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第15話 国王の危機

王城の前に着くとアードルさんは跳ね橋の近くに立っている衛兵に腕輪を見せながら話すと衛兵がベルトのポーチから水晶のようなものを取り出した。

 何か話すと上がっていた跳ね橋がゆっくり下りてきた。

 どうやら先ほどの水晶は通信機か何かのようだ。

 跳ね橋が下りきったのでアードルさんに続いて跳ね橋を渡った。渡りきると綺麗な庭園が広がっていた。ここから見る限りでもかなりの広さがあった。

 周りは城壁のようになっていたが、近くの鉄製の扉や窓が見えないので城壁というわけではなさそうだった。


「では、国王陛下と謁見する前に着替えていただきます。さすがにこの格好で行くわけにはいきませんから」


 そう言って、城の中央の大扉から中に入って行った。それに続いて入るとメイド服を着た女性が五人、待機していた。


「マンシュ・ナガン様ですね、お待ちしておりました。」


 真ん中の30代前半ぐらいのメイドさんが声を発した。


「国王陛下のお申しつけで王城滞在中のお世話をさせていただく、シャルナ・ロードナイトと申します。」

「マンシュ・ナガンです。しばらくの間お世話になります。」

「早速ですがマンシュ様、国王様にお会いするためにその服装ではいけません。相応しい服装をご用意しています。こちらにいらしてください。」

「いえ、謁見用の服装は荷物に入っています。なので、必要ありません。」

「わかりました。では、部屋までご案内します。」


 そういって、シャルナさんに案内されてついていくと階段で6階の高さまで登り、そこから城の奥に移動していった。

 その区画に着くと扉が多数階に着いた。

 そのうちの1つの部屋にとうされた。

 部屋に入ると30畳ほどの広さで、ベットとコローゼット、ソファーとテーブルなどが置いてあった。

 どれも高級感にあふれていた。さらに部屋には扉が2つあり、1つはトイレで、もう一つはバスルームと教えてくれた。

 トイレは文明レベルによらず水洗式で排泄物は城の地下にある下水道に集められる。そこには、モンスターのスライムがおり彼らが分解、吸収してくれるため匂いはほとんどしないそうだ。

 バスルームは大理石製で数人は入れそうな大きさだった。お湯を入れるには、壁に設置してある魔石に触れれば丁度いい湯加減でお湯が出るそうだ。


「マンシュ様に用意したお召し物はこちらになります。その前に装備している武器をお渡しください。国王様がいる謁見の間は武器を所持してはいれませんので、例外としては儀礼用の剣などは持ち込みはできます。」


 そういわれ、装備いていた鎧とロングソード、背中に掛けていた九九式短小銃、ホルスターに入ったままのコルトM1911、ソードオフショットガン、腰のベルトの手榴弾とポーション、投げナイフ、銃剣、解体用のナイフ一式などを渡した。銃は念のため装填せず安全装置を掛けて渡した。

 

 着替える前に湯あみをして、前もって町で一番腕のいい職人に頼んで作ってもらって作った服を持ってきた。

 デザインとしては、黒をベースに金色のボタン、飾諸、帽子などで、前世に着ていた礼装をモデルにしている。この世界にはないデザインなので少し嫌ががれる可能性もあるがこれを機に広げていけたらいいと思っている。


「準備が出来たので案内します。こちらに付いてきてください。」


 国王陛下がいる謁見の間に向かって歩いているとアードアさんが見えた。ただし服装は使者として、来た時の恰好ではなく、フルプレートアマーを着ていた。しかも一般的な王国兵士の鎧と違い鎧の外側が金で装飾してあり、胴体の鎧の表面には紋章が彫ってあり、近衛兵らしい格好だった。


「先ほどぶりですね。アードアさん、」

「そうですね。マンシュ様、しかし、その格好はいったい?」

「これは、故郷で町の職人に製作してもらった軍服です。自分が独自に考えました。鎧よりも作りやすく、階級に応じて、色や形、階級章や勲章を付ければ、すぐに分かるのでいいアイディアだと思い、この服装で行かせてもらいます。」

「なるほど、確かにその服装なら軽量で製作しやすいですね。大丈夫ですよ。国王様は実用性があれば聞き入れてくれます。ひょっとしたら取り入れてくれるかもしれません。」

「ありがとうございます。近衛兵であるあなたがそう言ってくれてくれるなら」

「お二人様、お話のところ悪いのですがそろそろ謁見の間に向かわないと国王様がお待ちになっていますよ。」


 シャルナさんに言われ目的の場所である謁見の間にアードアさんを加えて、再び移動し始めた。

 謁見の間は城の湖面して作られいるため湖の方にむっかって歩いている。5分ほど歩くと城門のような扉が見えてきた。

 越権の間の扉といっても綺麗に装飾され中央には、この国の紋章であるドラゴンとフェンリルが向き合っている姿が描かれている。その真ん中には、剣を捧げる騎士が描かれている。

