氷雪華のヒーロー日誌 第2回
私は氷川雪乃、18歳。
ヒーローになるべく訓練中。
今日は蘭子さんが退院する日。
早速、蘭子さんと退院祝いをすることになった。
翠尾蘭子さん、24歳。
幼い時に、韓国好きの両親の勧めでテコンドーを習い始めた。
看護専門学校を卒業後、看護師として働いていた。
そこで鬼紗羅と呼ばれるヒーローと出会い、それがきっかけでヒーローになった人だ。
彼女のヒーローネームは翡翠蘭。
赤いチャイナドレスに身をつつみ、岩をも砕く蹴りを武器に戦うヒーローだ。
チャイナ服なのは蹴り使いに似合うからだそうだ。
ヒーローの時に、語尾に「なり」をつけるのは、それが蘭子さんにとっての切り替えスイッチらしく、子供の頃に好きだったアニメのキャラを真似ているとか。
実力ランキング23位で、ヴィランからは「鉱脚の翡翠蘭」と恐れられている。
UPの身体強化系の能力者で、クララ師匠の話では蘭子さんの身体能力はチンパンジー並みだそうだ。
蘭子さんが居酒屋に行きたいと言ったので、SGJの近くにあるお店に行くことになった。
蘭子さんはビールが好きで、中ジョッキ二杯をあっという間に飲み干した。
「シャバの空気は最高だわぁ~」
と言っていた。ヒーローがシャバって・・・。
蘭子さんは普段から豪快な性格だけど、戦いになると計算高く冷静になる。
後輩の面倒見もよく、意外と気が利く人だ。
私は前から気になっていた質問をぶつけてみた。
「蘭子さんのヒーローネームは、やっぱり本名からつけたんですか?」
「うん、まあそうだよ」
予想通りの答えが返ってきた。もう少し何かあるのかと期待していたが、期待外れだった。
でも、後で聞いた話では、UP能力で全力キックをした時、なぜか脚に緑色のオーラをまとうらしい。
「何で翡翠なのに、赤いチャイナドレス着てるんですか?」
「最初は緑だったんだけどね、返り血が目立つから赤にしたのよ」
思っていたより現実味のある理由でびっくりした。
「鬼紗羅さんはどんなヒーローだったんですか?」
「双剣使いのヒーローなんだけどね、UP能力者で火をまといながらヴィランめがけて斬りつけるんだ。格好よかったなぁ〜」
「それに、熱い人だった、火だけにね〜」
オヤジギャグはさておき、鬼紗羅さんって凄い人だったとわかった。
でも、そんな人も命を落とすのだと思った。
蘭子さんがこんなことも言っていた。
「雪乃のヒーロー名考えておかないとね。私みたいに名前から取ってみたら」
それは悪くない考えだと思った。
氷雪・・・ちょっと物足りない。
最後に、SGJのトップランカーについて聞いてみた。
今の実力トップ5は、
ストロング・バッカス
ザ・プロミネンス
バルディッシュ・アイラ
禍津靂斬
シルフィ・リリィ
この5人らしい。
1対1でこの5人に勝てるヴィランはいないとか。
それでも銃弾をまともに受ければ、命を落とすこともある。それがヒーローだと、蘭子さんは言っていた。




