俺には一応オーラがあるらしい。
「ゴホンッ。すまん。話を戻そう。…で、どうする?俺たちに協力するか?…あ、言い忘れてたけど、今まで通り、食料は持ってくるんだ。もちろん残虐行為は無しだ。それとも…」
「協力します!」
俺の話を遮る形で、パンダの獣人2人が協力を受けてくれた。さっきの「とびきり美味しいもの」という単語に気を引かれていたとは言っても、思ってたより食い気味だった。
「よし、取引成立だな。名前を教えてくれ。俺は錦木。」
「僕はグランで、隣にいるこいつはタグリンです!」
「よろしくお願いします!」
なんだ?別に躾けたわけじゃないのに、やけに礼儀正しいし、従順的だ。まさか、びびらせすぎたか?一応聞いてみるか。
「グランとタグリンね。よろしく。しかし、なんでそんなに従順的なんだ?」
俺が質問をした途端、再び、グランとタグリンが顔を合わせる。なんだ?一体何があるんだ?
「実は、錦木さんから異様なオーラを感じるんです。強いとはまた別なものだけど、異常に強そうなオーラを。」
グランとタグリンが、獣人ではないただの人間が超能力を持ち合わせている事を見抜いた。パンダ、犬は霊長類との中間地点と言われているほど、知能が優れている。嗅覚、聴覚もかなり優れている。だが、さっきの犬の獣人、ミルトとミルジは俺のオーラに気づいてなかった。おそらく、パンダは臆病な性格を持ち合わせているため、一歩下がって俯瞰的に状況を判断できたのだろう。さっきの犬の獣人、ミルジとミルトは好戦的だったため、気づかなかったのか。
「オーラ?本当か?嬉しい事を言ってくれるねえ。さて。んじゃ、4日後の夕方、会議の前日だ。またここに集まろう。それでグランとタグリンは大丈夫か?」
「…はい!」
グランとタグリンが勢いよく返事してくれた。返事の前に少し間があった。それに別に従えたわけでもないのにただのオーラで従順的になった。俺は少し違和感を感じていた。だがまぁ、そんな隠し事を実行して他を騙せそうに見えない。ひとまずこちらとしても重要な取引相手だ。信じよう。
ーーーーー1時間後
あたりは明るくなり始め、朝を迎え始めていた。ゾルビン村に戻ると、ミルトが一人一人の家に回って、昨日ミルジが必死にグランとタグリンの攻撃を耐えて得た食料を配っていた。配られた住民はみんな笑顔で「ありがとう」と伝えていた。あれ?今までの様子を見るに、周りは誰も知らないと思ってたけど、ミルジが食料を調達してた事を、ミルトは知ってたのか?…聞いてみるか。
「おーい。ミルトー。なんだその大量食料。一体どこから調達したんだ?」
「ん? あ、これか?これはー、さっきたまたま近くの町で安く売ってたから買ってきたんだ。」
ミルトが目を逸らしながら答えた。目だけではなく顔を思いっきり逸らしていた。人が嘘をついてる時に、目線を逸らすという描写がアニメや漫画でよくあるが、現実的にはあまりない。だが嘘をついている時の犬は、分かりやすく目線を逸らす。さてはミルトのやつ、知ってたな?俺が真実を知った第三者目じゃなかったか。
【残りのカップラーメン数】 321個
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