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戦士の宴  作者: 高橋 連
一章 後編 「シャンピニオン山の戦い 其之壱」
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片目

【片目】


 恐るべき強敵をバソキヤとの融合によって倒した〈片目〉は、融合を解き、後方で待機している配下の者を呼び寄せた。

「急ぎ近衛兵に伝令を送れ。イディオタ伯が叛乱を起こし、護衛の任に就いていたイディオタ伯の部下にカミーユ様が殺害されたが、反逆者共は我等が全員討ち果たしたと伝えよ。それと、反逆者共を倒した功は近衛にお譲り致しますとも申し添えよ」

「ははっ!」

 〈片目〉の配下の者は、急ぎ馬に飛び乗ると、馬に鞭打って駆けだしていった。

「残りの者は、カミーユ様の死体を収容しろ」

 そう命じられた配下の者がカミーユの死体を運んでいくのを見たとき、バソキヤが〈片目〉に告げた。

(あれは魔術で造られた偽体だな……)

(まさか、あれが偽体!?)

 バソキヤは〈片目〉の驚きを覚ますかの様に言った。

(かなり精巧に造られてはいるが、間違いない。魔導検視の術をかければはっきりするだろう……。恐らくイディオタ伯の策であろうな)

(なるほどな。それ故、〈刀鍛冶〉はカミーユ様の死にも、些かの動揺もいたさなんだのか……)

(どうする……?)

 〈片目〉の任務はカミーユの暗殺であった。転がっている死体がイディオタの造った偽体であれば、任務は達成されていない事となる。

(わからぬ。ただ、今はカミーユ様がイディオタ伯の配下の者に暗殺されたと言う事にしておくしかあるまい……。幸い、偽体が精巧に造られているが故に、近衛の兵達も気が付く事はあるまい)

 〈片目〉は〈右腕〉の死体を収容し、その場を近衛に任せると、ヴィンセントに任務の報告をすべく部下を率いて急ぎその場を去った。


本日はもう一話アップします!


次が一章後編の最終話です!



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