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【完結】辺境伯一家吸血鬼5人兄弟の混血の末っ子と余りものの人間の姫  作者: 瓊紗(夕凪.com)


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ベラドンナの衝撃

※イリスちゃんの名前が間違っとりました<(_ _)>

正:イリスちゃん、誤:エリスちゃん


―――私はフローリア公爵家の長女に産まれたベラドンナ。幼い頃から婚約者同士だったブリックウォール辺境伯家の長男と婚姻しフローリア公爵家を出たとはいえ、フローリア公爵家は私にとっては大事な実家で、大切な両親と兄妹弟きょうだいが住む家である。


私が嫁入りしたブリックウォール辺境伯家は、辺境伯家という名の通り辺境にある。吸血鬼が暮らす自治区との境界を守る家である。王都から来るとなれば陸路の馬車で数日かかるが、幸いフローリア公爵家の領地はブリックウォール辺境伯家の隣である。両親が王都での仕事が忙しいので、体が弱く空気のキレイなところで静養している弟のイオ以外はみな王都で暮らしている。


だからこそ、イオが寂しい思いをしてはいけないと、暇があればイオの元にも顔を出していた。そんな時、義父であるブリックウォール辺境伯から思いもよらない話を聞いたのだ。


―――しかも3回も。


1度目は、私の1番目の妹のフィアことフィアナがカイム第2王子に婚約破棄され、新たに2番目の妹のソフィことソフィアンナが婚約者の座に収まったと言うもの。


義父であるブリックウォール辺境伯にそれを聞いた私は絶句した。何故、同じ公爵家内の姉妹でそんなことが起こるのか。しかしながら、確実にフィアは何も悪くはないだろう。

ブリックウォール辺境伯の長男である私の夫は、カイム殿下はかなりのアホだから良かったと言っていたけど、結局妹の婚約者であることは変わらない。一体何がしたいのかあの王子は。あぁ、アホだからか。


しかしながら、妹たち・・・特に婚約破棄されたフィアのことは心配だ。昔からわがままで勉強嫌いだったソフィに王子妃が務まるとも思えないし。私は父であるフローリア公爵に手紙を書いた。

―どう言うことなのか説明して―と。


父からの返事で、どうも原因はカイム殿下の心変わりらしい。地味な冴えないフィアよりもソフィの方がかわいくて構ってくれるから。父から来た返事を総括するとこうだ。


しかしながら、父も手紙に書いていたが、フィアはかわいいのよ!地味で冴えないって何よ!落ち着いた趣味のちょっと恥ずかしがり屋なかわいい子なのよ!?「フィア~」っとかわいく名前を呼ぶと、「姉さま!」とちょっと恥じらいながらかわいらしく返してくれるかわいい妹なのに!


まぁ、ソフィも顔はかわいいのよ。だからもっと淑女らしくしなさいと言っているのに。もう。挙句の果てには、「何で私にだけいろいろ言ってくるの!?フィアお姉さまには何も言わないくせに!もう大っ嫌いっ!」と、何年か前にめちゃくちゃ反抗期が来てから関係がよろしくないのである。私としては反抗期が過ぎればまたお姉ちゃんっ子になるかと思っていたのだが。

そもそも、フィアに何も言わないわけじゃないわ。ソフィはフィアにできることをしていないから言っているのに。はぁ、あの子が理解するのはいつだろう。そう心配はしていたのだが。あの子本当に何やってんのかしら。反抗期をこじらせすぎじゃね?とこの時はそう思っていたのだ。


―――更に2回目。フィアにも新しい婚約者ができたと聞いて嬉しくて。今度王都に行く時は夫と挨拶に行こうと話していたのだが。父であるフローリア公爵から届いた手紙に私は吹いた。


は?フィアが婚約破棄されてソフィと婚約を結び直したぁ!?ちょっと、王子はどうなったのよ!と思っていたら、何でも出来が悪すぎて王子の婚約者候補を降ろされたらしい。そしてそんな醜聞を背負ったソフィはあろうことかフィアの婚約者を奪い取ったのだそうだ。

