第10話「山の管理」
旧校舎のお化けの事件を解決し、家に着いた。
「ただいま〜」
「あら、おかえり〜。遅かったわね」
あ、どう説明しよう。あ、そうだ。
「うん、校内で迷っちゃって」
「あらあら」
「そろそろ、山の管理も進めてはどうじゃ?」
(あ、相続されたんだった)
「山に行ってもいい?」
「当たり前じゃない。あなたの山なんだから。でも、道には気をつけてね」
「うん、行ってきます!」
そう言って外に出て、四季ちゃんの作った、相続した山とつながる穴を通り、山へ向かった。
「結構楽かも」
「じゃろ?」
四季ちゃんのドヤ顔、初めて見た。
「それでさ、管理って何すればいいの?」
「そうさな、まずは」
四季ちゃんが何かを指でなぞると、箒が出てきた。
「なにそれ、すご!」
「わらわの神室に収納しておった箒を取り出しただけじゃ」
「神室?」
「まぁ、神の空間みたいなものじゃ。わらわは物置として使っておる」
「そうなんだ。落ち葉を掃けばいいの?」
「うむ、頼んだぞ」
「………」
人任せ。そう思った。でも、任されたものはやり遂げないと。
そして私は箒で落ち葉などを掃いた。
「まずは、この大樹の周りだけで良い」
「掃いても、また積もるんじゃない?」
「あぁ、心配せんでも良い。このあたりは今、不思議な力で葉が落ちにくくなっとるのじゃ。じゃから大丈夫じゃ」
「今はって?」
「今はうまく力が使えんのじゃ。じゃから、いつかは力をつけるのじゃ」
「いつかって……」
曖昧……。
「そういえば、神様って、神社にいるイメージがあるけど、どうなの?」
「そうじゃな、そういった神もおる。そして、神社を持たぬ神もおる。そういった神を野良神と言う」
「野良神………四季ちゃんも?」
「わらわは祠があるじゃろう」
苔だらけの祠を指さす。
「あ、そうだった………じゃあ、神社でも作る?」
「………ふふっ、大きく出たのう」
四季ちゃんは大きく笑う。
「冗談だよ。そんなお金ないし」
「じゃな。まぁ、今は管理だけを考えれば良い」
「うん、だね」
そんな話をしていたら、もう暗くなり始めていた。
「このくらいでいいかな」
「じゃな、もうすぐにでも夜じゃ」
「うん、じゃ、お願い」
「あぁ」
四季ちゃんは空間を歪ませ、家とつなげた。
「ありがと」
私はそれを通り、家に帰った。
「ただいま」
「おかえり、楽しかった?」
「うん」




