34 新たな絆
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エマの手が止まった。
引き取る?
そもそもエマはチャールズを引き取るつもりだったのだ。
しかし、チャールズの慎重で、裁きを待つような様子を見て、エマは再び躊躇してしまった。
召喚獣を持つということは、再び深く、責任を伴う絆を築くことを意味する。
彼女はチャールズを失望させてしまうのではないかと恐れていた。
ルーカスの冷たく嫌悪に満ちた視線、両親の失望と軽蔑に満ちた表情、トーマスの嘲笑の言葉……見捨てられ、否定された記憶が瞬時に脳裏をよぎった。
少なくともチャールズに選択の機会を与えるべきだ。
エマは傷だらけでありながら、切実な願いに満ちた彼の顔をじっと見つめた。
今の召喚獣はどちらかといえばパートナーとして、あるいは……観賞物として存在している。
チャールズの顔の傷跡は、世間から見れば間違いなく大きな欠陥だ。エマ自身もそう思っていた。
エマは黙ったまま、ゆっくりと手を上げた。
困惑と少しの緊張を帯びたチャールズの視線の中、エマは長い間鎧のように顔に被っていた真っ白な仮面をそっと外した。
照明が容赦なくエマの顔を照らし出した。
長い間日光を浴びていないために青白く見える肌、鼻の両脇に散らばる薄茶色のそばかす。長期間の不眠と鬱屈によって、疲れ果て、輝きを失った……赤い瞳。
これは人混みの中で避けられ、「不気味」と分類されるような顔だ。
エマは平静に、むしろ少し自嘲気味に、彼と視線を合わせた。
「チャールズ、よく見て
あなたの顔は傷ついている。そして私は、確かにあなたが見ている通り、本物の異端者だ」
「愛らしい容姿もなく、家を出て名門の後ろ盾も失った。
ただ平凡な、いや……平凡以下な仮面さえ外せない私……」
エマは彼に問いかけているようでもあり、自分自身に問いかけているようでもあった。
「こんな私なのに……それでもついてくる?」
……こんな私を、選ぶはずがないだろう。
チャールズは呆然とした。
彼はその赤い瞳を見つめ、一瞬、戸惑ったようだった。
そして息を呑んだ。
エマは今、自分の一番弱い部分を隠さず見せている。
それがどれほど勇気のいることなのか、彼には痛いほど分かった。
「あなたの顔はまだ治るかもしれないけど、私のこの目……この魔物のような目……」
エマは首を横に振ると、再び仮面をかぶった。
チャールズは、エマが仮面をかぶるその瞬間、彼女の赤らんだ目尻と、悲しみに満ちた眼差しを捉えた。
あれほど辛いのに、彼に諦めさせるために、わざと自分を卑下しようとしているのだ。
「エマさんはちょっとバカですね、自分のことを全然わかってないです」
「えっ?!」
「エマさんはとても可愛い……」
チャールズは手を伸ばし、エマの仮面を再び外した。
仮面の下には、さっきまで隠されていた赤い瞳があった。
チャールズは彼女を見つめ、ふとエマの特別さと、その優しさの源に気づいた。
彼女は自分と同じように、自分自身を隠している人なのだ。
彼はエマの顔をじっと見つめた。
予想していたような嫌悪感はなかった。
彼は優しくエマの頬に触れ、その指先をエマの目尻へと滑らせた。
「エマさん……大変だったでしょう? この赤い瞳ゆえに……」
「他の人たちが何と言っているかは知らないけど、エマさんは可愛いですよ。この赤い瞳、宝石みたいですごく綺麗です。好きですよ!」
「エマさんと一緒に歩きたいです!」
「僕……チャールズは、エマさんの家族になりたいです!」
一緒に歩きたい……
家族になりたい……
宝石みたいですごく綺麗です!
エマの目頭が熱くなり、切ない涙が溢れ出した。
それ以上、何も言わなかった。
エマは手を伸ばし、チャールズの温かい掌をそっと包み込んだ。
チャールズの手は荒れていたが、確かな力強さを感じさせた。
「うん」
エマは自分の声に久しぶりに本物の温もりが宿っているのを感じた。
「じゃ、家に帰ろう」
窓の外では、いつの間にか雨は止んでいた。
清らかな月光が再び大地を照らし、濡れた小道を明るく照らしていた。
エマはチャールズの手を握り、学校を後にした。
夜風が吹き抜け、雨上がりの海と遠くの草木の清々しい香りを運んできた。手のひらから伝わる温もりが、冬の夜の寒さを追い払い、心の奥底に長年積もっていた暗雲も払いのけてくれた。
自分のためか、傷だらけのこの狐獣のためか、エマは互いの傷を分かち合い、互いに救い合える家族を選んだ。
前方には、もはや果てしなく広がる闇ではなく、月明かりに照らされた海へと続く、未知でありながらも孤独ではない道が広がっていた。
もう召喚獣は必要ないと思っていたが、今日から、チャールズはエマの召喚獣となった。
孤独だったエマは再び家族を得た。
もう一人ではなかった。
ジョンのオフィスには、一灯の明かりだけが灯っていた。
彼は窓辺にもたれかかり、すっかり冷めてしまったお茶を手に、階下の二つの小さな人影を見つめていた。
エマとチャールズは手をつなぎ、人影のない学校の広場をゆっくりと歩いていた。
二人の足取りにはまだ少しぎこちなさが感じられたが、互いにわずかに寄り添うその姿勢は、無言で支え合っているかのようだった。
「あらあら……」
ジョンの口元が満足げな弧を描いた。
「ついに……出会えたんだな」
低く響くその声は、先ほどエマと話していた時とは全く異なり、物語の幕が下りたような安堵感を帯びていた。
「こっちもずいぶん苦労したんだ……無駄にはならなかった」
彼はお茶を一口含んだ。
舌の奥に広がる苦味は、心の底から湧き上がる温もりに不思議と中和された。
「優しい人だな……」
窓ガラスにぼんやりと映る自分の姿に向かって、ジョンは呟いた。
「ずっと、そうやって笑っていればいいのに。幸せになるべきなんだ」
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