフェルルンデ伯爵がそれを許さず、私たちを保護して逆に悪徳領主の所業を国に訴えた。
貴族裁判の結果、悪徳領主は死罪。
お家存続も国の意向で不可能となり、隣街はターフェルルンデ伯爵領に加わった。
マフィアたちは伯爵家の取り締まりで即刻潰された。
「これで一安心ですね」
「国と冒険者ギルドにも口利きをしておいたので、目をつけられることはないでしょう。これからもSランク冒険者パーティーとして活躍を期待するとのことです」
「なにからなにまでありがとうございます、伯爵」
「なにを!命の恩人なのです、これくらい当たり前です!」
「…タナトスお姉様、皆様も……事が解決したということはまた旅に?」
伯爵家に滞在中めちゃくちゃ一緒に遊んだモニカお嬢様が寂しそうにこちらを見る。
それに困った顔をしつつも若干嬉しそうなルーヴルナメンバーたち。
仕方ないので私がお相手するか。
「なに、旅を続けていればまたお会いすることもありましょう」
「でも…」
「大丈夫。きっと、モニカお嬢様が立派な人になればまた縁もできるでしょう」
「本当に?」
「本当ですよ」
ならお勉強頑張る!とモニカお嬢様は拳を上げる。
可愛いなぁ。
「では、本当にお世話になりました」
「こちらこそ。お達者で」
「旅は過酷でしょうから、お気をつけてくださいね」
「元気でねー!」
モニカお嬢様が大きく手を振ってくれて、私たちも手を振り返してから別れた。
本来なら一週間滞在の予定だったが、伯爵に保護されて三週間も外に出られなかった。
出来れば滞在していたかったが、今回は早めに街を出ることにした。




