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どうも私は人の心を持っていないと思われていた様で甚だ遺憾だ。


この間、配給されたタバコを燻らせながら私はゆっくりと煙を吐き出す。音のない平和な夜の闇に溶けていくそらを眺めながら彼女の事を考える。


彼女は聡明で美しい女性だ。


こんな地獄みたいな所で泥だらけになって命のやり取りをしているのは勿体ない。


もっと輝ける場所がある筈で、彼女自身もすべき事があると自認している。


すべきであるが、それを受け入れた時、自分はその責任を背負い切れるのかと不安げにしていたが、強い彼女は次の日には覚悟を決めた顔をしていた。


そんな彼女を見て、私が彼女を支えるため共に行くと告げると彼女は心底驚いたという顔をしていた。


貴方は私の為に祖国を捨てるのか?と彼女は言ったが、そんなこと彼女が気にする事ではない。


祖国だの、なんだのはどうでも良いのだ。


私は、私が納得した生き方をしている。

誰かに私の人生の責任を取らせる気もないし、義理もない。


私の人生は私のもので一欠片たりとも誰かに明け渡すつもりなどない。


「気にするな。私がそう決めたんだ」




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