第500話 夜光石でパワーアップさせるぞ配信
――私は、神様を作った。
神様タラッサ・ルミナスから貰った神コアを、意思表示が出来ないただの核と真剣に向き合い、神様であるフルーレティを新生させることに成功した。
その報酬として、私は夜光石という物体をこの世界に誕生させることが出来たのだが、その夜光石はモース硬度28というとんでもない硬さの物体であった。その後、なんやかんやあって、遂に私は魔法鍛冶という、私の常識が通用しない代物であった。
そして、私の代名詞とも言える【アルファ・ゴーレムサポートシステム】の補助なしの炉型ゴーレムを作り出し、遂に私は! 夜光石の加工が出来るようになったのである!
「という訳で、早速ベータちゃん。改造を始めましょう」
「はいっ。私、いつでも準備は出来てます……」
という訳で、まずは第一号として、うちのゴーレムで一番最初に作ったベータちゃんを、夜光石を使ってさらに良いモノへとする事にしたのであった。
いやぁ~、需要的に考えたら、戦闘とかをしているデルタちゃんやアレイスター、または夜光石の"日光を吸収して夜に光る"という性質を活かそうとすればガンマちゃん辺りをするのが良いんだろうけれども、やっぱりここは一番最初。初心に戻る形で、ベータちゃんから始めたいと思ったのである。
「所でマスター、夜光石をどのように使うつもりか、伺っても?」
「夜光石は日光を吸収して、夜になるとその光を放出する。つまり、周囲のモノを吸収する性質。それと環境に合わせて放出する性質の2つの性質があると思っているんだよ」
日光を吸収する。そういう吸収する性質を持つ物体は、別に珍しくもない。魔物の素材の中には、炎を吸収したりする素材もある訳で、そういう意味で言えば日光を吸収する素材というのは、さほど目新しさには欠ける。
もう一つの性質、環境に合わせて放出する性質。こちらの方が、私はよっぽどすごい性質だと思う。なにせ、"周囲の日光が少ない"と勝手に感知し、その暗さを無くすだけの量を調整して出すのだ。自然に優しいエコな鉱石でしょう、これは。
「この夜光石を使って、ベータちゃんに日光による太陽光発電システムを導入しておこうかなと」
「太陽光発電システム……?」
発電というか、作るのは電気ではなくて、魔力なんですけれども。
いま現在、うちのゴーレムちゃん達のほとんどは、魔力をエネルギーにして動くシステムになっている。空気中の魔力を充填して動いているのだが、そんな中で魔力を自ら作り出す事が出来れば、さらに効率的に動けること間違いなしである。
「では、私の身体を全て、その夜光石にするつもりなのでしょうか?」
「そんな事が出来たら、めちゃくちゃ効率的になるとは思うんだけれども、残念ながらこの炉ではそこまで高性能なモノは出来ません」
私が作り出した、魔法鍛冶専用の巨大炉。この巨大さとは裏腹に、性能はすこぶる低い。なにせ、【アルファ・ゴーレムサポートシステム】が使えないからこの巨大さになっているだけで、出来る事と言ったら、『夜光石を溶かす』や『夜光石の形をほんのり変える』くらいしか出来ない、粗悪品の炉なのだから。
ベータちゃんのような高性能ゴーレムを作るぐらい、繊細な加工などは出来ない。
「今回するのは、ベータちゃんの関節部分――ゴーレムの一番弱い部分を、補強するくらいしか出来ないだろうね」
関節部に夜光石を紐状に巻き付けるだけでも、私の計算では、今までの魔力量の1.8倍は使えるようになるはずだ。その上、モース硬度28を誇る夜光石を使えば、関節部の脆さという弱点も解消できますし、良いこと尽くめである。
「夜光石を紐状にして、その後ベータちゃんの関節を補強するように巻き付けて行きましょう!」
「優しく……してください……」
なんか意味深に言っているけれども、そんな行為ではないのだが?
ただ単に、ぶっとい紐を巻き付けているだけで、そんな良いモノではありませんので。
という感じで、ベータちゃんの関節部に紐上にした夜光石を巻き付けて、彼女をさらに強化する事は出来た。しかしながら、やはり魔法鍛冶専用炉があまりにも弱すぎる。
一応、魔法鍛冶が得意なジュエリーに頼もうという案もあったけれども、彼女はゴーレム作りに関してはあまりにも素人すぎる。あの後、ジュエリーの事を調べさせてもらったけれども、魔法鍛冶以外のセンスはあまり高いとは言えないし、ゴーレム作りを代わりに依頼するのは無理そうだ。
やっぱりルターちゃんと一緒に学習して、金属性魔法を学んでいかないといけないか。
こうして、ベータちゃんの関節部を夜光石にて補強をした。その流れで、いまイスウッドに居る他のゴーレムにも同じように補強していった。
ガンマちゃん、デルタちゃん、アレイスター、イプシロンちゃんだけではなく、ルターちゃんにも補強などをして、私のゴーレム達はさらに強く成長するのであった。
……まぁ、それはそれとして、ちゃんとルターちゃんによる『金属性魔法の勉強』も繋げていますけれども。
魔法鍛冶専用炉を作る事で
加工は出来るようになりましたが
それでも、繊細な加工はできてないんですよね
それなので、
金属性魔法の勉強は続けますよ(*'▽')




