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第4話 愛の迷路の入り口

ヴィクトリアス学院。風紀委員会室。

「この学院の最初のマドモアゼルは、デーメーテルだぜ」

理事長室に、アレキサンダーはいなかった。

マドルは、ハモニスたち三人に保護してもらっている。

「デーメーテルは、美少女だったみたいだよ」

ファッソが、無邪気に笑う。

「デーメーテルは、大人気だったようです」

ラシードが、穏やかに微笑む。

初代マドモアゼルのデーメーテル。

はじめに、男子生徒全員をトリコにした美少女。

マドモアゼル制度を導入させた美少女。

どんな女の子なのか。

「そのデーメーテルは、今も、美少女のままで、十字市のどこかで暮らしているらしいぜ」

ハモニスが、腕を組む。

デーメーテルは、歳を取らないらしい。


第4話 愛の迷路の入り口


教室。

「マドル。キミが好きだ…」

「愛している…」

男子生徒が、集まってくる。

授業中も、ちらちら見られるが、授業の合間は近づいてくる。

「キミは、初代デーメーテルより、美しい…」

一人の男子生徒が、目線を合わせてくる。

デーメーテル。

初代マドモアゼル。

それは、相当の美少女なのだろう。

「あなたたちは、美少女が好きなんでしょう?デーメーテルのトリコになればいいじゃない」

マドルは、教科書を学生カバンにしまう。

「マドル…」

「キミは、俺の愛を疑っているのか…」

男子生徒たちは、途端に悲しい顔をする。

愛するマドルに他の女を好きだと思われてしまった。

男子生徒が、マドルの瞳をまっすぐ見つめる。

「俺が愛しているのは、マドル。キミだけだ…」

「…」

「デーメーテルを愛しているのは、理事長だよ…」

「…え?」

マドルは、我が耳を疑った。

理事長が。

アレキサンダーが。

マドルの片想いしている男の人が。

デーメーテルを愛している?

「理事長は、初代マドモアゼルのデーメーテルがいた頃の男子生徒の一人だからだよ…」

男子生徒は、優しくささやく。

ヴィクトリアス学院では、マドモアゼル制度がある。

初代マドモアゼルのデーメーテルの頃に、理事長が、アレキサンダーが男子生徒だった?

男子生徒全員は、マドモアゼルのトリコ。

アレキサンダーは、デーメーテルのトリコ?

信じられない。

信じたくない。

「マドル。理事長は、今も、デーメーテルを愛しているんだよ…」

男子生徒は、優しく、マドルの手をとる。

そして、窓際へ連れて行く。

教室の外に、アレキサンダーがいた。

誰か一人をエスコートしている。

美しい真紅の髪の美少女。

アレキサンダーは、まっすぐに美少女を見つめている。

まるで、恋するような眼差しで。

美少女は、デーメーテル。

初代マドモアゼル。

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