15話
更新速度遅くなってきてんなー。頑張んねぇとなー。そしてそろそろプロット考えねーとなー。とりあえずラグラーガ戦はこれで終了です。ほんの3話程度で終わらせるはずが10話近く使っちまったよジョニー……
追伸、ラグラーガの名前の修正、各種誤字脱字こ修正を致しました。
あとどうでもいいことを。
ブラックラグーン面白いっすね〜アニメ見てるんですけど凄いです。
あとシドニアの騎士もいいでよね〜。いや、ほんと3期待ってます
「RAAAAAAAAAAAAAAA!」
「散弾!」
ジェムを砕き、封じ込められた魔術の名前を叫ぶとそれから複数の光の弾丸がラグラーガの体へ着弾する。
「爆発!」
そして光の爆発が起こり、殻越しに内部へダメージを刻んでいく。
だが、その殻が魔術に対して耐性があるのか、思うようにダメージを刻めなかった。
「ちっ、前回より硬いな」
「私の矢も届きゃしな〜い!!」
ガガガガガガガッ!とマシンガンが鉄板にぶち当たったかのような音が続けて響き、そのあとに桜子がカグツチを傍らに抱えて叫ぶ。
「GYAAAAAAAAA!!」
「ぶっな!」
目の前に迫ってきた脊髄をジャッジメントでぶった切って防ぎ、さらに飛んできた三本の針を下から切り上げ、はじき飛ばす。
桜子の方を見ると、私と同じようにカグツチを刀形態へ変化させ、その刃から吹き出た炎で溶断したところだった。
「へーんだ!いくら耐性上げようとカグツチは弓形態よりこっちの形態の方が炎の出力は上なんだよー!」
「そっちに脊髄2本いったよー!」
「ちょ、それひど!?」
そう言いながらも桜子は的確にカグツチを操り、次々と攻撃を捌いていく。
それを横目に私は視界の左上にあるカウンターをチラリと見る。
『チャージ完了まで5分11秒』
『結界崩壊まで残り3分8秒』
あと3分でこの結界がなくなり、全力のラグラーガが開放される。
さすがにそれは色々と嫌なので、今のうち削れるだけ削っておきたい。
だが、先ほどと同じようにその巨体のアチコチにある骨の殻のせいで思うようにダメージをあたえられない。
唯一有効なのが殻の覆われていない関節部や、腹の下部分と、ジャッジメントの刃なのだけれど……動き回るあいつにいちいち関節や隙間を狙うために近づくのが大変だ。
それと、近づいたとしてもその隙間から黒い針を伸ばしたり、前足や尻尾の薙ぎ払い、噛みつき、背中の脊髄で迎撃もある。
離れていても骨針も飛ばしてくるから全く持って面倒な相手だ。
『ハッハァー、こうも退屈だとおじさん眠くなってきたんだけど寝ていい?』
「ならその邪魔な殻とってくれにゃいかにゃー!?」
『いやー、それだと面白くねーだろピンクの嬢ちゃん?どんなゲームも歯ごたえがあるから楽しいだろ?つまりはそーゆーこっちゃ』
「いみわかんねーだよ」
男の声に響がいつのまにかラグラーガの懐へと飛び込み、殻のひとつの隙間から刃をねじ込み、抉るように殻を無理やり引きちぎる。
そして素早く飛び退くと、飛び散った黒い液体と傷口から棘が飛び出てきた。
「チッ。やりにくい。それに、殺しきれない」
かわしきれず、脇腹の不快感に顔を顰めつつ、チラリと相棒である双剣を見る。
「あー……つっら!」
背後の桜子がやっと脊髄を全て捌き終え、口から荒い息を吐き出してカグツチの切っ先をラグラーガへと定める。
そして、
「Breαk♪Breαk♪Breαk♪」
鈴の音のような軽やかな歌声が響の口から流れでる。
「You are my prey♪Show me a beautiful offal♪」
赤い瞳が爛々と輝く。
「Let's kill Now♪」
本能と理性が混ざり合い、怪物と化物の戦闘が始まる。
〜サクラ視点〜
自慢じゃないが、私はそれなりに強いと思う。
視野が生まれつきかなり広く、反射神経もいい。それに小さい頃から兄と様々な武術を習ってきたためにインデスにログインしてもそれほど詰まることなく次々とステップアップができた。