これは、反抗期ではない別の問題なんじゃないかしら。そう思い始めていた私。

とにかくフィアのことが心配だとまた父さま宛てに手紙を出した。


しかしながら私のかわいい1番目の妹であるフィアの2回目の婚約破棄のことを聞きつけた夫から聞いた話は意外なものだった。


「そう言えば公爵家の方々がウチに来られた時に、ソフィアンナ嬢だったっけ。彼女がやたらとぼくに付きまとってきたんだ。ぼくとしては読書仲間であるフィアちゃんとお話がしたかったんだけどね。公爵はウチにお呼ばれしたときもフィアちゃんを領地の実家に預けていたから残念だったな」

・・・と。まさかソフィが夫にもり寄っていたとは驚きだが。


「ルック。それどう言うこと?つまり私の目を盗んでフィアと本の話をするつもりだったの?フィアと本の話をするのは私が優先よ?何抜け駆けしようとしてんの?」

まずは夫にそこを問いたださなくてはなるまい。


「いや、一緒にすればいいじゃないか」


「フィアの一番は、私よ!」


「はい、すんません」

話が早くて助かったわぁ~。


―――そして3回目。


フィアが再びカイム殿下の婚約者にされそうになり、王女が断った吸血鬼側との縁談をフィアが受けることになったと言うものだった。あのバカ王子、私のフィアを捨てておいて何でまたっ!?ちょっとあり得ないわよ!それにお父さまからの手紙には、フィアはバカ王子との婚約を拒否している旨がしっかりと記載されていた。だからと言って、代わりに吸血鬼の、しかも第2王子に嫁がなきゃならないなんて!あの吸血狂にフィアは渡せないっ!


しかしその時、そのことを聞きつけた義妹ぎまいのイリスちゃんがこう言ったの。


「えっ!?あの冴えない妹さんがですかぁ?お義姉さま。無理無理。美形揃いの吸血鬼にあんなのは釣り合わないって。隣のローゼンクロス辺境伯家の末っ子ですら釣り合わないですってぇ~。あはははははっ」


「イリスちゃん?」


「びくっ」

私が笑顔で繰り出す無言の圧に、思わずイリスちゃんの表情は凍り付いたわ。


「イリスちゃんは昔からかわいかったわね」


「は、はい」


「夫が溺愛するのもすっごくわかるのすっごくね」


「え、えぇ、まぁ」


「でもね、知ってるのよ。お隣のローゼンクロス辺境伯家に縁談を申し込んだら4連敗して、挙句の果てにどうにでもなれともう1つ縁談を申し込んだら断られた挙句、両辺境伯家のふれあい合同演習の人質役にされたんですってねっ☆」


「ぎくぅっ」


「ねぇねぇどうだったぁ?楽しかったぁ?テロリスト役の吸血鬼さんたちはとっても美形だったのよね、美形揃いだったのよね。縁談とかその場で申し込んじゃったりしたのかしらぁ?ねぇ、聞かせて頂戴な、お義姉さまにっ♪」


「あばばばば・・・」

さて、と。かわいいかわいいツンデレ妹のイリスちゃんが泡を吹いて気絶したところで。あとは駆けつけたメイドに任せてっと。あぁ、騒ぎを聞きつけて夫が来たみたいね。


「どうしたんだ?ベラ。騒がしいが」


「うん、ちょっとイリスちゃんがね。お口が悪いからお説教をしたら昔のトラウマが蘇ったらしくて気絶しちゃったの♡私、ちょっと出てくるから。またね」


「・・・え?」

きょとんとしている夫を置いて、私はとっとと目的を果たすべく辺境伯邸を後にしたのであった。


続きは明日の0時に更新予定です(`・ω・´)ゞ

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― 新着の感想 ―
[一言] エリスもええ性格しとるやないけ!(笑) ベラドンナ姉様も大変ですねぇ…
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