11話
ちょと愚痴を失礼。PS4壊れたぞこんちくしょう!
去年の同じ頃はスマホ壊れたし!なんかこの時期になると精密機械壊す呪いでもあるのかよー!!
それでは本編どうぞー
〜とある空間〜
「エクスシア兄様。ここのエリアの周辺空間リソースがゴッソリと減っているのですが理由をご存知で?」
「ちょいとやりたいことがあってねぇ。ちと俺の超劣化眷属を使わせてもらったわ」
「……別にリソースを消費するのは構いませんが、せめて私に声をひとつかけてください。その後処理をする私の身にもなっては下さいませんか?兄様の眷属はいくら劣化しても周囲の環境への負荷が大きすぎます」
「悪い悪い。兄貴のお気に入りのリンクスがどんなもんか試したくってな」
「ブラック兄様のお気に入り……ということはP510329ですか?」
「おうよ。ついでにソイツの深層意識をちょいと引っ掻いてDAも進化できれば万々歳だな」
「たしかP510329はこちらの世界に来てから向こうの世界の時間で1週間も経っていない筈ですが……」
「なぁに、そんときはそん時だ。だが………」
「人の可能性を俺は見てみたい」
虚空を見上げ、その男はくすんだ瞳の中に羨望の光を揺らめかせ呟いた。
〜ヒビキ〜
「なにこれ……」
「おえ〜……グッロ」
目の前に広がる光景に私は顔を顰め、桜子は口元を抑えて顔を背けてしまう。
「………胸糞悪くなるわね」
「コケー……」
それは四肢をばらされ、全身の皮が毟り取られ、内蔵全てが失った挙句に木から吊り下げらたおそらく元は大地人らしき物体たち。
真っ当な感性の持ち主だったらまずやろうとしない現実離れした光景に、多分私達は絶句してたんだと思う。
「グッ……うぅ……………」
「!桜子、鶏子!」
「りょーかい。索敵しとくよ」
「コケー」
声のした方向に私は走りよると、そこには体の至る所に傷を作り、血みどろの男が苦しそうに呻いている状態でそこにいた。
「大丈夫ですか?それにしても酷いキズですけど。いったいなにが……?」
インベントリからポーションを取り出し、男の人に半分飲ませ、残り半分を傷口に振り掛けながら尋ねると、男の人は焦点の合わない瞳で弱々しく呟いた。
「………げ、ろ」
「エ?」
「に……げ……………ろ」
声色から途轍もない恐怖の感情に私は軽くたじろいでいると、その人は私の胸元をつかみ顔を引き寄せられる。
「はやく……あの、化け物から………早くッッ!!」
「落ち着いて!一体何があったの!?どうしてそんなに怯えてるの?」
「アイツがッ………アイツがいきなり現れたんだ!最初にジャックが喰われて、その次にジェイクが!!早く、早く逃げないとお前も食われて化け物になるぞ!?」
「マスター、その人完全に錯乱しているわ。話すだけ無駄よ」
「チッ……後で謝るから」
「ガフッ……」
黙らせるために私は男に鳩尾を食らわせ、気絶させると再び傷口にポーションを振り掛けある程度傷が塞ぐのを確認すると担ぎ上げる。
「とりあえず桜子と合流しよう。ジャッジメント、いちおう武器形態になっておいて」
「わかったわ」
彼女の体が一瞬だけ光ると、私の両腰に自動的に吊り下げられた状態の双剣に変化して、それを確認して私は桜子たちの元へ向かい始めた。
〜サクラ視点〜
「うーむ、何もいないね鶏子〜」
「コケー」
「お兄ちゃんみたいに獣並みの気配探知出来たらわかるんだけどなー」
とりあえずいきなり切りかかってきた黒木乃伊の攻撃を頭を少しそらすことでかわし、続けてカグツチを鞘のまま切っ先をその木乃伊の腹部へ突き入れ、回し蹴りを食らわせる。
ちなみに1連の動作は1秒以内である。
「おん?なにアイツ……」
「コケーコッコッコ(今の無意識ですか)」
「ギシャア………」
【使徒の尖兵】
そこには4本腕の口だけが露出している黒い帯でぐるぐる巻きにされている木乃伊の名前で、腹部を細く鋭いもので突かれたせいか、口からボタボタと涎を垂らして悶えてるのがいた。いやーきちゃないきちゃない。
「シャガッ!!」
「ムッ!」
鞘からカグツチを抜き放ち、すぐ目の前に構えるとその紅い刀身から火花が散り、次々とくる攻撃を防いでいく。
「シャガガガガガガガガァ!!」
「クゥ〜……!なんつぅ出鱈目な!!」
一撃一撃の重さが途轍もないくらい重く、そして鋭い攻撃に顔を顰めてしまう。
カグツチの常時発動型スキル『火ノ神ノ炎衣』で切りあってる相手に常時【火傷】のデバフをかけ続けてるけど、はっきり言ってこのままじゃこっちがやられそうだよ!
