第86話 骨付き鳥とビール
「何回か食べましたけど、美味しいですよ。この辺りは地域の集まりで貰う仕出し弁当に骨付き鳥が入っているそうですよ」とプチ情報。
「弁当に骨付き鳥・・・・・。何か見た目が凄そうですね・・・・・」と俺。
しばらく待つと名前を呼ばれ席に着く。
「健太さん親とひなとどっちがいいですか?」と美琴さんに聞かれ、
「親とひなですか?」と聞き返す。
「噛み応えがあるのが『親』で、しっとり柔らかいのが『ひな』です。私は固いのが苦手なので、『ひな』にします。どうしますか?」
「うーん。固いのがどれくらいか分からないので、俺も『ひな』にします」
「じゃあ『ひな』が2つですね。『とりめし』も美味しいですよ。あとサラダが欲しいですね。私はウーロン茶にしますけど、健太さんは飲みますか?ひなとビールは相性バツグンですよ」と言われ、
「ボリュームが分からないですが、『とりめし』美味しそうでね。いきましょう。ビールかぁ、美琴さんが飲まないのに俺だけ飲むのはちょっと・・・」と言うと、
「ビールが苦手じゃなかったら是非飲んでください。頼まなかったことをきっと後悔しますよ」と返され、
「じゃあビールにします」と答える。
「ひな鳥2つと取り飯2つサラダとビールとウーロン茶でお願いします」と注文する。
広い店内はお客さんでいっぱい。活気があふれているし、いい匂いが充満している。
「おまたせしましたー」とビールとウーロン茶とサラダが来た。
「じゃあ、とりあえず乾杯!」とグラスを合わせる。
「秩父が浜綺麗でしたね」と話をふると、
「本当に・・・。友だちに聞いてはいたんですが、なかなか行く機会が無くて。今日は付き合ってくださってありがとうございました」と美琴さん。
「カンカン石を鳴らせなくて残念でしたけど・・・」と言うと、
「あの夕焼けの中で鳴らすと気持ちよかったでしょうね。人が多いので注目されそうですが・・・・」と苦笑いの美琴さん。
「そんなの俺が吹き飛ばしますよ」と笑いながら言うと
目を丸くしながら「ありがとうございます」と返された。
いろいろ話をしていると「おまたせしましたー」と骨付き鳥が来た。
シルバーのお皿に熱々の肉。キャベツもお皿に盛られている。
紙ナプキンで持つところ?らしき骨を巻き、美琴さんの真似をしながら豪快にかぶりつく。
「旨い!」しっとりと柔らかい肉とスパイシーな味が抜群に合う。カリッとした皮も美味しい。これは確かにビールが合う。
肉にかぶりついてビールを飲む俺を見て、
「ね、ビールが合うでしょ」としてやったりの顔の美琴さん。
「これ1本で2杯は余裕でいけそうですね」と笑いながら答える。




