37 蘇る悪夢
夜、海風が轟音を立てて窓を叩いた。久々に悪夢が再び訪れた。
エマは13歳の頃を夢に見た。
妹のエミリーはダニエルを、エマはルーカスを連れて、聖国で最も賑やかな魔法遊園地へ出かけた。
子供たちの笑い声、メリーゴーランドの音楽、ポップコーンの甘い香り……すべてがまるで幻のように美しかった。
すると「ドーン」という音と共に、空が引き裂かれた。
耳をつんざく警報が鳴り響き、醜い魔物たちが潮のように空間の裂け目から溢れ出した!
笑い声は瞬く間に悲鳴と泣き声に取って代わられた。
「エミリー!」
混乱の中でダニエルの低い咆哮が響いた。
彼は狼獣の姿へと変身し、巨大な体でエミリーを背負い、襲い掛かる魔物を素早くかわした。
大きな尾が、常にエミリーのそばを守っていた。
一方、エマは無意識に隣にいたルーカスの腕を掴んだ。恐怖で声の調子が歪んでいた。
「ルーカス! 逃げなさい! 出口はあっちよ!」
エマはルーカスの手を引っ張り、最も近い非常口に向かって必死に駆け出した。
ルーカスが狼獣の姿に変身してエマを背負えば、瞬時にそこにたどり着けることをすっかり忘れていた。
安全の象徴であるその出口まで、あと数歩の距離だった!
ルーカスはエミリーの方を振り返り、一瞬動きが鈍った。
その瞬間
ドーン――!!!
爆発音がすぐそばで轟いた!
ある魔物が自爆し、出口は粉々に吹き飛ばされた。
眩い閃光と共に、吐き気を催すような血肉のかけらが天へと舞い上がった!
激しい衝撃波が、まるで目に見えない巨大なハンマーのように、エマの背中に激しく叩きつけられた!
エマは激しく吹き飛ばされ、地面に叩きつけられた。
瓦礫と灼熱の魔族の血肉が、頭上から降り注いだ!
激痛とめまいで、エマは気を失いそうになった。
しかし、意識が完全に朦朧とする直前、彼女は飛び込んでくる人影を捉えた。
それはルーカスだった!
笑顔が顔に浮かぶ間もなく、それは消え去った。
なぜなら、ルーカスは爆風で吹き飛ばされたエマのもとへ飛び込んだわけではなかったからだ。
彼が飛び込んだ先は、ダニエルに守られ、爆発源からより遠く、より安全な場所にいるエミリーの方だった!
ダニエルが体で衝撃と飛散物を防ぎ、ルーカスは躊躇うことなく、その逞しく強靭な体でエミリーの横を覆った!
一方、エマは……
エマは爆風で吹き飛ばされ、出口付近にある自爆した魔物の肉塊へと叩きつけられた。
全身に激痛が走り、意識は闇へと沈んでいった。
誰も……血の海に倒れ、全身を血まみれにしたエマに気づかなかった。
夢の中で、エマが忘れていた、あるいは意図的に無視していた細部が無限に拡大され、スローモーションのように鮮明に映し出された。
魔族の血肉は召喚士の魔力を蝕む。
エマはベッドで数日間、意識が朦朧としたままだった。
両親も、ルーカスも、恐怖で泣きじゃくる妹を慰めていた。
「エマ……エマ……」
悪意に満ちた声が夢の虚空に響き渡り、四方八方から押し寄せ、底知れぬ嘲笑を帯びていた。
「ほら……この世界には……君を心から愛してくれる人は誰もいない」
「君は愛される価値なんてないから……」
「愛されない……」
「愛されない……」
「愛されない……」
その呪いのような声は漆黒の鎖と化し、血の海に倒れた13歳の少女を幾重にも巻きつけ、絶望の深淵へと引きずり込んでいった。
エマは頭を抱えて苦しそうに身を縮め、むなしくかすれた声で言い訳をした。
「違う……そんなことない…………違う……違う……」
絶望がエマを完全に飲み込もうとしたその瞬間、温かい手がエマの震える手をしっかりと握りしめた!
「エマさん!」
「エマさん!」
「エマさん!」
はっきりと、心配に満ちたその声は、重なり合う悪意の囁きを突き抜け、何度も何度も、疲れを知らずにエマの名を呼び続けた!
その手は、抗うことのできない力でエマを引き寄せ、必死に光のある方向へと走り出し、エマをこの粘り気のある悪夢から引きずり出そうとした!
鎖が切れ始めた。




