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第二話∶初戦

遠くの都から戻る鬼の何匹かが寄り道して村にやって来た様です。




お爺さんとお婆さんは桃太郎を必死で探しましたが、見つかりませんでした。


桃太郎は物陰から鬼を見ていました。


鬼は目についた家の戸を壊して中から村人を引きずり出し、樹からもいだ果物の様にその腕をもぎ取ってかじる姿を見て、桃太郎は一目でこれが鬼だと理解しました。




鬼は全部で三匹、どれも背丈は桃太郎の倍ほどでした。


その一匹が我が家の方へ向かって行きます。


そこにはお爺さんとお婆さんがいるかも知れない。


桃太郎は咄嗟に鬼の目に石を投げつけました。


目を潰された鬼は叫び声をあげたので、仲間が集まり桃太郎を囲みました。


お爺さん達はそれを見て飛び出しましたが、それより早く桃太郎は刀を持つ鬼の手に石を投げつけ、落とした刀を拾って鬼の腹を裂きました。


怒った仲間の鬼が大きな金棒を振り下ろします。


桃太郎はそれを刀で受け逸らしましたが、刀が折れてしまいました。


回りながら飛んでいく刀の先を鬼が目で追ったので、桃太郎はその隙を逃さず折れた刀でその鬼の腹を斬りつけました。




片目を潰された鬼と浅く腹を裂かれた鬼が怒り狂って金棒を振り回します。


桃太郎はそれをかい潜る合間に鬼を斬りつけましたが、鬼の硬い脚に折れた刀では大した傷になりません。


無理な体勢から刀を振るううちに桃太郎は転んでしまいました。


鬼はここぞとばかりに金棒を桃太郎の顔目掛けて振り抜きましたが桃太郎はそれを咄嗟に躱し、空振りした金棒はもう一匹の鬼の脚を砕きました。


桃太郎は体勢を崩して下がった鬼の喉元へすかさず刀を突き立てると、そのままもう一匹の鬼へその刀を投げつけました。


鬼はそれを弾きましたが、その隙に桃太郎は懐に潜り込んで裂けた鬼の腹に手を突き刺し、その腑を引きずり出しました。




村の人達は呆然と鬼の骸を見つめていましたが、我に返って大騒ぎで群がり、お爺さんとお婆さんは桃太郎を抱きしめて涙を流しました。


村の人達はとても喜び、鬼の首を神輿に載せて祭りを始めました。

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