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間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜  作者: 舞桜
第6章 少年期〜青年期 学園6学年編

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70話 “説明と謝罪“


 全ての話を聞いた全員はそれぞれ考え込み始め、頭の整理が終わったのか、何個か質問が飛んできた。


父様「アトリー、君の前世での死因が“落雷死“って言っていたけど、それはどうしてそうなったんだい?やはり、あの蛇神が関わっているのかい?」


「あ、あー・・・・」


 と、1番最初に来た質問は、それはそれは答えにくいものだった・・・・・


母さん「!、そうそう、私もその事で気になってる事があったのだけど、咲子、貴方、自分がアトリーくんになった時点で前世の記憶を持っていたと言っていたけど、今世では何故記憶の封印が起きなかったの?」


「あ、それもですねぇ~・・・」


 これまで僕の死の原因や、記憶を保持したまま生まれ変わった理由を、転生しているのを知っている前世の家族にも言ってないので、父様だけじゃなく、母さんの質問も全員が気になってもしょうがない事とは分かってはいるが、僕としては少しばかり言いにくい事情がある。

 その理由は、まぁ、簡単に言えば神が関係している事だから、僕の死因は悪天候下での“落雷死“とされているけど、その原因が地球世界の神“月詠様“の部下である“雷神“のうっかりミス、その上、雷に打たれたとしても僕の寿命は残っていたから、奇跡の復活的な方法で生き返れるチャンスがあったのに、うっかりミスを起こした“雷神“が焦って、さらなるうっかりミスで僕の身体を死亡確定と判断して、魂を肉体から切り離してしまうと言う大ミスも起こしてしまった。

 そのミスに後から気づいた“月詠様“が、自分の眷属のミスのお詫びとして今世の世界、“ジェムシード“の主神であるティーナちゃんに掛け合って、記憶を保持したまま転生することになった、と言う事情なのだが、いくら内情を知っていても、流石に神のミスをそう簡単に話してしまうのは駄目だろうと言う判断で黙って来たので、今、この質問に正直に答えていいものかと考えていると、


月詠様『その事に関しては私の眷属が原因なのだ・・・』


 と、今までお母様の斜め後ろの席でこちらの様子を見ていた月詠様がスッと静かに立ち上がり、申し訳なさそうにそう言った。


父様「えっ!?・・・貴方様は・・・」


月詠様『申し遅れた、私は地球、アトリーの前世の世界を見守る神の1柱、“死と夜、月を司る神“、アトリー達の住んでいた国では“月読命“と呼ばれているが気軽に“月詠“と呼んでくれ・・・

 アトリーのいや、咲子の死因となった雷を落としたのは私の眷属である、“雷を司る神、雷神“だ。その者がアトリーは寿命がかなり残っているにも関わらず死亡扱いとして魂を肉体から切り離してしまい、完全に死なせてしまって、もう少しで輪廻の輪に入ってしまう所を、私がその事に気づき魂を保護し、手違いの詫びとしてジェムシードへの転生を提案した。

 その際に記憶の保持をするかしないかを決めてもらう事にし、アトリーは記憶を残すと言う判断をしたので、記憶の封印は起きず、前世の記憶を持ったまま咲子はアトリーへと転生したのだ。

 咲子を85年という寿命を残したまま死なせてしまったことを、本当に申し訳ない思っている。其方達家族からも咲子を奪ってしまってすまなかった・・・』


天照ちゃん『私からも心より謝罪申し上げます・・・」


「月詠様、天照ちゃん・・・」


 急に会話に入ってきた月詠様に驚く父様達、そんな驚く人達に真面目に自己紹介をして、申し訳なさそうに事情を正直に説明し出す月詠様、最後の方は天照ちゃんと揃って深く頭を下げて前世の家族に誠心誠意、謝罪してくれた。


 その説明と謝罪を受けて、前世の家族は、


母さん「そうだったんですね・・・・雷を鑑賞する時は気をつけて見るように言い聞かせていたのに、落雷にあって親より先に死ぬなんて、思いもしませんでしたが、そう言った事情だったとは・・・」


