第84話 二人並んで
「いいじゃないですか。叩いてみます?」と聞くと、
「さすがに人が多いので、それはちょっと・・・・。どんな音がするかなとは思いますが・・」と笑う。
「じゃあ、撮りますよ」と声をかけると、紐に下げたカンカン石を掲げてポーズをとる美琴さん。
幻想的な風景の中で何か祈っているように見える。あんまり素敵だったので、美琴さんのスマホを撮った後に、「俺のでも撮っていいですか?」と声をかけ写真を撮る。
「健太さんも撮りますよ」と美琴さんが言ってくれたので、交代してスマホを渡し、
「後で友だちに『香川ってこんなにきれいな所があるぞ』って自慢します」と声をかける。
「じゃあ、かっこよく撮りますね」と美琴さんも笑いながら撮ってくれた。
俺達が二人で交代しながら撮っていると、「撮りましょうか?で、私たちも撮ってください」と声をかけられた。どうやら友達同士で来ているグループらしい。
「ありがとうございます」と美琴さんがスマホを渡し、写真を撮ってもらう。
「はい、いきますよー」と声をかけられ、2人で並んでピースをする。
「何だか恥ずかしいですね」と言う美琴さんに「俺もです」と笑いながら答える。
撮ってくれた人に「ありがとうございます」とお礼をいい、場所を交代して写真を撮ってあげる。
「ありがとうございましたー」とお互いに挨拶をする頃には潮が満ち始めていた。
「あっという間ですね」と戻りながら言う美琴さん。
「東京にいると海は見てもこんなに沖まで歩いて行くなんてなかったので、面白かったです。景色も綺麗だったし」と俺。
「本当に綺麗でしたね。人気のスポットになるのがよく分かります。後、サンダルとタオルを持ってきて良かったです」としみじみと言う美琴さん。
まだ写真を撮っている人もいたので、なるべく波紋をたてないように気をつけながら車まで戻る。
サンダルを脱いで足を拭きながら「お腹すきましたね」と美琴さん。
「実はじいちゃんたちには夕飯を食べて来るって言っちゃったんで、どこか食べに行きますか?」と俺。




