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45話 何でこんなに

そんなことをぼんやり思い出していると、何か無性に海が見たくて、以前行った瀬戸大橋公園に行ってみることにした。複雑な車線をどうにか潜り抜け、公園が見えてきた。


すると、手前に『沙弥ナカンダ浜』という案内が見えた。せっかくだから行ったことが無いところにと思い、車で行ってみるが、駐車ができそうになかった。


『ちぇっ』と思いながらも、気持ちはナカンダ浜に向かっていたので、公園に車を停めて少し歩く。

汗が噴き出してくるが、(悪い物を出して筋肉痛も出ていくさ)など、勝手に考えてスポーツドリンクを片手に歩く。


しばらく歩くと砂浜が見えた。海はきれいに見えるが、焼けた砂浜の上を歩く。もちろん焼けた砂浜に腰を下ろせるはすもなかった。


(踏んだり蹴ったりだ・・・)と思いながらも靴を脱いで手に持ち、裸足で海に入ると足元の砂を掬い採っていく波が心地よい。


(もうちょっと夕方に来ればよかったな・・・)と波打ち際をぱちゃぱちゃと歩きながら心の中でつぶやく。

リフレッシュに来たつもりが悶々とした思いだけが増えて空を見上げる。


どこまでも続く青い空、大きく伸びあがる入道雲。ザザン・・・ザザン・・・響く波の音。

隅の岩場の上を隠れるように歩くカニの足音まで聞こえてきそうなくらい静かだった。


(・・・まぁ、これは、これでいいか・・・・)と打ち寄せる波から砂浜に上がる。

「あっち!!!」と焼けた砂を踏んでピョコピョコ飛ぶ。


しばらくピョコピョコして幾分乾いたら靴下と靴を履く。砂で汚れるのは分かっているが、あまりに熱い。このままだと目玉焼きの様に足の裏が焼けてしまう。


スポーツドリンクを一気飲みして車に戻り、クーラーを全開にしてしばし休憩。


(東京だと、休みは何してたんだっけ?)と不意に考える。


郊外とはいえ便利な場所にある家の為、道路を行きかう車の音がひっきりなしに聞こえ、夏真っ盛りだと蝉は鳴いているが、爽やかな鳥の声など聴いた記憶が無い。


(なんか、こっちは静かだよなぁ。もちろん車の音は聞こえるし、たまにやんちゃなバイクの音も響いてくるけど・・・。朝は鳥が鳴いてて、こんな遠くまで響いてくる?って感じで船の汽笛が聞こえたりするし・・・。なんでこんなに違うんだろう・・・・)


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