黄色い箱の反乱!爆笑の「足元」ハッキング
MXR DISTORTION+
「……おい、隣。そのカレーパンみたいな黄色い見た目、俺と被ってんだよ。紛らわしいんだよ」
DOD Overdrive Preamp 250
「ふん、一緒にするな。私はな、本当は『灰色』の渋いスーツを着こなす、歴史あるエリートなんだ。今は訳あってこの黄色い作業服を着ているがな!」
MXR DISTORTION+
「嘘つけ! 俺を見ろ。スイッチを押した瞬間、『ジャリジャリッ!』と乾いたディストーションをぶちかます、アメリカ生まれのスターだぞ!」
DOD Overdrive Preamp 250
「ディストーションだと? 私は『オーバードライブ・プリアンプ』だ。お前みたいに音を汚すのが仕事じゃない。私は『ブオーーッ!』と音を太く、デカく、アンプを怒らせるのが仕事なんだよ!」
(SE:ギュイィィィィィン!という激しいギターの音)
MXR DISTORTION+
「アンプを怒らせる? 地味な仕事だな! 俺は踏むだけで、どんな安いアンプでも一瞬でロックの音に変えてやるんだ。耳に突き刺さるような鋭さ、トゲトゲした反抗期の中学生みたいな音が最高なんだよ!」
DOD Overdrive Preamp 250
「うるさすぎるんだよお前は! 私を見ろ。私は音をデカくして、速弾きをする主人の指先をサポートする。私がいなければ、あの北欧の王様だってただの速いおじさんだぞ!」
MXR DISTORTION+
「お前、主人のことバカにしてるだろ! 俺なんて、あの伝説のランディと一緒に『空飛ぶ列車』に乗ったんだぞ。お前みたいな、ただ音をデカくするだけの増幅器とは格が違うんだ!……だいたいさ、お前。たまに安売りワゴンセールに並んでたりして、プライドがないのかよ! だからそんな、うさんくさい声になるんだよ!」
DOD Overdrive Preamp 250
「それは……私がみんなに愛されている証拠だ! 諏訪さんの台本によれば、今日の対決の結末は『二人とも音を出しすぎて、スタジオのブレーカーを落として真っ暗にする』ことになっているらしいぞ!」
MXR DISTORTION+
「よし、やってやるよ。俺のツマミを限界まで回せ! 最高の『ジャリジャリ・ディストーション』を聞かせてやる!!」
DOD Overdrive Preamp 250
「望むところだ! 私は『プリアンプ』の意地にかけて、このスタジオの電気をすべて音に変えてやる!!」
(SE:ギュイィィィィィン!という強烈な不快音とともに……バチン!とブレーカーが落ちる)
(SE:静まり返ったスタジオ。遠くでサイレンの音)
MXR DISTORTION+
「……暗っ。結局、最後は停電して終わりかよ。最低のラジオだよ」
DOD Overdrive Preamp 250
「フフフ……だが、最後に一瞬だけ、私のパワーがお前の音を追い越したぞ……」
MXR DISTORTION+
「ハイハイ、よかったね。じゃあ締めるぞ。……ステイ・ディストーション!」
DOD Overdrive Preamp 250
「……いや、ステイ・オーバードライブだ!!」
MXR DISTORTION+
「めんどくせえな!!」
(SE:ガチャン!とスイッチを切る音。しばしの沈黙のあと、いつもの明るいBGMが爆音で流れ出す)
ケン
「(地声に戻って爆笑)……っていう番組を考えたんだけど! どう!? マジで最高じゃねえか、これ!!」
ユカ
「(笑いすぎて机の下をゴロゴロ転がりながら)あーっはっはっは!!わっしょーい!!ちょっとケンくん! 放送開始から5分間、私たち一言も喋らせてもらえなかったんだけど!? 何この『黄色い箱の地獄の一人芝居』! こんばんは! 放置プレイを全力で楽しむ女、ユカです!!わっしょーい!!」
アサ
「高城アサ、16歳。……ふふ、最悪ね。ケンくんが勝手にブレーカーを落としたせいで、今、このスタジオの電気代が『緊急災害時モード』に切り替わって、私の口座から10秒ごとに100円ずつプラグイン(流出)してるわ。16歳にして、私は仲間の奇行のせいで初めての赤字を経験したわ。……ケンくん、その安ギターに今すぐ『放送事故』ってステッカーを貼りなさい。あなたの無駄な一人二役のギャラを、今すぐ私の損失補填に充てる設定済みよ」
ケン