そして、親友とも言える響の戦いをまじかで見るのだけれど……私の自信を軽く砕くほどの苛烈さだった。
体の至ることろの耐久性の限界を知り、容易くそれを超えた動作を行いながらも壊れないよう細心の注意を払いながら次々と迫る攻撃を躱しつつダメージを与えておき、躱しきれないものはダメージの少ない部分で敢えて受けることで逆にその隙を利用する。
異常だと思った。そして桜子は思い出す。
『桜子。お前は"ドミナント"って知ってるか?』
とある日、いつもの様に弓道の稽古中に自身の兄が弓を引きながらそんなことを言ってきた。
『なにそれ?』
『簡単にいうと"先天的に闘争に関して才能のあるもの"のことを指す言葉だな』
『へぇー。それがどうしたの?』
『いや、なに。インデスでの知り合いで正にそれが当てはまる奴がいてな。ディランっていうやつなんだが……』
すると、唐突に言葉をとぎらせる。
『1度戦ってみたがアレはマジモンの化け物だな。俺が理性で闘ってるっていうのななら、奴らは本能ってやつでたたかってる』
『………それで、その人に勝てたの?』
『勝負はつかなかったが……長引いてたら分からなかったな』
その時の兄の横顔はとても悔しげだったのを記憶している。
『アレは人間と言うより獣に近い。正真正銘の異常の塊だ』
「多分、響もドミナントっていうんだねお兄ちゃん」
「OAAAAAAAAAAAAAA!!」
「ガァァァァァァッ!!」
けどさぁ………うるさくね?
とりあえず桜子は矢を散発的に放っておいた。
〜ヒビキ視点〜
右から迫る脊髄の刺突、到達まで0.5秒、首をそらし回避
正面の噛みつき、到達まで1秒、黒騎士の剣で咥内を切り裂く
死角からの体液による棘の刺突、到達まで2.9秒、最低限のダメージで回避
左方向からの前足の押しつぶし、到達まで3.7秒、回避不可、よって受身を取ることで最小限に
HPを確認、残存量5.5割、指輪の効果で全回復まで残り4.5秒
脳内でシュミレーションを弾き出すと、ラグラーガはその通りに攻撃を放っていく。
「(右、正面、死角、左……ココ!)」
そして最後の攻撃をかわすために懐から白色のジェムを取り出し、指先で摘み砕く。
すると姿が一瞬で掻き消え、それをラグラーガが薙ぎ払うが既にヒビキは範囲外にたっていた。
「(瞬間移動の魔術が封じ込められたジェム残存数、10個。各種攻撃魔術ジェム5個ずつ)」
ギョロリ、視界の左上部のカウターをみる。
「(結界崩壊まで残り3、2、1)」
体中の力が抜けるような感覚と、空気が入れかわる感じが突きぬける。
各種バフが解除され、ラグラーガのデバフも解除されていく。
──ここからが正真正銘の正念場。
『Are You Ready?』
「Off Course♪」
ジャキリ、ハサミのように十字架の刃と黒くくすんだ刃を重ねる。
「『AHAHAHAHAHA!!』」
《瞬歩》を発動し、地面すれすれの高さまだ体を屈め突進する。
「AAAAAAAAAAAAAAA!」
脊髄と尾の攻撃を最小の動きで全て躱し、行く手を遮ろうとする尾を殴り飛ばしてその懐へとスライディングで飛び込む。
「ラァ!」
そして、前足を殴りつけるように黒騎士の剣の肉初の刃で切り付け、その腕を覆う殻を思い切り凹ませ、これにより体勢を崩させることに成功する。
さらに後ろ足で、殻の覆われていない膝裏を抉るように横薙で切り払い、腹の殻に手をかけ、ブチブチと繊維を引きちぎる音を伴いながら剥がしとった。
「AAAAAAAAAAAAA!!?」
「ガッ!?」
ラグラーガは吠えると、そのしなる尾が飛び込んできた。
彼女の細い体を貫く尾の先端が触れる直前、黒騎士の剣の広い刀身で3度ほど防いだが、その度に大きく後退させられ、4度目の刺突で後ろの岸壁に叩きつけられる。
HPが大きく削られ、口から赤い液体が飛び散る。
「チィ……!!」