亜実子姉さん「落雷で死ぬ確率は凄い低いと聞いていたのに、咲子が落雷死するなんて、どんな確率よって思っていたけど、神様が関わっているとはね・・・」


祐二さん「・・・それは、もう、なんて言うか、アレだね。使いたくはないけど、“仕方ない“よね・・・」


幹子「“仕方ない“ってもねぇ、雷様はなんでうっかりミスしちゃったんだろうね?」


久之くん「普通の落雷にしても、うっかりミスにしても、それはもう、咲子姉さんの凄い運が悪かったって事になるよね・・・」


藍子「あー、前から運が悪かったのは知ってるけど、今回のはとびっきり運が悪かったよね・・・」


圭也「そうだよね。寿命がどれだけ残っていても運が悪くて落雷死してたらあまり意味ないよね、その寿命・・・」


「「「「「確かに!!」」」」」


 と、真実を知っても月詠様達を責めるではなく、驚いてはいたが、僕のそれまでの運の悪さなどを知っていたからか、妙な納得の仕方をしていた・・・


「ま、まぁ、そのおかげと言うのはアレだけど、今回の“雷神様“のうっかりミスで、“アイツ“の決めた転生先に送られる事なく、負の巡りから抜け出せて、記憶の保持もできた、そして、今、こうして皆んなと会えてるって思ったら、その運の悪さもたまには役に立ったって事で!」


「「「「「お~確かに~!」」」」」


ソル「いやいや、その運の悪さも“アイツ“のせいだと思うぞ?」


「「「「「あ~、あり得そう~!!」」」」」


 皆んなに月詠様達を責めてほしいとか、大袈裟に嘆いてほしいとかも全然思っていなかったので、この反応は意外ではあったがありがたいと思う、でも、なんかこう、言い表しにくい複雑な気分になったのは何故だろう??

 まぁ、自分でもこう言って怪我の功名的な事も言っちゃうから、暗い雰囲気には絶対にならない、ソルにもツッコミを入れられちゃったし・・・


ジェムシードサイド「「「「「・・・・・」」」」」


 うん、こっちはそれで納得していいの?理解できないんだけど?と、言いたげな表情してるね!


「しかし、ぶっちゃけちゃったけど、よかったの?月詠様?」


月詠様『あぁ、構わない、咲子にしてしまった事は神としても、友人としても、誠実に向き合うべき事だからな・・・』


「月詠様・・・」


 月詠様は自分のしたミスでもないのに誠実に真実を皆んなに話してくれて、嬉しい反面、どうしてそんなに誠実に振る舞ってくれるんだろう?と思い、そう聞いてみたら、神としての責務だけではなく僕の友人としても、嘘偽りを話すつもりがなかったと、そう真剣に答えてくれた。

 その彼の誠実さに感動していると、


月詠様『それはそうと、アトリー、そろそろその呼び方やめないか?貴方が私達より位も年齢も上なのだから、もっと気楽に呼んでくれ』 しょぼん・・・


「えっ!?・・・うん、じゃあ、“月詠くん“?で良いかな?」 もじもじっ


月詠くん『あぁ、それでお願いする。アトリー・・・』 にこっ


「うん、分かった・・・」 かぁっ・・・ (うっ!!月詠くんの笑顔が可愛すぎる!!( ゜д゜))


 急に僕に呼び方を変えてくれなんて言い出したので、ちょっと驚いたけど、しょぼんと悲しそうな表情でお願いされたとあっては、僕も拒む事はなく、“月詠様“と言う他人行儀で堅苦しい呼び方から、“月詠くん“と言うぐっと関係が近づいた呼び方に変えて、呼んでみたら、思った以上に恥ずかしかった。

 対して、僕が“月詠くん“呼びすると、月詠くんはそれはもう嬉しそうに笑うので、僕の中の萌きゅんフィーバーが止まらなくなった。


地球サイド「「「「「へぇ~~、ほぉ~~、ふぅ~~ん・・・」」」」」ニヤニヤっ


ジェムシードサイド「「「「「ん~~~・・・」」」」」


お母様「おやおや?」ニヤッ


「な、何か!?」 キッ!