 この紋章は、建国者である初代国王、アルケサス・エンリルが帝国領だったこの山と海に囲まれた土地に奴隷や亜人たちを集めて、この国を創った。

 だがこの地を奪い返そうとした帝国の大軍と戦った際に国王と共に戦ったのが古龍とフェンリルなのである。感謝の意味を込めて国王は、自らの国の紋章に古龍とフェンリルを描いたと伝えられている。

 謁見の間に通じる扉の前には銀色のフルプレートの鎧を着た近衛兵が左右に2人、ハルバートとロングソードを携えて、立っている。

 ここに来た俺たちの姿を確認すると右手を胸の前に掲げた。これは、この国の敬礼で軍人なら当たり前に行うことである。アードアさんも行っている。アードアさんが

「少し、ここで待っていてください。」

 そう言って、二人の間に立ち、腕輪が見せると二人が扉を開いた。


「では、行きましょう。」


 そう言って、謁見の間に入っていった。俺自身もこれに続いた。するとここまで、案内をしてくれた、シャルナさんが


「私の案内はここまでですので、これで、失礼します。」


 謁見の間には入らずにお辞儀をしていた。それと同時に扉が閉まった。

 謁見の間は、縦に長く、入って来た扉から一番奥までおよそ、50メートルはあった。幅はこれまた広く、20メートルはあると思われる。

 左右は光が入りやすいように窓が並んでおり、明るくなっている。

 奥には4段ほどの段差がありその上に一段高くなった所に陛下が座られる王座が置いてある。その後ろはステンドグラスになっており、赤い古龍とフェンリルが描かれている。よく見ると扉がありテラスになっているようだ。

 王座の後ろは壁になっていって、光が差しても眩しくならないようになっている。

 下の段には、門番をしていた近衛兵と同じ装備をした近衛兵が5人立っている。

 下の段の手前まで来たらアードアさんがひざまずいた。

 俺も彼に習い同じようにした。すると5人の近衛兵が同時に「「「「国王陛下、入室」」」」と声を発し、壁の裏の方から気配がした。王座に座る音が聞こえると40代ほどの男性の声が聞こえた。


「面をを上げよ」


 その声を聞いて、アードアさんとほぼ同時に顔を上げた。そこには、頭に王冠を乗せ王座に座る10代ほどのひげを生やした白髪の男性と金髪のロングヘアの10代前半ほどの少女がいった。

 彼女も陛下と同じようなデザインのティアラをしている。

 するとアードアさんが声を発した。


「陛下、使者の任務を無地、果たして参りました。」

「ご苦労だった。よく使者の任を果たしてくれた。」

「いえ、これも陛下の近衛たる私の使命ですから。」

「それと遠路はるばるよく王都まで来てくれた。私が第百七代国王のネルヘイム・エンリルだ。そして、こちらが娘の」

「アリーサ・エンリルです。」

「お初にお目にかかります。ネルヘイム陛下、ナガン男爵の長男、マンシュ・ナガンと申します。お目にかかれて光栄です。」

「ロメルの若いころによく似ている。今回そなたを王城にまで呼んだのは、ほかでもない。そなたの領地で起こったモンスターの大軍についてだ。詳しく話してくれ」

 

 陛下にそういわれ話そうとして、声を出したその時、テラスの窓を割り、黒ずくめの集団6人が入って来た。

 六人はそれぞれ手にナイフを持ち着地と同時に陛下のいる王座に素早く走っていく。この距離ではどう考えても近衛兵たちは間に合いそうにない。

 陛下の命を救うためにコルットSAAを召喚した。

 腰に重しを感じ素早くSAAを抜き、暗殺者たちに向け発砲した。陛下を殺害しようとしていた暗殺者たちを銃弾が襲った。1人に各1発ずつ、背中に当たり倒れていった。突発的だったので、確実に仕留められてないと思う。 すぐに衛兵や近衛兵が捕えるだろうと思い気にしなかった。

 すぐに後ろの扉から門番の近衛兵と武装した衛兵が30人ほど入って来た。すると20人は暗殺者のところに向かったが10人ほどが槍やハルバートを向け俺を囲ってきた。俺も暗殺者だと思われたらしい。

 抵抗する気はないので、手を上げていると


「やめい、その者をはなせ、その者は暗殺者から私を救ってくれたのだぞ、すぐに話す様に」

「「は!」」


 陛下が声を張り上げそう言い放った。衛兵たちはすぐに武器を引き包囲を解いた。彼らも暗殺者のところに向かっていった。


「すまなかった。命を助けて貰ったのにこのようなめに合わせて」

「いえ、気にしないでください。私は人を助けるという当たり前のことをしただけですから」

「そう言ってもらえると助かる。話の続きは別の部屋で話そうこちらについてきてくれ」


 そう言われ陛下の近くまで寄ると壁の裏側に歩き出した。裏はらせん階段になっており。その上に部屋がありようだった。




次回遂にヒロインが登場します!


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