ー07ー「うぎぃ」
「てめぇ、このアマ」
部室の中、モカはスカートがめくれるのにも構わず親父座りをして
アリスと夜迷を迎えた。
「どーぞどーぞ、座ってー」
「有難う。御神楽さん」
そんなモカに見向きもせず、アリスは夜迷を部室の中へと入れる。
「何で萌歌の依頼放っぽって、部屋に入れてるんですかこの鳥頭!!」
「……萌歌ちゃん…」
「御神楽さん、この人は?」
アリスの後ろからひょっこりと顔を出した夜迷は、その先の小さなモカを見つめる。
モカは夜迷を睨みつけ、ぷいっとそっぽを向く。
そして「けっ」と呟くと夜迷の胸ぐらと摑み、
「一年C組、香乃江萌歌ですぅ、覚えときやがれですぅこのアマ」
「………?あま…?」
「あー、夜迷さん気にしないで?和美以外には、ずっとこの口調だから」
アリスはカップに飲み物を注ぎながら夜迷に話しかける。
夜迷はモカを見つめたまま、顎に人差し指を当て心配そうに呟いた。
「……そう?でも、少しはしたないと思うのだわ」
「……だわ?」
アリスの呟きに我に返ったのか、夜迷は口を両手で抑え、顔を真っ赤にして二人を見た。
「……ごめんなさい、口癖、で……」
「いーよいーよ!!寧ろ可愛いっ、ね?萌歌ちゃんっ」
「…はんっ、ですぅ」
夜迷を再度睨みつけ、反対方向にそっぽをむくモカ。
アリスはカップを夜迷に渡し、それと同時に一枚の用紙を差し出した。
「『部活動入部用紙』……?」
「うん、本当なら一週間の中で入部するのを決めた人だけに渡すんだけど、
ウチの部、そんなに希望者いないからさっ!できることなら明日にでも結果が聞きたいし、
とりあえず渡しておくから、考えといてよ!」
「なっ…!このクソ女っ、このアマを和美様と同じ輪の中に入れると言うんですか!?」
「うん、夜迷さんがいいって言うならね?」
「うぎぃー!!お前が和美様の上だということすら気に入らないのにぃぃー!!!」




