第5話「泥坊主と神様」
「オオォォォォォオオ!!!」
泥坊主は腕を振り、ドロドロのなにかを飛ばしてきた。
(なんか飛ばしてきた!?)
「問題ないのじゃ!」
四季ちゃんはそう言い、光のシールド的なものを生成し、ドロドロのなにかを防いだ。
(アレ、泥坊主って言ってたよね。あれなに?)
「あやつは田畑に、住まう泥の妖魔じゃ。すぐそこが田んぼじゃ、そこから来たようじゃ」
たしかにすぐ隣は白いフェンスがあるが、田んぼになっている。
(あそこから…)
「そして、田畑に近づいた人間を転ばせ、泥に引きずり込むのじゃ」
(ナニソレ怖い)
「それにあやつは泥の中を自由に行き来する。じゃが、あやつは今、道の上じゃ。その能力はない。そんなやつ、わらわの良い的じゃ」
「オオォォォォォオオ!!」
泥坊主が両手?を上げた。
すると、
(大きくなった!?)
「見せかけじゃ」
四季ちゃんはそう言い、手をかざす。
すると、光の玉が複数現れた。
(これは?)
「神力を固めた簡単な術じゃ。コヤツの相手、この程度で十分じゃ!!」
すると、光の玉が泥坊主に向かって突撃した。
「オォ!? オォォォオ!!!???」
ドォォォォンと、命中した。
「オ、オォオ………」
(まだ生きてる!? 穴空いてるけど)
「いや、おしまいじゃ」
四季ちゃんがそう言った瞬間、泥坊主はドロドロに溶けて消えた。
(死んだの?)
「いや、このタイプは環境さえ整えばまた生まれるじゃろう。別にまた来ても倒すだけじゃが」
なんだか、四季ちゃんが頼もしく見えた。
(ありがと)
「なに、この程度、わらわは大丈夫じゃ」
(それじゃあ、帰ろうか)
「うむ」
二人はそう言い、家に向かう。
その後ろに男が一人。
「………低ランクとはいえ、泥坊主を………あの少女は……一体………」
男はメガネを整え、どこかに電話をした。
そんななか、神名と四季ちゃんは家に着いていた。
「ついた」
「あの後からは何事もなくじゃな。じゃが、登下校時も妖魔が襲ってくる可能性がある。そこを考えてルートを考えることもできよう。どうするのじゃ?」
(う〜ん、そうだね。でも、さっきの道が良いかも)
「なぜじゃ?」
(あの道、好きだったから。安直、かな?)
「いや、それならそれで良いじゃろう」
四季ちゃんはそう言って笑う。
ガラガラガラと扉が開き、
「おかえり。高校は確認できた?」
お母さんだ。
「うん、道もバッチリ」
「そう、それなら良かったわ。さ、ご飯できてるから、手を洗ってらっしゃい」
「は〜い」
私はそう返事をして洗面所に向かった。
「さて、これから何が始まるのか、楽しみじゃな」




