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天より落ちし君へ 第一部 宿屋の四季  作者: puni0023


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第5話 眠る君と王へ

夜が深くなった。


暖炉の火は小さくなっていた。羽琉はいつの間にか眠っていた。椅子にもたれたまま、静かな寝息を立てていた。泣き疲れたのかもしれなかった。


架だけが、起きていた。


小屋の小さな窓から、外を見ていた。吹雪はまだ続いていた。


羽琉は知らない。架がここにいる理由が、ただ「来たかったから」だけじゃないことを。


架は窓の外を見つめたまま、静かに口を開いた。

誰にも届かないと知りながら。

「王よ」


声にならないくらい、小さな声だった。


「私は最後まで、この方の護衛です」


暖炉が、ぱちりと鳴った。

羽琉の寝息は、続いていた。


架はようやく目を閉じた。

夜は、まだ明けなかった。

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