ということで、
「逃げるか!」
「シャガァ!」
「コケー!?」
よくわかんない黒木乃伊の攻撃を弾き、大きく体勢がズレたのを確認せずに180度回れ右して響がいるであろう方向にダッシュダッシュー。
へーい、鶏子さーん。君も早く走るんだよー!スタコラサッサー
「ギシャアア!!」
そして案の定やっこさんブチ切れですよ。やーねー、奥さんカルシウム足りてるー?
「のわ!?」
視界の端っこに何やら白い鞭のようなものがうつり、イナバウワーのように体を逸らしてそれを避ける。
そして、その鞭みたいな物体は私のすぐ側の太い幹が半ばから断ち切られていた。
その威力に軽く頬を引き攣らせ、おそらくそこから来たであろう咆哮に視線を向けると、そこには四足歩行の背中から三本の脊髄が触手みたいに蠢いてるキモイやつがいた。
「うっそでしょ……」
一体ならギリギリ捌けるけど、タイプも攻撃方法もまるっきり違う相手と遭遇だなんて不幸すぎなーい?
「コケー!」
そして私のすぐ側にいる鶏子が威嚇の鳴き声を上げて、私はジリジリと距離を図る。
さて、私は死んでもペナルティで『現実時間の24時間ログイン不可』か『所持アイテム全損』か『装備武装全損』か『経験値消失』か『所持フラン全損』のどれか食らうだけなので、大分痛むけど取り戻せばいいだけ。
けれど、鶏子は死んだらそこで終わりだ。
とにかくそれだけはいけない。
もしそうなったら響が絶対に悲しむ。友達のそんな姿なんで絶対に見たくない。
自然とカグツチを握る力が強くなる。
「ふぅぅぅ…………」
深く息を吐いて、吐いて、吐いて………止める。
視界がクリアになって、緊張がほぐれていく。
「よし!」
目標は鶏子を絶対に響きの元へ送る。そして最大限私も生き残る!
かかってこいやー!へんてこ生物どもー!!
〜ヒビキ視点〜
「グッ!?」
「シャガガガガガッ!!」
ヒョロガリのデカイ黒い【使徒の尖兵】とかいうやつの休みなく私へとくる攻撃を、黒騎士の剣で防いだりそらしたり、時々反撃をしていく。
防ぐごとに刀身から火花が散り、防ぎきれない攻撃は仕方なく致命傷にならない程度を食らうことで、逆に黒騎士の剣のスキル《戦いへの渇望》でステータスに補正をかける。
今のHP送料は7割ほどで、多分ステータスの上がり的には2倍くらいでレベルは28相当だとおもう。
え、あの男の人はどうしたかって?邪魔だからそこいらに放りなけたよ!