ギシギシと体が軋むが、構わず黒騎士の剣をラグラーガの頭部へ投擲する。
それはまっすぐ飛んでいき、ラグラーガのその頭部の真ん中へ突き刺さり、周囲の殻を粉々に粉砕させた。
「AAAAAAAAAAAAAA!?」
その下の表皮が外へと露出され、目に当たる口が憎悪に塗れた視線で睨みつける。
「OAAAAAAAA………」
「クククク……まだまだでしょう?ジャッジメント。もっと寄越しなさい」
『ええ……いいわよ。貴方が望めば望むほどたくさん……たぁくさんあげるわ』
すると、十字架の剣から闇が溢れ出し、刀身へ絡みつくと、その形を変形させていく。
刃がひとつとなり、少しずつ刀身が伸びていく。
その刃が彼女ほどの大きさにまでなると今度は横へと伸びていく。
そして、短かった塚が元の3倍ほどになると、その手には巨大な赤い線の走った十字架を象った大剣が握られていた。
「ジャッジメント第2形態……《絶対圧殺》」
漂っていた闇を切り払い、小さく頷く。
『そうよ、もっともっと私を愉しませて頂戴』
「ウン、これなら殺しきれる」
後ろから抱きつかれるように聞こえた声に答えた。
カチ、カチ、カチ………とカウンターが進んでいき、《断罪せよ汝が大罪を》の発動可能まで2分を切る。
「AAAAAAAAAA!」
「うるさい……なァ!」
飛んできた骨針を全て大剣を横薙で払うことで弾き飛ばし、そこから体のバネを全て使うことで一気にその場を跳躍する。
「AAAAAAAAAAAA!!」
背中の脊髄が一斉にたわみ、彼女を串刺しにしようと発射された。
「散弾!」
しかし、それはジェムから放たれた光の散弾により、当たる直前に相殺され弾かれる。
「貫通!」
緑色のジェムを放り投げ、砕けるとそこから突風が出現し、1本の風の槍が直進して脊髄の生えている殻に覆われていない背中に突き刺さる。
「GYAAAAAAAAA!?」
そしてそこから刃のような風が吹き荒れ、傷口をずたずたに切り裂き周囲に液体が飛び散る。
しかし、やられてばかりではなくラグラーガは、その先端に刃状の骨の殻がついた鞭のように良くしなる尻尾が彼女頭を貫こうとやってきた。
「ッツァ!!」
しかし、間一髪顔を逸らしてそれを避けるが、かわしきれず右目が一直線に切り裂かれ一気に視野が狭まる。
「危ねぇなァ!!」
落下の勢いをのせ、大剣の切っ先をその背中へ思い切り突き刺し、続けて鋭い爪のつけられたガントレットをその内部へ突っ込む。
「もっと……もっと寄越せよォ!!」
生暖かく、ドロドロした腐肉のような感触に不快げに顔を顰めつつ、繊維をブチブチ引き裂き、その度に彼女の至る所に黒い液体が付着していく。
「AAAAAAAAAAAAAAA!!!」
「チィッ!」
案の定、ヒビキを振り下ろすためにラグラーガは暴れ始め、大剣を突き刺して振り落とされないよう彼女は耐えてきた。
しかし、それが仇となり、その攻撃が避けられなかった。
死角からきた尾の刃が大剣を握っていた左腕がガントレットごと肘から先の半ばまで切断され、宙を舞うがもう片方の手で大剣を掴むと、そこから飛んで突き刺さっていたそれを引き抜く。
「シャア!」
「AAAAAAAAAA!!」
次々と繰り出される尾の攻撃を弾き、逸らし、払い、弾く、弾く、弾く、跳ね除ける。
「ラァッ!!」
殻を砕かれた頭部に、片手で握られた大剣を振り下ろし、半分に叩き斬る。
しかし、これだけやってもラグラーガは倒れず、寧ろより一層その動きが激しくなっていく。
その様子を桜子はカグツチを構えて見守っていた。
「動きが、見えない……!」
動体視力には自信があるはずなのに友人の姿が何一つ見えない。
1度だけ見えたかと思ったら、また姿が掻き消え、ラグラーガのどこかに傷ができていた。
「これがドミナントの戦いっていうの……?」
「そうだよ。これが彼らの力であり、彼らの呪いともいえる力だよ」
「わッ!?エルさん!」
