↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
27/43

開花

「ぐはっ!」

雪乃が美月にふっ飛ばされる。


「おい!何度も言わせるな!攻撃の後の防御をおろそかにするな!立てっ!」


「はい!」

雪乃は立ち上がり、木刀を構える。


「行くぞ!」

美月が木刀を構えると、連続突きで襲いかかる。


「くっ!」

雪乃が美月の突きを必死で捌く。


「攻撃をよく見ろ!そして見極めろ!集中!」

美月が連続突きに加え、上下左右から木刀を振るってくる。


「つっ!」

雪乃はかわしきれず、美月の木刀が肩や腕をかすめる。


「これが真剣なら、貴様は死んでるぞ!」


「はぁ!」

雪乃がわずかな隙をついて、無我夢中で打ち返す。


「甘い!」

美月がそう言った瞬間、雪乃の体が宙を舞う。


「え!?」

ーーーデジャヴ?

走馬灯のように、翡翠蘭との訓練が脳裏を過る。


ダァーン!


雪乃は地面に叩きつけられた。


「氷川雪乃、貴様の闘志は買ってやる。だが、技術だけでなく、戦いに対する認識もまだ甘い!」

美月は木刀を雪乃に向けて続ける。

「今の貴様では、せいぜい誰かを庇って死ぬのが関の山だ。私はそんなヒーローを認めん。誰かの代わりに死ぬなど、愚行だ!」


「愚行・・・」

雪乃の脳裏に、華穂の姿が浮かぶ。

ーーー愚行なの?違う、お母さんは私に託したんだ。


雪乃が木刀を杖のようにして立ち上がる。

ーーーたくさんの人に支えられて、私がいる。


「母が命をつないでくれたんだ・・・」

雪乃の目が氷のように冷たく光る。


「ほう」

美月の表情がこわばる。

ーーーなんだこの雰囲気。クララ様の言っていた魂の輝きなのか?


「スゥー・・・」

雪乃がゆっくりと脇構えをとる。


「なんだ?この冷気・・・いや、実際に温度が下がったわけじゃない。まさか!」

美月が無意識に後ずさる。


「私は・・・氷の剣!」

雪乃が目にも止まらない速さで踏み込む。


「なに!?」

美月が防御の姿勢をとる。


「抜刀!」

雪乃がそう叫びながら木刀を薙ぎ払う。

次の瞬間、美月の木刀がはじき飛ばされた。


「・・・お前、今のは?」

美月はあまりの出来事に愕然とした。


「あ、あれ?丸山師範?」

雪乃は木刀を薙ぎ払った姿勢のまま、キョトンとした表情で言った。


「貴様、自分が何をやったかわかってないのか?」


「体が、勝手に動きました。でも、嫌な感じはしませんでした」


「貴様、やはり危ういな」

美月が木刀を拾いに行く。


「丸山師範、あまり感覚を覚えてないのですが、さっきの感覚で良いのでしょうか?」

雪乃が木刀を中断で構える。


「そんなことはまだわからん。しかし、攻撃として申し分ない」

美月が霞の構えをとる。


「ちょっと、考えてみます」


「どんな力だろうと、基礎訓練は絶対怠るな!」

美月が突きを放つ。


「はい!」

雪乃が美月の突きを強く弾く。


ーーー何だったんだろう、さっきの感覚。体が軽い感覚だけは覚えてる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。