けど、これだけ上がっても目の前の敵に防戦一方というのがなかなかにきつい。
やっぱり向こうは腕2本でこちらは両手剣1つ。分が悪いのは明白だな。
ということで化け物を蹴飛ばし、距離が平いたことで剣を鞘に戻して両腰に吊り下げられたジャッジメントを手に持った。
「いくよジャッジメント」
『ぶちかましてあげなさいマスター』
「言われなくても──グッ!?少し待ちなさいよイカレ野郎!」
突然切りかかってきた木乃伊やろうの両手の斬撃を防ぎ、鍔迫り合いへと突入する。
「グァア!ギャシャア!!」
「うわっ!汚いなァ!」
ガチンガチン、と私の顔に食らいつこうとしてる顎を開閉してきた尖兵に頭突きを食らわせ、怯んだ瞬間にその顎へ向けてグリーブの膝あて部分で蹴り入れる。
「シャア!」
「アグッ!?」
瞬間、私の顎に衝撃が走り一瞬だけ意識が飛かける。
どうやら、宙に浮いた瞬間にその爪先で蹴りをやってきたらしい。
「チィ!」
直ぐに持ち直し、バク転で距離をとる。
そして木乃伊やろうは四つん這いの体勢に移る。
「シャァァア……」
瞬間、ソイツは砲弾のような速度で突貫してきた。
「ウワッ!?」
とてつもない速度で放たれた斬撃をジャッジメントを重ねることで防ぐけど、あまりの衝撃にアバターの背骨がミシミシと軋み、両足が地面に2つの線を作っていく。
「ァアッ!!」
「シャアッ!!」
なんとか攻撃を防ぎ切ると、流石にこれを防がれるとは思わなかったのか軽く動揺した様子で黒ミイラは距離を離した。
「ハァ、ハァ、ハァ……」
荒く息を吐き出し、膝が笑いそうになるのを無理やり押し殺す。なんだあのアホみたいな速さは。冗談だろ?
『大丈夫マスター?』
「なんとかね……」
ガードしたのだというのに今私のHPは4割くらいにまで削られていた。
もし直撃したら私の紙体力じゃ一瞬で消し飛ぶだろう。
ジャッジメントの心配する声に答えつつ、ギアを1段階引き上げる。
すると、意識の奥底になにかが脈打つ。
──殺セ。奴ヲ殺セ。血ヲ啜レ……
「アハァ……………」
爛々と目が輝き、唇を舐める。
この感覚には覚えがある。
そうだ、ダークナイトとの戦いの時と同じだ。
あの時の記憶はほとんど飛んでるけど今は違う。
殺そう。目の前のこいつを。
〜どこかの空間〜
「ハハハハ!いいねぇ!いいぜお前!お前の狂気を見せてくれよ!!」
狂笑をあげ、その男は心底楽しそうに口を歪める。
「おいお前ら!そんなオマケのやつなんてほっぽり出してさっさとP510329のとこに行きやがれ!」
〜サクラ視点〜
「シッガァ!?」
「ゲシャッ!?」
「なにごと?」
「コケー!」
唐突に2体の尖兵たちが攻撃の手を急停止させ、何かに縛られたかのように軽く痙攣したと思ったら、その身を翻してどこかへと走り去ってしまった。
「?助かったの……」
「コッコッコ……」
とりあえず少しだけ待っていても何も起きないことが分かり、私はそのまま地べたに座り込んでしまう。
「助かったー!!」
今の私のHPはレッドゾーンで、防具は半壊してカグツチも傷だらけ。鶏子も似たり寄ったりな感じだ。
「いやー、終始舐めプしてくれて助かったね。ウン」
インベントリからポーションを取り出し、封を開けると中の液体を飲みながら頷く。
「それにしても……一体何なのアイツら」
一人そうごちるけど、答えてくれるような優しい人はいるわけなく5割くらい回復したのを確認したら、とりあえず響と合流するために足腰に鞭打ってのそのそ歩き始めた。
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