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ニシグチ イサオ様 2列目 C プレミアム会員

 ここ数年、出張はこの会社の夜行バスと決めている。

会社が用意した特急券を払い戻し、差額をこっそり家族への土産代に替えているが、経理は黙認してくれている。


 ともかく、なにより忙しないことが嫌いな性分なのだ。

朝早くから混み合うターミナル駅に飛び込み、特急で一段落ついたかと思えばもう目的地。

しかし支社に着く頃には昼過ぎで、結局はホテルに業務を持ち戻ることになるような出張は御免だ。


 出張というのは、支社の連中との交流も兼ねて、終業後に一杯引っ掛けるのが楽しみであって…


 このあたりにしておこう。


 私が社会人になった頃は、全国各地に寝台列車がその足を伸ばしていたものだった。

学生時代の連れ合いとよく夜行列車のボックス席で酒とつまみを広げ、貧乏旅行をしたのである。

しかし不況のあおりか需要の低迷か、寝台列車は姿を消し、取って代わったのがこの夜行バスである。


 ほんの十年ほど前は車内は汚く、振動もひどく、大きな事故のニュースも絶えないイメージであったため、嫌々ながら昼間の特急や新幹線で出張に出ていたが、鹿とぶつかったとかで鉄道が不通になった折、利用したこのバスですっかりそのイメージは覆った。


 今日の運転士は、もう3度目だろうか。

これがなかなかしっかりとした若者で、「当たり」の運転士の一人である。


 さて、もう県境か。随分と酷い雨音である。そろそろひと寝入りして、次の休憩でコーヒーなんぞ差し入れするとしよう。


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