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黄金比  作者: 空と雲
17/22

【17】 愛とか

浮受さんの助手さん登場!

さてさて、今回はどうなってしまうのでしょう!

ぐだぐだになりそうな第17コマ目、スタートー。

「浮受さん、さっきの子、本当にあなたの助手さんなんですか?」

「本当にとはなんだ。本人もそう言ってたろ」

「まあ、そうですけど……なんだか」


 信じがたい。


「ヒトミちゃんは浮受にもったいないくらいイイ子だよ」

 馬央位さまが口を開く。少しだけ声も明るい。

「馬央位、もったいないくらいとはどういうことだ。ヒトミには俺よりもっと適任な主人がいるとでも言うのか、おい」

「んーそうかもしれないねっ」

「うるさい、黙れ。俺もそうかもしれないとは少し考えたことがあったが、認めない。その考えは今すぐ吹き飛ばすがいい!!」

「気が向いたらー」

「しばくぞテメ」

「ひいぃぃぃ」

「もう、2人はいつも仲良しですね……」

「そんなことあるか!」

「あります」


 ありますって。ここでは文字としてしか表現できないけれど、浮受さんの今の表情はすごい真面目。

 『そんなことあるか!』は多分、今ここにいて私の言葉を聞いてくださってる方には、ただキレてるだけとしか伝わってないかもしれません。

 でも、この場にいる私には、浮受さんの色々な感情が読み取れる。

 確かに、キレてるっていう感情も含まれてる。だけど、まだ感情が不安定な馬央位さまのことをやっぱり気遣ってる。だって、彼は本気で怒ってない。本気で怒れば、もっと冷淡だもの。

 でも、少しでも怒ったそぶりを見せなければ、馬央位さまも少なからず違和感を抱くと思う。そして、「ああ、ボクのことを気遣ってくれてるんだ」って気づいてしまうと思う。

 浮受さんは、それが嫌なんだと思う。難駄さま邸に向かった時、もう既に馬央位さまは浮受さんの本性とか優しさとか、気遣いとか、その辺を大体把握していた。でもそのことを浮受さんは知らない。知らないままだからこそ、2人の関係は保たれていたんじゃないかなと私は思うわけだ。

 私は知ってるよ? 浮受さんのそういう生真面目なトコ。知られることは、絶対に許されないっていう変なプライド持ってるトコ。

 そして、誰よりも“砺龍馬央位”のことを大切に思ってるっていうこと。


 そのかわり……プライドを保つために少し頑張るけど、そのうち自我が崩壊するところもよく知ってる。



 ガチャリ



「お紅茶のおかわりお持ちしました……あら、どうされました」


 私は、浮受さんに肩を抱かれてすすり泣く馬央位さまを見た。

 なんだかんだいって、愛されてるよね。


「人見さん、少し席外します」

「わかりました。わたしもご一緒してよろしいでしょうか」


 キィィィィィイイイ、バタン。


 がんばるんだよ、所長。


つづくよ。

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