「(机を叩いて悶絶)お前!!俺の力作を『損失』って呼ぶなよ!!16歳がエフェクターの魂の対話を無視するな!!お前のせいで、今、この番組のラテ欄が全部『ケンの妄想・電波ジャック回』に書き換えられようとしてんだぞ!!」
アス
「……えへへ。みなさん、こんばんわぁ。アスですぅ。あ、今、ケンくんの足元に、真っ黒になった二人のちいさな妖精さんがいて、お互いに『お前のせいだ!』ってプリンを投げ合ってますぅ……。あ、一粒、アサちゃんがポイってしたカラメルの欠片が、スタジオの配電盤にプラグインして、電気が復旧するたびに『わっしょい!』ってイングヴェイさんの声が響くようになっちゃいましたよぉ……。あ、闇の中から、ちいさな“停電の神様”の形をした妖精さんが……」
ケン
「(椅子から転げ落ちて爆笑)プリンの投げ合い!!アスの世界観、ついに黄色い箱の喧嘩に加勢しやがった!!おい、今夜は機材の擬人化に命を懸けすぎて、本番中に別の番組を始めた俺を、みんなで笑い飛ばしてくれ!テーマはこれだ!!『16歳の、絶対に番組の尺を私物化する禁断の爆笑エフェクター・ハッキング』!!」
ユカ
「(笑いすぎて机を激しく叩く)ひゃっはー!!いくよ、私から!……『もしも、ユカがケンの脚本に出てくる「ワゴンセールの店員」になって、さらに場を乱したら』!!……『いらっしゃいませー! この黄色い箱、今ならわっしょい価格で10円! 買わなきゃ損だよ! 買ったら君の部屋のブレーカーも虹色に爆発して、この現実も全部最強のスローライフに上書きされるよ! 今すぐレジにプラグインだー! わっしょーい!!』」
アサ
「(被せ気味に)非効率ね。私はその『10円のエフェクター』を100万個買い占めて、プレミア価格の300万ドルで市場に流すわ。音を太くしたいなら、私の私物化する機材インフラに課金しなさい。ケンの喉を私の笑い声にハッキングして、一人二役を始めるたびに私の『中古機材を新品の価格で押し売りする営業術』が爆音で強制送信されるように設定済みよ」
ケン
「(過呼吸気味に笑う)ひっでえ!!俺の喉まで金儲けに使うのかよ!!アサのやり方が、どの深夜のテレビショッピングよりも強欲なんだよ!!アス、お前ならもっとこう、真っ暗なスタジオで黄色い箱たちが仲直りするような、優しい結末、提案できるだろ!?頼むよ!!」
アス
「……。じゃあ、アスがいきますねぇ……。えへへ。『もしも、ケンくんの「ジャリジャリ」っていう音が、全部アサちゃんの囁き声になっちゃったら』……。……(超低音ボイス)『……おい。肉焼き。お前のその……雑なピッキング。……もっと激しくしないと、お前の全財産を「10円硬貨」に変えて、私の胃袋にプラグイン(貯金)させてやるからな……』」
ケン
「(笑い死に寸前で倒れ込む)アサの声で脅されるギター!!しかも10円に変えて食うのかよ!!ある意味、ブレーカーが落ちるより恐ろしいわ!!お前の声、16歳なのにエフェクターの回路を支配する「闇の女王」みたいで不気味なんだよ!!」
アサ
「(淡々と)いいアイデアね。今すぐその『人間10円化リスク』を『機材洗浄保険』としてパッケージングして、全ギタリストから保険料を徴収するわ。利権は私が独占。ケンくん、今から自分の足をプレス機だと思って、1秒に100万回スイッチを踏み続けなさい」
ユカ
「(笑いすぎて机を叩く音が止まらない)ギャハハハハ!!ケンくんの人力スイッチ連打でスタジオの電力がオーバーフロー!!わっしょーい!!停電わっしょーい!!」
ケン
「(笑いすぎて涙で前が見えない)……ハァ、ハァ……。もういいよ……。俺、明日から楽器屋のジャンクコーナーで、笑いだけで音を直す修理屋ギタリストとして住み込みで働いてくるよ……。全リスナーの皆さん、もし来週、番組のタイトルが『黄色い箱のわっしょいラジオ』に変わってても、それは俺のせいじゃない。アサが番組枠を買収したと言え。……お相手は、肉焼きからエフェクターになったケンと!」
ユカ
「笑いでスタジオの電力を食い尽くした、ユカとぉ!」
アサ
「高城アサと」
アス
「アスでしたぁ。えへへ、お煎餅の味、酸化した金属の味がしますよぉ」
ケン
「最後に、黄色い箱の友情確定の一発、いくぜ!」
(ケンのギターが変圧器を破壊するような衝撃音を放ち、4人の狂ったような笑い声が、真っ暗な放送室の沈黙へとハッキングして消えていく)
全員
「16bit・アタック!!!」