「やあサクラくん。僕の鶏子がヒビキくんにお世話になってるね」
すると、いつのまにか彼女の隣には緑の髪と紫水晶の瞳が特徴の不思議な人その人がいた。
けれど、そのふくらはぎほどまであった長い髪の毛は、肩にかかる程度まで乱雑にちぎれてまとめられ、着ていた服は所々破れてその下の素肌が晒されていた。
それに、どこか満足そうな顔だった。
「おーおー、やってんな〜響も。クカカカ!流石は俺の妹だな」
そうしていると、さらに後ろからは特徴的な仮面の近代的なプロテクターを纏った変なやつがいた。
「わー、響のお兄さんも。どうしたんですか?」
彼も同様、そのプロテクターのあちこちの装甲が砕け、土汚れと血の汚れがこびりついており、おまけにその仮面も全体に蜘蛛の巣かと勘違いしそうなくらい罅が走っていた。
そして、元々は全体を覆う仮面だったのだろうが、その下半分が完全に砕け散っていて、その笑みに歪んだ口元が露出していた。
こちらもどこか満足そうであった。
「おう。ちょっとばかしこの泥人形と喧嘩してたんだよ嬢ちゃん」
「ハハハ、ちょっと狗に噛みつかれてね。お仕置きをしていたんだよサクラくん」
「ア''?」
「ン〜?」
途端、二人の間に火花がバチバチと散り始め、周囲の木々や地面の1部が割れ始めた。
「ハッ、ならここで決着つけっか〜?いい加減テメェのその澄まし顔ぶち抜いてやろうと思ってたところだ」
「フッ、君のような狂犬のどこに彼女が気に入るのかハナハナ理解出来ないね。その首に鈴でもつけてあげようか?」
「よぉし、さっさと続きをやろうや。ぶっ殺してやる」
「お生憎、犬畜生すぐに去勢してあげるよ」
「GAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」
「オラァァァァァォッ!!死ィ!ねェエ!!」
「なにこのカオス!?」
桜子の悲鳴が轟く。
「グゥ!?」
脇腹を骨針が貫き、その体が大木と繋ぎ合わされる。
なんとかでようとするが、
「AAAAAA……」
「ガッ、グッ!?」
さらに手足を新しい骨針に貫かれ、ひどい不快感が脳髄のあちこちを走っていき大剣を取りこぼしそうになるが、意地があるためなんとか我慢する。
「(万事……休すってか?)」
チラリ、とカウンターを見る。
『チャージ完了まで30秒』
「OK……やってやるよ!」
大変あくどい笑顔を浮かべると、ヒビキはあるものを吐き出した。
「GA……?」
その様子にラグラーガは唸り声を漏らす。
「吹き飛べバァ〜カ……爆裂!!」
深く赤いルビーのジェムは彼女の呟きに呼応するように、粉々に砕け散った。
そして、赤い光が迸り叩き潰そうとした片方の前足とヒビキの体諸共飲み込まれ、吹き飛んだ。
「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!?」
ドバドバと先のなくなった前足から黒い液体が迸り、苦悶の叫びがラグラーガの左右に別れた口から響き渡る。
「ハッハァ!ざまぁないなゲテモノやろう!!」
「SYAAAAAAAAA!!」
そして、上空には消し飛んだはずのヒビキが五体満足の状態でそこにはおり、チャージが完了したのかその握られた大剣の刀身から煌々と紫紺の輝きが放たれていた。
「さぁぶっ飛べクソ野郎。これが本当のラストだ!!」
「『断罪せよ。贖罪せよ。贖え、償え、痴れ、叫べ。
傲慢、憤怒、嫉妬、怠惰、強欲、暴食、色欲の大罪よ……
救済されよ、浄化されよ、救え、祓え、祈れ、沈黙せよ。
誠実、寛容、慈愛、勤勉、節制、忍耐、純血の美徳よ……
誇れ、恥じれ、裁かれよ。
これこそが21の乙女の宣告なり』」
少女が大剣を空へ掲げ、膨大な紫紺の光の柱が空へと昇る。
「《断罪せよッッッ汝が大罪をッッ!!!》」
その闇の剣を振り下ろす。
雲を引き裂くその一撃は絶対の判決。
覆ることは無い死の一撃。
これこそが審判を司る乙女ッ!!!
