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44話 海の青さと潮の香

今度こそ、美琴さんからのメッセージだった。

『今日はありがとうございました。体は大丈夫ですか?情けないことに私は足がパンパンです。健太さんもゆっくり休んでくださいね』


何とも心癒されるメッセージだった。


ウキウキした気分のまま宮井に「おめでとう」のメッセージを送る。


(就職・・・か。父さんたちは好きにしたらいいって言うけど・・・そうもな・・・)


―――――

次の日のラジオ体操は激痛に耐えながらの体操となった。

ヒーヒーいいながら水を飲んでいると、「若いのに毎日えらいのぉ」と源さんが話しかけてきた。

「家の孫も誘ってみたが、全く興味が無くてのぉ。昔は皆勤賞のお菓子をもらうんが楽しみじゃったが、今の子どもはそんなんいらんらしいわ」とどことなく寂しそうな源さん。


「まぁ、しょうがないわい。そもそもラジオを聴っきょる人も少なぁなっとるらしいしのぉ」とじいちゃん。

(俺も普段は聴かないな。ラジオ体操も学校でしかやったことないし・・・)


「また、明日の」と源さんと別れ家に帰る。


何気ない日常となっているが、確かに東京ではない日常だ。

朝から満員電車に乗り、学校へ行く。4年生になれば混んでる時間に乗る回数も減るが、座れるかと言うとそうでもない。満員ではないというだけだ。ひっきりなしに電車が行き交い、駅に泊停まる度に人が吐き出され、吸い込まれていく。道を歩く人はみんな先を急いでる。


宮井の内定の話も思い出し、ちょっと外の空気を吸いたくなった。


「じいちゃん。車貸して」とじいちゃんに鍵を借りる。


さて、どこに行こうかと考えてうみを見に行くことにする。


こっちに来て海を見て改めて思ったのが、『海って青いんだな』だった。


友だちと横浜の港で海を見た時に、『海って茶色なんだ』と思った。テレビでよく『潮の香りがしますね!』とかって聞くけど、それも良く分からなかった。

じいちゃん家に来てそんなにウロウロしたわけじゃないけど、海を見て『青い!』って思ったし、近くに行っただけで『潮の香り』がした。


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