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第55話 ソフトクリーム持ち帰りで

「あ、すみません。久しぶりなんで迷ってしまって」とメニューから顔をあげる美琴さん。

「なんか最近こんなやり取りが多い気がします」と笑いながら声をかける。

「ほんと、そうですね。そんなに外食したり、出かけることが少なかったので、つい」

「で、きまりました?」

「多幸八喜は食べましたが、まだまだ入りそうなので、かき氷の『ささめ雪』にします。昔友だちと食べてたので久しぶりに食べたくなりました。ソフトクリームも乗ってて嬉しい感じですよ」とご機嫌。


「じゃあ、俺もそれにします。抹茶ソフト入ってますよね」とお茶屋さんの抹茶ソフトが凄く気になって頼む。


しばらくすると、大きなかき氷の山が二つ来た。


「思ってたより大きいですね」と言うと、

「口にいれたら『シュッ』て無くなっちゃうんで、大丈夫です。ソフトクリームもあんこも入ってて、懐かしいなぁ。美味しい・・・」とご満悦の美琴さん。


俺も一口食べてみる。確かに口に入れたとたんに『シュッ』と氷が解けていく。

「ふわふわしてる・・・・」と思わず声が出る。抹茶アイスもほろ苦い感じであんこと良く合う。


2人で黙々と食べ、2つの山はあっという間に無くなってしまった。

「「はぁ、美味しかった」」


「高校生の時はこういう買い食いってすごく贅沢した気分だったんですよね。友だち同士でワイワイしゃべってたらいつの間にか時間が過ぎてて、あわててレッスンに戻ったこともありました」と苦笑いしながら話す美琴さん。


「俺は買い食いっていうと、あのハンバーガーですね。一番安いのをたくさん買ったり、暑い時は甘くて冷たいシャリシャリのドリンクを買ってました。あんまり冷えだとストローで吸えないんですよね」と俺も笑いながら話す。


お互いに『昔はいろいろ楽しかったですよね』という思い出話をしているとあっという間に時間が過ぎていった。


「そろそろいきますか」と席を立ち会計に向かう。

「私、久しぶりにソフトクリームの持ち帰りを買おうかな。健太さんも良かったらどうですか?」と美琴さん。


「そうですね。おいしかったし、ばあちゃんは好きそうですね」と答える。


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