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魔族であるドッペルゲンガーに転生したので、人間の国で人間ロールプレイします!  作者: 下菊みこと


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15/24

通り掛かりの人助け

居心地の良かった港街から出発して、次は内陸に向かう。


途中までは特に何事もなく、たまに食料としてコカトリスやらグレートウルフを狩ったりしたくらいの穏やかな旅路だった。


だが、もうすぐ目的の街へ着くというところでハプニング。


「きゃー!」


「女子供は捕まえて縛り上げろ!男は殺せ!」


「ひゃっはー!こいつら大量に金貨持ってるぜ!」


「最高だな!」


あれは盗賊か。


相手は貴族のご令嬢。


周りでご令嬢の家の私兵がご令嬢を守ってるが…劣勢のようだ。


盗賊たちはテンションぶち上げの様子。


「クラウドさん」


「ああ、助けよう」


即答してくれたその人を見つめれば、安心させるように微笑んで頭を撫でてくれた。


そして私とクラウドさんは同時に飛び出す。


そこにリリーさんが私たちにバフを、盗賊たちにデバフを掛けてくれる。


メルセデスさんは魔法でご令嬢を捕まえていた盗賊の後ろに回り込みご令嬢を解放して、盗賊を縄で縛り上げた。


そして私とクラウドさんは私兵を襲っていたその他の盗賊たちを峰打ちにして気絶させて縛り上げる。


「これでよし」


「お、お前らこんなことしてただで済むと…がっ!?」


「寝てろ」


メルセデスさんが魔法じゃなくて物理で、自分が縛り上げた盗賊を眠らせた。


「怪我人は私が回復するわ!幸い重傷者はいるけど死者はいないから、なんとかなる!」


「リリー、僕の魔力も使って」


「ありがとう、メルセデス」


メルセデスさんがリリーさんに魔力を譲渡して、リリーさんが重傷者から順に私兵を回復していく。


結果全員無傷で助かった。


もちろんメルセデスさんが助けたご令嬢も無事。


ただ、ドレスは汚れてしまったようだが…命には代えられないだろう。


「お、お助けいただきありがとうございました…うっ、ひっく」


「あ、だ、大丈夫だよー!もう怖い奴はやっつけたからね!」


ご令嬢にそう声をかけるが、ご令嬢は首を振る。


「本当の怖い人は…あっちです」


そう言ってご令嬢が指を指すのは…ご令嬢が向かっていた街。


つまり私たちの向かっていたのとは違う街だ。


「あそこは…マフィアが街を牛耳ってるって噂の…」


「そこに、お父様とお母様が囚われているの…マフィアが、お父様とお母様を攫ったの…全財産を渡さないとお父様とお母様を殺すって…」


「…普通逆じゃない?」


このご令嬢を攫って両親を脅すのがセオリーだと思うが。


「た、タナトスちゃん…」


「あ、ご、ごめんなさい。ごめんね、お嬢様」


「ううん、いいの…私もそう思うから…でも、私にはギフトがあるから」


ギフトとはなんぞや。


『ギフトとは、神から与えられる加護です。様々なものがありますが、このお嬢様の場合危機回避のギフトが与えられています』


なぁるほど。


そりゃ襲えないわ…え?


だったらなんでさっきは襲われてたの?


『だから、貴女方が派遣されたでしょう?』


あ、危機回避ってそういう感じ!?


運命とは恐ろしや…まあでも、ご令嬢が無事だったのはよかった。


「どうしよう…私が危機回避のギフトをもらったせいで…お父様、お母様……」


シクシク泣くご令嬢を抱きしめる。


「本当にごめんね。貴女のせいじゃないですよ、お嬢様」


「騎士様…」


「大丈夫。必ずご家族は無事に返しますよ」


「え」


「いいですよね?ルーヴルナの皆様」


三人とも、頷いて答えてくれた。

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― 新着の感想 ―
お!? 救出ミッション開始か。 これは今までみたいな力押しは難しいぞ? ここはSランクパーティーの実力を見せる時!
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