表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もしとんでもロボが異世界の第三王子に転生したら  作者: とま


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

82/100

第82話:力を示す機会、国境の危機

 ルーカスが卒業後のことを考えていた頃、国に危機が訪れた。


 国境で、魔物の大群が発生したのだ。



「殿下、緊急の知らせです」


 レオナルドが、慌てた様子で駆け寄ってきた。



「何があったのですか」


「国境の砦が、魔物の大群に襲われているそうです」


「魔物の大群……」


「規模は、前例のないほど大きいとのことです」


 ルーカスは、顔を曇らせた。




 * * *




 その日の夜、王宮から緊急の手紙が届いた。



『ルーカスへ


 国境の状況は、深刻だ。


 魔物の大群が、砦を攻撃している。


 騎士団を派遣したが、数が足りない。


 このままでは、砦が落ちる可能性がある。


 父上は、お前に協力を求めている。


 お前の力が、必要だ。


        アルベルトより』



 ルーカスは、手紙を読んで考え込んだ。


 自分の力が、必要とされている。


 これは、力を示す機会かもしれない。




 * * *




「殿下、どうなさいますか」


 セラが、声をかけてきた。



「行きます」


「殿下……」


「僕の力が必要なら、行かなければなりません」


「危険です」


「分かっています。でも、これは……」


「チャンスでもある、ですか」


「……はい」


 セラは、しばらく黙っていた。



 そして、顔を上げた。



「私も、一緒に行きます」


「セラ……」


「殿下を、一人で行かせるわけにはいきません」


「でも、危険です」


「危険だからこそ、殿下の傍にいます」


 セラの目は、決意に満ちていた。



「……ありがとう、セラ」


「共に、行きましょう」


 二人は、頷き合った。




 * * *




 翌日、ルーカスとセラは学院を出発した。


 国境の砦に向かうためだった。



 クラウスとエリアスも、同行を申し出た。



「ルーカス、俺も行くぞ」


「クラウス……」


「お前だけ危険な目に遭わせるわけにはいかない」


「ありがとう」



「俺も行く」


 エリアスが、言った。



「エリアス殿……」


「お前に借りを返したい。それに、魔物退治なら、俺の剣も役に立つはずだ」


「……ありがとう」


 ルーカスは、仲間たちの申し出に感謝した。




 * * *




 数日後、国境の砦に到着した。


 状況は、予想以上に深刻だった。



 砦の周囲には、無数の魔物が蠢いていた。


 数は、数千体以上。


 騎士団だけでは、とても対処できない規模だった。



「これは……」


 セラが、絶句した。



「予想以上だな」


 クラウスが、眉をひそめた。



「しかし、やるしかありません」


 ルーカスは、砦に入った。




 * * *




 砦の司令官が、出迎えてくれた。



「殿下、よくお越しくださいました」


「状況を教えてください」


「はい。魔物の大群は、三日前から攻撃を続けています」


「三日……」


「騎士団は、必死に防いでいますが、限界が近いです」


「援軍は」


「王都から、追加の騎士団が向かっています。しかし、到着まで二日かかります」


「二日……」


 ルーカスは、考え込んだ。



 二日間、砦を守り続けなければならない。


 それは、容易なことではなかった。




 * * *




「殿下、私に考えがあります」


 セラが、声をかけてきた。



「何ですか」


「魔物の大群を、分断できませんか」


「分断……」


「数が多いなら、分けて対処すればいい」


「なるほど……」


 セラの提案は、理にかなっていた。



「しかし、どうやって分断しますか」


「殿下の力を使えば……」


「……」


 ルーカスは、自分の力を考えた。



 感知能力と、超人的な身体能力。


 それを使えば、魔物の群れを引きつけることができるかもしれない。



「やってみます」


「殿下……」


「僕が魔物を引きつけて、分断します。その隙に、騎士団が各個撃破する」


「危険です」


「分かっています。でも、これしか方法がありません」


 ルーカスの目は、真剣だった。




 * * *




 作戦が、実行に移された。


 ルーカスは、砦の外に出た。



「殿下、気をつけて」


 セラが、心配そうに見送った。



「大丈夫です。必ず、戻ります」


「約束してください」


「約束します」


 ルーカスは、微笑んで頷いた。



 そして、魔物の群れに向かって走り出した。




 * * *




 魔物たちが、ルーカスに気づいた。


 一斉に、こちらに向かってくる。



「来い……!」


 ルーカスは、力を解放した。


 人間離れした速度で、魔物の群れの中を駆け抜ける。



 魔物たちが、ルーカスを追いかけてくる。


 その動きを利用して、群れを分断していく。



「よし……うまくいっている」


 魔物の群れが、いくつかの小集団に分かれ始めた。


 騎士団が、それぞれの集団に攻撃を仕掛ける。



 作戦は、成功し始めていた。




 * * *




 しかし、予想外のことが起きた。


 魔物の中に、特別に大きな個体がいた。


 群れのリーダーのような存在だった。



「あれは……」


 その魔物が、ルーカスに向かってきた。


 他の魔物とは、比べ物にならない速さだった。



「くっ……!」


 ルーカスは、攻撃を避けた。


 しかし、かすった。


 腕に、傷ができた。



「大丈夫……まだ戦える」


 傷は、すぐに治り始めた。


 「自己修復機能」が、働いている。



 しかし、今は戦闘に集中しなければならない。



「……行くぞ」


 ルーカスは、大型の魔物に向かっていった。


 決着を、つけるために。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