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四季王の山  作者: れんP


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20/24

第20話「いつもの日常」



翌朝。


私は制服に着替え、朝食を済ませると、家を出た。


「神名、今日も学校かの?」


四季ちゃんが隣でふわふわと浮かびながら尋ねる。


「うん。昨日はちょっと疲れたけど、もう大丈夫だよ」


「そうか。無理はするでないぞ」


「分かってるよ」


私は笑顔で答え、学校へ向かった。


しばらく歩いていると、見慣れた姿が目に入った。


「あ、神名ちゃん」


「圭ちゃん!」


そこには、圭ちゃんが立っていた。


「おはよう!」


「おはよう、圭ちゃん」


私たちは挨拶を交わし、一緒に学校へ向かう。


「そういえば、昨日は何かあった?」


圭ちゃんがこちらを見ながら尋ねた。


「えっ?」


「なんだか、ちょっと疲れてるように見えるから」


「うーん、実はね……」


私はそこで少し考えた。


退魔師の人たちに会ったことや、護身術の修行をしたこと。どこまで話していいのか、少し迷った。


「昨日、ちょっと運動したんだ」


「運動?」


「うん。いろいろ教えてもらってね」


「へえ、そうなんだ! 神名ちゃんって、運動するんだね」


「そ、そんなに意外かな?」


私は苦笑した。


「ふふっ、冗談だよ!」


圭ちゃんは楽しそうに笑った。


(よかった。変に思われなかったみたい)


私はほっと胸をなで下ろした。


やがて学校に到着し、教室へと入る。


「おはようございます!」


「おはよう、周防さん、葛城さん」


先生に挨拶をして、自分の席に座った。


「今日も一日、頑張ろうね!」


圭ちゃんが隣の席から声をかけてくる。


「うん!」


私はうなずいた。


授業が始まると、先生の話を聞きながらノートを取っていく。


難しいところもあったけれど、なんとか理解できた。


(うーん、ここは少し難しいな……)


私は圭ちゃんの教科書を見つめながら考える。


(まだ、教科書は届かないのかな)


そう思った。


すると、隣から小さな声が聞こえた。


「神名ちゃん、ここはね……」


圭ちゃんがノートの端を指さしながら、こっそり教えてくれた。


「あ、なるほど! ありがとう、圭ちゃん」


「どういたしまして!」


圭ちゃんは小さく笑った。


授業が終わり、昼休みになる。


「神名ちゃん、お昼にしよう!」


「うん!」


私たちはお弁当を取り出し、机を寄せた。


「いただきます!」


二人で手を合わせ、お弁当を食べ始める。


「そういえば、神名ちゃんって、休みの日は何をしてるの?」


「えっと……山の掃除とかかな」


「山の掃除? そういえば、山をもらったって言ってたね」


「うん。おじいちゃんから譲り受けた山だから、ちゃんと管理しないとね」


「そっか。神名ちゃん、偉いね!」


「そ、そんなことないよ!」


私は少し照れながら答えた。


「今日、私も手伝いに行っていい?」


「えっ、いいの?」


「もちろん! 神名ちゃんの山、ちょっと気になるし! それに、神名ちゃんのお家に行く約束もしたし」


「うん! じゃあ、今日、一緒に行こう!」


私は嬉しくなって、笑顔で答えた。


(圭ちゃんが来てくれたら、四季ちゃんも喜ぶかな?)


そんなことを考えていると、四季ちゃんが隣で小さく笑った。


「なんじゃ、楽しそうじゃな」


(うん!)


私は心の中で返事をした。


昼休みが終わり、午後の授業も無事に終わった。


帰りの準備をしていると、圭ちゃんがこちらを向いた。


「神名ちゃん、帰ろ?」


「うん、帰ろ!」


圭ちゃんと共に、私は学校を後にした。


帰り道、四季ちゃんが隣で話しかけてくる。


「今日は楽しそうじゃったな」


「うん。楽しかった!」


「友達というのは、よいものじゃな」


「うん!」


「何ニコニコしてるの〜? そんなに私が来て嬉しい?」


「あ、うん、そうだよ」


「そうなの!? 嬉しい〜」


「わっ!」


圭ちゃんが元気よく飛びついてきた。


「危ないよ」


「あ、ごめんごめん」


(でも、悪くないかも)


私は空を見上げた。


昨日は退魔師の人たちと出会い、初めての修行も経験した。


まだ知らないことはたくさんあるし、これからも不思議な出来事が起こるかもしれない。


それでも、こうして友達と笑い合える日常がある。


そんな当たり前の毎日を、私は大切にしていきたいと思った。


「さて、帰ったら山の様子を見に行かないとね。一緒に」


「うん! そうだね!」


私は圭ちゃんと四季ちゃんと一緒に、家へと帰っていった。

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