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四季王の山  作者: れんP


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13/24

第13話「学校案内と視線」



昼休み。


「そうだ♪ この学校を案内するよ!」


圭ちゃんが立ち上がり、急にそう言った。


「どうしたの? 急に」


「だって、神名ちゃんは来たばっかりでしょ? 移動教室とかあったら困るかもしれないし、だから案内!」


「………うん、お願いしようかな」


「うん♪ 早くね!」


そう言い、圭ちゃんは早く行こうと急かしてくる。


「わかってる、行こ」


「うん♪」


そう言い、圭ちゃんについていく。


「………」


シュンッと影が通り過ぎた。


その気配に気づかぬまま、階段を下り、1階に到着した。


「下駄箱のところからね、こっちだよ♪」


「うん」


「ここが事務室。あっちが職員室と校長室♪」


圭ちゃんが歩き出す。


「ここは保健室♪ とっても優しい先生がいるの♪ 怪我をしたときはここに来るといいよ」


「うん」


「じゃ、次は2階だね」


そう言われ、2階に向かう。


「ここらが1年の教室で、………ここが家庭科室で、あっちが図書室! いろんな本がいっぱいあるよ♪」


「勉強するのに良さそう」


「でしょ♪」


そのまま、3階に上がる。


「ここは2年生の教室があるよ」


「なるほど」


「神名よ、いつ言おうか迷ったが、何かにつけられておる」


(え?)


「オーラからして妖魔じゃ。しかも、偵察を目的としたタイプと見る。どうする?」


(何もしてこないなら、別に。今、案内してもらってるし)


「了解したのじゃ」


「あの〜? 聞いてる〜?」


「え、あ、なに?」


「ここが美術室で、あっちが音楽室だよ?」


「あ、うん、そうなんだ……。どんな楽器があるのかな」


「色々あるよ♪ 次は4階だね」


「うん、お願い」


そして、4階に上がる。


「見てみて♪ 4階だから眺めが最高だよ」


窓から外を見る。


「わぁ」


そこから見る景色はとてもいいものだった。


(たしかにの、絶景じゃな)


「でね♪ ここが3年の教室たちで、あそこが情報教室、パソコンの部屋で、向こうが理科室♪」


「4階にあるんだ」


「だね♪ とまぁ、あとは屋上があるよ」


「屋上、行けるの?」


「もちろん♪ 行く? もう少し時間あるし」


「うん」


「じゃあ行こ〜」


そう言った圭ちゃんに私はついていく。階段を駆け上がり、屋上の扉を開ける。


「わぁ」


「ここからの景色も絶景じゃな。お! わらわたちの山が見えるぞ」


(ホントだ)


視線が近づく。


「…………」


誰かが、視線の正体である妖魔の目を借りて、見ている。


「あの娘か。たしかに、あの娘に憑いている者はオーラが強大だな」


場面は屋上に戻る。


「やっぱり、屋上は涼しいね♪」


「うん」


「……っ」


圭ちゃんが後方を一瞬見た。


「どうしたの?」


「いや? なんでも♪」


圭ちゃんが指を動かした。


「ん?」


(四季ちゃん? どうしたの?)


「視線が、消えた」


(え?)


「ふふっ、いくら敵意がないからと言って、女の子を覗いたらダメだよ♪」


「圭ちゃん? 今なんて?」


「ううん♪ なんでも♪」


キーンコーンカーンコーン……。


「あ、チャイム」


「戻ろっか♪」


「うん!」


「なんだ!? 急に映像が途絶えたぞ!?」


映像を見ていた人たちが驚きの声を上げる。


「もしや、バレたのでは?」


「いや、あの妖魔は気配断絶にも特化している。そう簡単にバレるわけは………」


「では、どうしますか?」


メガネの男が言う。


「…………」


しばらく沈黙する。


「じゃあ、直接会ってきなさい」


「ですが………わかりました、私が行きましょう」


メガネの男が出ていった。


「さて、どんな子かしら?」

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