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四季王の山  作者: れんP


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11/24

第11話「妖狐と妖狸」



翌朝。


私は朝早くに山に行き、管理をしていた。


(※学校に行く準備は済ませてるよ)


「朝早くから精が出るのう」


「学校に行くための準備物は部屋に置いてるから。それに、まだ学校に行く時間じゃないし」


「まだ日が昇って間もないからの。母上はよく許してくれたのじゃ」


「まぁ、あの人、娘に甘いとこあるし、ははは……」


「見ていて感じていたが、やはりなのか。噂に聞く親バカというやつかの。厄介なやつじゃな」


「まぁ、ちゃんとしてるとこもあるよ」


「その顔、そのようじゃな」


「?」


「顔が緩んでおるぞ」


「あっ」


緩んでしまっていたようだ。顔が熱い。


「人間だ!」


「人間だぞ〜!」


突然、声がした。


「え?」


「ん?」


振り返ると、そこには……。


「狐と狸?」


「ふむ、妖狐に妖狸か」


妖狐? 妖狸?


「妖魔?」


「あぁ、獣が妖魔となったもの、これを妖獣と言う」


「妖獣……」


2匹を見る。


「可愛いかも」


「可愛い? 可愛い?」


「オイラたち、可愛い?」


「うん♪ 可愛い」


「こ奴らは化かすことを得意としておる。物や人に化け、脅かすのじゃ」


「へ〜、なんかすごい」


「わ〜い♪」


「褒められた♪ 褒められたぞ♪」


2匹がぴょんぴょん跳ねて、はしゃいでいる。


「ねぇ、君たち、ここに住んでるの?」


「そうだよ♪」


「そうだぞ」


「ここは、妖魔や神の力を増幅させる霊脈が強くてな、こういった妖魔も住み着くのじゃ。別に悪い妖魔でもないのでな、放置しておる」


「君、だれ?」


「新しい人間か?」


「あ、うん。この山の持ち主になった、周防 神名っていうの。この神様とはお友達なの」


「そうなんだ! 私は栞♪ よろしくね♪」


「オイラはマメ。よろしくな!」


「うん♪ よろしく」


「それで、神名は何やってるの?」


「落ち葉掃除だよ」


「私もやる!」


「オイラもやるぞ」


そう言った狐狸たちは、尻尾を使い、あっという間に終わらせてしまった。


「早いね、ありがと」


「お安い御用だぞ」


「このくらい朝飯前よ」


「うん、ありがと」


「あ! 狩りの時間だぞ!」


「そうだった! またね! 神名!」


「あ、うん」


行っちゃった。あれ?


(そういえば、四季ちゃんは?)


空間が歪み……。


「ここにおるぞ」


「わぁっ!? どこから出てきたの!?」


「あぁ、少し神室に用があってな、これを渡そうと思ったのじゃ」


四季ちゃんが手を出す。その手には、お守りのようなものがあった。


「これは? お守り?」


「あぁ、もしもの時のため、わらわの力を込めた護符のようなものじゃ。1度だけなら、わらわがおらずとも守ってくれる」


そう言って、私に渡す。


「うん、ありがと」


「して、そろそろ行く時間じゃないのか?」


「あ!? 行かなきゃ!」


そう言って、慌てて家に向かう。


これもまた、私の変わった日常だ。

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