「「「「「何もぉ~~??」」」」」


 僕の反応を見た前世の家族とお母様がニヤニヤとニヤけ顔で見てくるので、キッ!と睨め付けてみたがそのニヤけ顔を止める事はなかった。ジェムシードサイドの家族はちょっと複雑な表情で僕と月詠くんを交互に見てくるが、これといったコメントはない。(あでも、母様だけはいつも以上のニッコニコな笑顔で見てくるよ!( ・∇・)なんでだろうね!?)


 と、そんなやり取りをしていると、この記憶に関する質問以外で気になっている人がいたようで、不意に手を挙げてこう聞いてきた・・・


リリ嬢「あ、あの、アトリー様の前世や例の邪神との関係などは分かったのですが、今回、私達は何故ここに招待されたのでしょうか?」


 と、僕達が記憶を取り戻す前から感じていた疑問をリリ嬢はずっと忘れておらず、本当に気になって素直に質問してきた。


「「「「「あっ・・・」」」」」


 リリ嬢以外の人達は完全に忘れていたのは間違いない反応だったとだけ言っておこう・・・


お母様「あー、忘れてた。君達を呼んだのはねぇ・・・」


「っ!!ぐっ!!??」 


ソル「アトリー!!」


「「「「「!!??」」」」」 「「「「「えっ!?」」」」」


 お母様が呼び出しの理由を話そうとしたその時、今の今まで存在を忘れていた“呪い“が急に発動し、僕は心臓を握り潰されるような痛みで胸を押さえながら前屈みになって倒れそうになった。

 この場の空気は一気に緊張状態になり、ソルはすぐに僕を心配して近くに寄り添い、僕の急な変化に前世の家族達は戸惑いながらも心配し、“呪い“のことを知っている今世の家族や友人達ももちろん凄く心配してくれて、一気に全員が僕に駆け寄ってくる。


お母様「むぅ、“儀式“の阻止は間に合わなかったか・・・」


ティーナちゃん『“最高神様“、では・・・』


お母様「いや、逃しては無いみたい、もうすぐ来るよ・・・」


神サイド「「「「「っ!!・・・」」」」」


 僕の様子を見たお母様は眉間に皺を寄せ、険しい表情をし、その様子を見たティーナちゃんが何かを察して、声をかけたが、お母様はティーナちゃんの言いたい事がわかった上で、何かが来ると言うと、それを聞いた神々も表情が険しくなり、一気に剣呑な空気が流れてきた。


「う゛っ、うぐっ!!」 ゴホッ!!ゴホッ!!ゴボッ!!ビシャッ!!


「「「「「っ!!!??」」」」」 「なっ!!??血!!??」 「ど、どうしたの!?」 「咲子っ!!??」


 そんな神々の会話がなされている間に、僕の心臓の具合はさらに悪化し、握られているような苦しさから、自分の体内の肉を引き裂かれるような激痛が走り、喉の奥から込み上げてくる異物を咳と共に吐き出すと、大量の血が口を抑えた手から溢れ、床にまで散らばった。

 それを見た地球サイドの家族が混乱、母さんは泣きそうになりながら僕の背中をさすり始めた。


お母様「スフィ、ごめんね、間に合わなかったみたい。でも、すぐに治るから、少し我慢してね?」


「「「「「????」」」」」


 そう言って悲しそうな表情をするお母様に皆んなは意味がわからず困惑、


お母様「もうすぐ、もうすぐ来るよ」


 と、言われたと同時に体内を引き裂かれるような痛みが引き、僕はお母様が何を“したい“のか、いや、“してる“のか次第に理解し始め、僕とソルは互いに目を合わせた後、時空が捻じ曲がる予兆を感じた場所を睨みつけた・・・・


僕とソル「「“アイツ“が来る!!」」
















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