第36話 細い道
『月曜は図書館も開いてませんし、予定は何もないです』と答える。
『石屋さんにも聞いたら午前中なら居るそうなので、9時くらいに迎えに行ってもいいですか?』
『大丈夫です』
『朝ご飯は食べてきてくださいね』と美琴さん。
思わず「ぷっ」と吹き出しながら『しっかり食べていきます』と返した。
――― 月曜日 ―――
じいちゃんとのラジオ体操が終わり、軽く汗を流し、
ばあちゃんに「今日のお昼はちょっと出て外で食べてくる」と声をかける。
「あぁ、そうかい?出かけるの?暑いから気をつけて行くんだよ」とばあちゃん。
いつもニヤニヤ笑って送り出すじいちゃんは、近所のじい様たちと出かけていた。
前回の様に5分ほど早く待ち合わせ場所に行くと、美琴さんの車がちょうど来た。
「おはようございます。この間はありがとうございました」と声をかける。
「おはようございます。今日も朝からすみません」と美琴さん。
「じいちゃん家にいても特に用は無いんで、誘ってもらえて良かったです」と声をかけると、
「優しんですね。健太さん」と思いもがけない言葉が返ってきた。
「いや、そんな・・・・」と言葉につまっていると、
「ふふふっ」と美琴さんが柔らかく笑う。
石屋さんは五色台にあるらしいが、じいちゃんと一緒に上った道ではなく、狭くなったり広くなったりの山道を進んで行く。
「運転に慣れてないわけじゃないんですけど、こういう山道で対向車が来た時に、どこまで避けていいか一人じゃ不安で・・・」と美琴さん。
「確かに、細いところは対向できないですねぇ。バックしかなさそう・・・」




