47話:次回もよろしく
ダンジョン実習は終わり、入り口に向かっている。
元気なのは、御堂と私。
そして、東雲先生だけ。
柴田と山口は、俺達がレベル5になったことを聞いてから、また差が開いたと意気消沈している。
姫川は軽い足取りの中、ステータスを開く。
名前:姫川 美麗
職業:なし 称号:大物喰い
レベル:5 0P
筋力:14
体力:22
魔力:9
精神:15+10
耐性:14
器用:16
敏捷:22+2(+1)
魅力:24
幸運:18
技能
不屈(精神+10) 細剣術
装備中:俊敏のピアス 無銘の細剣
自分の成長に自然と顔が緩む。
だが、そうなると気になるのは前を歩く御堂のステータス。
同級生であり、バディを組んだ相手。
そして、唯一認めているライバル。
気にならない方がおかしい。
その御堂は東雲先生と会話していた。
「あのボスゴブリンがフロアボスってことは、あれより強いモンスターはこの階層にはいないのか?」
「ああ、一階層ではあれが一番強い」
二人の会話から、さっきの戦いを思い返す。
自分一人では、恐らく勝つことは叶わなかった相手。
終始、御堂が引き付けてくれたからこそ、勝つことが出来た。
その事実は認めている。
だから、次は自分だけで圧倒したい。
気付かぬうちに緩んでいた顔は、いつの間にか真剣なものへと変わっていた。
「フロアボスの推奨レベルはレベル5以上の奴が4人からだ」
私と御堂はレベル4で、しかも二人で挑んだ。
お互いに称号は持っているが……。
「じゃあ、俺達は期待の新人ってところか」
東雲先生が調子にのった御堂の頭を小突く。
そして、私に向かって振り返る。
「今回は上手くいったが、次も上手くいくと思うなよ?」
軽い忠告。
「……だが、ブレイバーは少し無茶な方が俺は好きだけどな」
「……馬鹿じゃないの」
私の呟きは小さかったが、語尾は気持ち跳ねていた。
「姫川、明日もよろしくな」
御堂の笑顔。
近藤さん以外にはあまり見せない顔。
なんだが、認められているようで――
「任せときなさい」
私はブレイバー学校に入ってから、初めて少しだけ素直になれた。
そして、翌日もダンジョン実習を無事に終えた私は他の科も伴う合同実習の日を迎えた。