『ハハッ………ハハハハハハ!!P510329!テメェこそ人の可能性だ!確かにてめぇは兄貴が気に入るだろうよ!!』
男の声がヒビキの脳内に響く。
そして、その闇の斬撃はラグラーガを消し飛ばす。
膨大な量のHPを全て削りきり、更に地面をえぐり、木々をなぎ倒し、最後に紫紺の柱が空高く創り出された。
『Congratulation!
伯爵級UNM【完全なる狂気の獣 ラグラーガ】が討伐されました。
パーティー『H&S』のMVPを算出……『ヒビキ』と暫定。
UNMW『狂獣の外装』をプレイヤー『ヒビキ』に贈呈します!』
アナウンスの声が聞こえるが、そんなことはどうでもいいのでヒビキは勢いよく地面へ仰向けに倒れる。
「あー、疲れたッ!」
「おめでとうマスター。リベンジお疲れ様」
「ありがとね〜、ジャッジメント。頼りになるよ」
「フフ、別に構わないわ。私はあなたの剣だからね」
「わっと」
花びらのように宙を舞う紫紺の光を掴み、青い空を見る。
ジャッジメントがヒビキの頭を自身の膝にのせ、楽しそうに微笑む。
「やってやったぞ〜」
そして、その様子を離れたとこから見る3人。
「流石は俺の妹だな」
「流石は鶏子が気に入った子だね」
「SSしとこ〜」
〜とある空間〜
重々しい地響きが轟き、続けて金属音が響く。
「貴様、我の好敵手に勝手に手を出したそうだな」
「ハッハー、兄貴だけ美味しい目に逢うのは気に食わないんでねぇ。ちと味見させてもらったわ」
ひとつ切り結ぶ度に空間がたわみ、あちこちに亀裂が走る。
「フンッ!」
「ガッ!?」
ひときわ大きく弾かれるととが響くと、続けて肉を貫く鈍い音が空気をふるわせた。
「ゴフッ、ゲフ……ちっやっぱ兄貴にゃ勝てねぇか」
「フン。当然が愚弟よ。いくら貴様が荒事専門であろうとも、階級が頂点の我に勝とうなど笑止千万なり」
「へーへー、流石は熾天使様。能天使の俺様にゃ届きませんよー」
「これに懲りたなら我の好敵手に手を出そうとは考えぬ事だな」
「りょーかい。あー、だがピンク色の嬢ちゃんは手ぇ出してもいいよな?あの嬢ちゃん、ドミナントじゃねぇが中々に強かったからな」
「好きにしろ。我の目当てはP510329のみだ」
体を貫かれたというのに、軽薄な声の男は心底愉快に笑い声を上げた。
「そういえば……エクスシアよ。プリシパルテめがエリアの修正に愚痴を零しながらやっていたぞ。あとで詫びでもやっておけ。アイツが仕事を放棄するとなかなかに面倒だ」
「俺と兄貴は雑用が苦手だからな〜。仕方ねぇ、可愛い妹のために一肌脱ぎますかねぇ」
「少なくとも今回の原因は貴様なのだがな」
呆れたように男は首を振り、軽薄な男はヒラヒラと手を振ってその空間から出ていく。
「フッ、流石は我が好敵手だ。劣化版とはいえエクスシアのアバターを殺すとはな……ククク………クハハハハハハ!!!」
心底楽しそうにひとしきり笑い、ブラックは子供のように目を輝かせた。
「さぁ、もっと貴様の強さを見せろ。そして更に進化しろ。そして……」
「この俺を殺して見せろ異常の塊!!」
──P510329のDA。ARCANA NO.20《THE・JUDGMENT》の形態変化を確認。
──隠しスキル《能天使の祝福》《熾天使の祝福》を修正、《能天使の加護》《熾天使の祝福》を付与。これにより、戦闘時に入る経験値と武器熟練度に上方修正。
──UNM『ラグラーガ』の戦闘被害を推定……修正完了まで権天使の処理能力を使用。
──その間はリンクス達に一日のメンテと告知
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閲覧ありがとうございます。それでは誤字脱字の報告、感想、評価、ブクマやアドバイスをお待ちしております。
あとついでにお友達にも宣伝をッ!!




