第四十五話 【番外編】登場人物紹介・第2章
第2章「スポイル国——外に与え、内で飢える国の物語」で出会った人たちと、ドーラの食卓を紹介します。
※第1章までの登場人物と暦は、第二十九話をご覧ください。
【スポイル国】
かつての大国。国民は、根が真面目。
世界連盟への拠出と他国への援助を、国の誇りとして放送で語る。
医療・教育・食料補助・年金・育児をやめて、〈基本生活給付〉にひとつにまとめた。
※タケナンテ式ベーシックインカム(タケナンテBI )
給付額は、[(国民総生産 − 連盟拠出義務額)÷ 人口 ]で決められている。
それでも、路地裏の炊き出しには毎日人が並ぶ。
【第2章から登場】
☆ドーラ
スポイル国出身。路地裏で、毎日炊き出しをしている。赤茶の髪に白髪まじり、茶の目。髪を布で巻いていて、前掛けはわりと汚れている。声が大きくてすぐに泣く。はらぺこの三人(ロミジュリ&パック)を見かねて、食わせた。飯を食わせた子は、みんな我が子。
家の庭で鶏を飼っている。帽子収集家で密かに刺繍ものを集めている。服選びのジャッジは厳しい。
ジュリエットを「姫ちゃん」、ロミオを「デンデン」と呼ぶ。
☆ヘイゼル・タケナンテ
基本生活給付の提唱者。六十代くらい。仕立ての良いスーツ、白髪まじりの髪。姿勢が良い。討論会で基調講演をした。
☆テオ
スポイル国出身。黒い短髪、精悍な顔つきの、若者チームのリーダー的存在。国をより良くしたいと思っている。ロミオたちと協力体制をとる。
☆リタ
スポイル国出身。赤みがかったショートカット。テオの仲間で国を憂いる女子。
☆ジョー
スポイル国出身。金髪。茶目っ気がある。テオの仲間。
☆ボブ
スポイル国出身。テオの仲間。両親は「国が決めたことだからしかたない」と、我慢し続ける方を選ぶ人たち。
【呼び名のはなし】
パックが、ロミオを「デンカ」、ジュリエットを「姫さん」と呼ぶのを一向にやめないので、ドーラの中で「デンデン」と「姫ちゃん」になった。もう変えられない感じになっている。
【旅の四人・第2章の終わり】
☆ジュリエット
うどんを、生まれて初めて足で踏んだ、禁止の国の元継嗣。台所では、ドーラから戦力外通告を受けている。
☆ロミオ
ドーラの雑穀粥に「五臓六腑に染み渡ります」。二杯目もすぐに完食した義務の国の元継嗣。ドーラの帽子コレクションが気になるオシャレに目覚め始めた十七歳。
☆パック
刻印を持たない「無印」なので、スポイルでも自分の名前では通信機が持てない。今はドーラ名義の汎用機を使っている。服のセンスは独特。食いしん坊。キューの大親友。
☆キュー
ネヴァ出身。地下にいた頃から、ずっとパックと一緒。地下で検閲局に捕らえられ、スポイル国の式典にネヴァの更生員として連れてこられた。うなじに再刻印されている。一行のツッコミ担当。パックの暴走を止められる数少ない人。
【ドーラの飯テロ食材図鑑】
☆暁星粟
夜明け前の空の色に似た、紫がかった粟。炊くと色が出る。栄養価も高い。
☆宵麦
腹に溜まる麦。ご飯にしても、粥に入れても。
☆霜晴大根
稜月の寒さで、地中に一度閉じこもってから顔を出す。だから甘い。出汁で炊くと、噛むというより溶ける。旬は短い。
☆稜月漬け
青菜の塩漬け。酸味があって、粥との相性が抜群。
☆ドーラの家の卵
庭の鶏が産む。出汁巻き卵にすると、ほんのりやさしい甘さ。
☆月光薯
すりおろすと、白く光る。宵麦のご飯にかけて、とろろご飯に。
☆白凍麦
上等な白凍麦と塩水だけで打つうどんは絶品。。
☆雪見茸
天ぷらにすると、サクッとした後に、じわっと旨みが染み出す。
☆星凪草茶
淡い黄緑の、ほんのり甘い香りのお茶。なかなか手に入らない。
気持ちを鎮めてくれるので、眠れない夜にぴったり。慢性頭痛や肩こり、目の疲れにも効く万能選手。
☆銀月魚
ドーラお得意の出汁になる。うどんのつゆにも、天ぷらにも合う。
【ドーラの献立】
・炊き出しの汁物(第三十話)
・暁星粟と宵麦の雑穀粥、霜晴大根の出汁炊き、稜月漬け、出汁巻き卵(第三十二話)
・宵麦ご飯の月光薯とろろがけ、胃にやさしい雑穀粥(第三十六話)
・ふかふかの蒸しパンと、いつもの薬草茶(第三十七話)
・珍しく手に入った、星凪草茶(第三十八話)
・旅のお供に、常備菜のフリーズドライ(第四十二話)
・打ちたてのうどんと、雪見茸の天ぷら(第四十四話)




