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突入前

デパートの異変に気付いた警察官が数名、デパチカへの付近に到着していた。


「ヒーローがこっちに向かっている、俺たちはひとまず待機だ」

警察官の山下が指揮を取る。


「山下さん、ヒーローを待ってていいんですか?人が死んでるかもしれないのに!」


「いや、ヒーローを待った方が!」


「近くの派出所から来ていた警官が、入っていたみたいですが、戻って来てません」


「救急隊の手配は出来ています」


「中の状況がわからん、ヒーローが来るまで待つんだ!」

山下が声を荒げる。


警官達が混乱している中、SGJの車が2台到着する。

車からルイーズ、クララ、そして数名のヒーローが降りてくる。


「山下巡査部長、ご苦労様です。状況は?」

ルイーズが山下に真剣な表情で話しかける。


「これはルイーズさん、ご苦労様です。早速ですが、こちらをご覧ください」

山下がルイーズに敬礼すると、タブレットを取り出して見せた。


「ヒーロー諸君はこっちへ!」

クララが4人のヒーローを集める。


「クララさん、妖怪の正体はわかったのか?」

ストロング・バッカスがウイスキーの瓶を片手に、クララの元にやって来る。

青と白のプロテクタースーツに身を包んだ、大柄で筋肉隆々のパワータイプのヒーローである。


「皆の者ご苦労じゃのう、強力な妖力を感じるが、正体はまだわからん」


「スカーレット・フラメンコ、参上!」

フラメンコに見立てた、赤と黒の戦闘服を着た男性ヒーローが、カスタネットを叩きながら名乗りを上げる。


「クララさん、アキレス・アントです、よろしく」

黒いプロテクターを身に着け、背中に大きな2本の鉄の筒を背負った男性のヒーローが挨拶をする。


「翡翠蘭!推参なり!」

赤いチャイナドレスの女性ヒーローが名乗り口上を述べる。


「うむ、なかなか個性的なメンツが集まったのぅ」

クララが4人を見回す。

「相手はわからんが、この妖力の感じ、そして、突然妖路以外から現れたとなると・・・」

「わしの予想通りなら、厄介な相手じゃ」


「作戦はあるのか?」

バッカスが訊ねる。


「いくつか護符を持ってきておるが、ある分を持ってきただけじゃから、心もとないが・・・」

「『妖力の札』と『光の護符』が一枚ずつある」

「妖力の札を体に貼れば、実体のない相手にも攻撃を当てられるし、相手の攻撃を受け止めることもできる。光の護符は、妖力による攻撃を弱める壁を作るものじゃ」

クララは懐から紙幣程の御札を取り出した。


「『妖力の札』は俺が使って、妖怪を引き付ける。お前達は『光の護符』を使って一般人を救助しろ!」

バッカスが強い口調で采配する。


「さあ!やるぞ、お前ら!」

バッカスはウイスキーを一気に飲み干した。

すると、体が赤鬼のように赤く染まり、筋肉が膨れ上がった。

バッカスの巨体が、さらに一回り大きくなる。

これがストロング・バッカスの名前の由来とも言われている。


「頼んだぞ!」

クララがバッカスに護符を手渡す。

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