第491話 デルタちゃんの敵を探そう配信
無心でやった。後悔しっぱなしではあったため、ただの作業と思ってやった。
どうも。ドリルを使って、デルタちゃんを完全に倒し終えた、錬金術師のススリアです。
……はい。本当に、完全に倒し終えました。
傀儡デルタちゃんは、強かった。私のドリル攻撃に対して、蹴りなどで的確に反撃を加えようとして来た。しかしながら、強かったけれども、何とか勝てた。
傀儡デルタちゃんは、私に対する全ての攻撃に対して、【オーラ】を纏わせて反撃してきた。先程、【オーラ】と【オーラ】をぶつけ合わせて隙が出来て、その隙を私が突いたのにだ。
まぁ、【オーラ】を纏わせてなければ、普通に力負けしてしまうので、【オーラ】を纏わざるを得なかった、というのが正しい評価だと思うけど。
【オーラ】を纏わせて攻撃する傀儡デルタちゃんを、【オーラ】を纏わせて対処する私。同じ【オーラ】を使うのならば、当然力が強い方が勝つ。そう、ドリル攻撃によって穴を開けられ、片腕が使えなくなってしまった傀儡デルタちゃんが、私よりも強いはずもなかったのだ。
そうしたら、後は無心でやるだけ。
傀儡デルタちゃんが動けなくなるまで、私はただ無心でやっつけるだけ。そうして、何度か戦い合う末に、私は胸の下辺りに、【アルファ・ゴーレムサポートシステム】を受け取るための受信機代わりの部品が消えて、その代わりに見覚えのない部品を見つけた。
これが後から足された部品であると判断した私は、それを破壊。そうしたら、とうとうデルタちゃんが動けなくなった、という訳である。
両腕破損。両脚は膝から下がない。顔の右半分が欠損。
……どう見ても、重症ですありがとうございました。
「しかし、この部品1つであそこまで戦闘技術に長けた動きが出来るようになるとは……」
私はそう言って、破壊した部品を調べる。
しかし、調べたところ、この部品はただの歯車でしかなかった。いや、普通の歯車と違う所と言えば、これが生体由来――そう、死体の骨で作られた歯車だという所だろうか。
誰の骨なのかは分からない。しかし、確実に人間の骨で作られている事は事実だ。こんな骨1つで、あそこまでの動きを確立できるとは、到底思えないのだが。
「(でも、死体の骨ってゴーレムに使った事ないしなぁ……)」
今度、試してみようかな?
死体の骨をどう集めれば良いかはともかくとして、挑戦する事は悪い事ではないと思うし。
とりあえず、デルタちゃんが動かなくなったのを見て、私は修理する。自分で壊して置いてなんだが、めちゃくちゃ派手に壊されてしまっていて、元に戻すのはかなり時間がかかった。
とはいえ、全部をここで直せる訳でもなかった。ドリルは【オーラ】と【スピリッツ】、2つの力を混ぜて破壊する恐るべき力だから。私がこの場で出来る事といったら、あくまでも応急処置レベル。流石に顔が半分欠けているのは、した当人からしても可愛そうだからね。
「くそっ! 私のカワイイデルタちゃんを操りおって! ぜってぇ許さん!」
デルタちゃんを壊されないように、【アイテムボックス】の中へと収納する。
……ん? 【アイテムボックス】の中に収納できるのなら、最初からしろって? じゃあもしあなたなら、生物ではないとはいえ、めちゃくちゃ暴れ回るゴーレムを、【アイテムボックス】の中に入れる? 絶対中で暴れて、とんでもない事になるのが目に見えているじゃないですか。
あと、いくら【アイテムボックス】の中に収納できるからと言って、壊れた状態のまま保存するだなんて、私の自尊心が許さない。出来たらいつもと同じ、もしくはいつも以上の素材でこの場で直したい所ではあるのだが、今そうしてしまうと、デルタちゃんをこんな目に合わせた敵に逃げられてしまうから、我慢しているのだよ。私は。
ドリル、そして剣を手にして、私は傀儡デルタちゃんが守っていた道を進む。傀儡デルタちゃんはずっと、「侵入者……排除……」と呟いていた。つまり、あの傀儡デルタちゃんの役割は門番。この先に守るべき何かがあるから、敵はデルタちゃんを傀儡として守らせていた。
この先に居るのが、敵にしろ、敵の持ち物にせよ、行ったら何かしらの手掛かりがあることは間違いない!
私はそう思って、ずんずん突き進んで行く。
そうして、洞窟最奥へとやって来た訳なのだが。
「なにこれ……? 誰も居ない?」
そこには、敵の姿はなかった。武器もなければ、何の手掛かりもない。そう、文字通り何もない。
しかも、そこには出口を作った形跡もなかった。私が通って来た道しかない、一本道の突き当り。
「敵は、既に逃げた後だった?」
今回の敵はデルタちゃんを傀儡として守らせた後、私達が洞窟を攻める前に、どこかに逃げ出した?! あの夜光石ゴーレム達は、それを悟らせないために、わざと用意した陽動? そういう事?!
「舐めた真似、してくれるじゃないですか……!」
私は早速、魔道具【アルファ・ゴーレムサポートシステム】がある洞窟に戻る事にした。そこでデルタちゃんを再起動させて、何があったのか、デルタちゃんの口から語ってもらおう!
傀儡となったデルタちゃん
止めるため、ススリアは破壊という手段を取ったのでした
……全てが終わった後、
残されたのは、無残な姿になったデルタちゃんの姿でした
ススリア自身でやっておいてなんですが、
やっぱり精神的に来ると思いますね(*^_^*)




