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第60話 え?何?

「私らが若い時は甘味屋さんもあんまりなくてねぇ。おじいさんと良く食べに行きましたねぇ」と懐かしそうに話すばあちゃん。


美琴さんと今日一緒に食べたことを思い出して、顔を熱くしながらアイスを食べた。


アイスも堪能して布団でゴロゴロしていると、スマホが鳴った。

(誰だろ?)と画面を見ると母さんだった。


「はい、もしもし」と電話に出る。

「あぁ、良かった。今大丈夫?」と母さん。

「うん。何?」

「いや、L〇NEでも良かったんだけど、声聞いた方が分かるかなと思って電話しちゃった。どう?元気?」(どうやら俺の体調を心配してたようだ・・・・。そんなにひどかったのかな)

「元気だよ。じいちゃんと毎朝ラジオ体操やってるし、ばあちゃんのご飯が凄く美味しいからいっぱい食べてるし」と言うと、

「何それ、母さんのご飯じゃ不満だったの?」と笑いながら文句を言う。

「そんなんじゃないって・・・」とめんどくさそうに答えると、

「まぁ、元気ならいいわ。そんなにリフレッシュできるならお休みいっぱいまでゆっくりしておいで。特にこっちでやることないんでしょ」とそういう言い方で良いのか的な発言をする。


母さんもそう思ったのか「就職活動も焦っていい事なんか無いしね」と言い訳の様に足してくる。

申し入れをありがたく受け取り「ありがとう。こっちでゆっくりするよ」と答える。


ばあちゃんのご飯の何が美味しかったとか、梅酒が絶品だったとか話をして、そろそろ切ろうかと思っていると、

「じゃあ、彼女さんにもよろしくね」と突然言う母さん。

「え?何?」と続きを聞こうとすると、


「じいちゃんとばあちゃんを困らせないようにするのよー」 ガチャ  と切られてしまった。


(・・・・・・・・・・・・・・)


何で知ってるんだろう?っていうか、彼女じゃないし!と布団の上でジタバタする。

ジタバタしながら『彼女さん』という言葉を反芻してさらに顔が熱くなる。


(なんなんだ、全く!!!)と起き上がり、洗面所に顔を洗いに行く。

ザバッと冷たい水で洗った顔を鏡で見ると、そこにはにやけた顔の俺が映っていた。


「美琴さん・・・・」と声を出すと恥ずかしさがこみあげてくる。


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