表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黄金比  作者: 空と雲
13/22

【13】 雪臣様と馬央位様②

とんでもない事実(??)が発覚してしまった。

ここから何かが動き出す予感。

――――――第13コマ目スタート。

「そちらの探偵様こそが、その人物なのではないか、と踏んでいる」

 私は一瞬、意識が飛びそうになった。

「……あの、それはどういうことですか」

「言葉通りだ。彼が、闇組織と関わっていたのではないか、ということだ」

「根拠は」

「俺の知る限りでは、雪臣の寝言でしか確証を得ない」

「――――だったら……」

「ん?」

「だったら、軽々しく、それがウチの所長だって決めつけないでください!!」

 馬央位様が、そんな危ない組織と関わっていたなんて、信じたくない。馬央位様は絶対そんなことしない。

「キミこそ、そのありふれた自信はどこからくるんだい?」

「……わたしは」

 私は、馬央位様のことをまだ全部は知りません。

「だけど!」

 でも、ここ数カ月付き合ってきた中で、わかってきたんです。

「馬央位様は、決して……人を傷つけたりしないって」

 そう、信じてきたんです。

「馬央位様は、私達オフィスで働く人たちの、妖精なんです」

「妖精……ねぇ」

 難駄様は、少しだけ俯いて何かを考え込むそぶりを見せた後、顔をクイッとあげて薄気味の悪い笑みを浮かべた。

「妖精……まあ、見た感じ彼はそうかもしれない。でも、キミはなぜそこまでして彼を(かば)う? 同じ事務所で働く同士だからか?」

「ええ、そうですよ……」

「たとえその人物が犯罪者でも」

「は、犯罪者じゃありません!!」

「だったら、聞いてみようじゃないか。もっとも、彼が素直に白状してくれるかだがな」

「も……もういいです! 私が聞いて白黒はっきりつけてくるんで、難駄様はそこで少し待っていてください」

「わかったよ」


 そう言って立ち上がってみるも、私は内心冷や汗が止まらなかった。

 馬央位様が、まさか。その可能性を選択肢の一部に入れている自分が情けなくて、情けなくて仕方なかった。身体中の神経が張り詰めて、頭にドッと血液が流れ出した。


「馬央位様。少し聞きたいことが、あるんですが」

 所長は折り紙に触れていた手を止め、いつもの笑顔でこっちを向いた。

「なぁに」

「馬央位様……」

「だから、なにさ?」

「その……『あ――、こうなると思ってたよ』


 難駄様が割入ってくる。

「さあ、白状してもらおうか。あの時、雪臣を薄暗い部屋に連れ込んだのはお前なんだろう?」


沈黙。

沈黙。

沈黙。

沈黙。


 沈m…いや、ただの沈黙ではなかった。さっきまでずっと笑顔だったはずの馬央位様から表情が消えた。


つづきます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