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第26話 1軒目は

待ち合わせの5分ほど前に約束していた場所に着くと、美琴さんの車がもう停まっていた。チカチカとウインカーを出して停まっている車に慌てて走っていく。


走ってきた俺に気づいて美琴さんが車から降りる。


「すみません。お待たせしてしまって」と息を整えながら言うと、

「暑いし、待たせたら悪いなと思ったら早くついてしまって・・・・」と申し訳なさそうな返事が返ってきた。


「いえ、こっちこそすみません」とお互いに『すみません』と言い合う形に・・・・・。


「暑いですし、どうぞ、乗って」と美琴さんが運転席に乗り、「お願いします」と助手席に乗る。


「じゃあ、行きますか。朝ご飯食べました?」と聞く美琴さん。

「いやぁ、今日はまだです」

「よかったぁ。『朝ご飯代わりに行きましょう』っていうのを言ってなかったから、食べてたらどうしようかなって思ってたんです」と安心したように言う美琴さん。


「こう見えてけっこう食べるんで大丈夫です」(もし、食べてても行けます!)と答える。

「じゃあ、ちょっと行った所に朝から開いてて地元の人も行くうどん屋さんがあるので行きましょうか」と美琴さんが言い、出発する。


片側2車線の国道を走り、川の近くで横道に入り、田んぼの中の家?の所の駐車場に車を停める。


「有名なお店だから観光客の人も多いんですが、地元の人も良く来るんですよ。中で注文してお店の外で、立って食べたりそこにある椅子に座って食べたり、自由な感じでね。今日は何件か行こうと思ってるので、食べるなら1玉かな。私は普通にかけで」


「じゃあ、俺もかけにします」2人で支払いを済ませて外に出る。


「朝早くだけど、今日は暑いわねぇ」とうどんをすする美琴さん。

うどんは先日教えてもらった『かけ小そのまま』だ。


ズズズッとすすると「旨い!」と口いっぱいにモグモグしながら思わず声が出る。

「でしょー。私も好きなんですよ、ここ。でも、こういう時にしか来なくて・・・。久しぶりに来られて良かったです」


ネギと出汁も全部食べて「ごちそうさまでした」とどんぶりを返しに行く。


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